ことば遊びとショートショート27『波のある男』
「君の曲は素晴らしいが波がある」
『え~、そうですかね~』
「メジャーでやるなら、コンスタントに良い曲が必要だ」
『う~ん、わかりました~』
「うーむ、だいぶ曲は安定したが個性が消えてしまった」
『僕はー、言うとーりに波をなくしたはずですよー』
「これじゃあ、全部水の泡だ。すぐに消えてしまう」
『はぁー。なんだよ、もー』
「なんだこの曲のテンションの低さは!ふざけるな!」
『なんか_気持ちが全然乗らなくて_』
「すまない、言い過ぎたよ。君には並じゃない才能がある。次の作品で波に乗り、海を越え、世界を驚かせようじゃないか」
『世界か_』
「すごい曲だ!こんなのきいたことない」
『やった ̄!今は、アイデアが満ちていていくらでも書けそ ̄です。やるぞ ̄ ̄!』
「いやぁ、彼の干満な性格には苦労もしたけど、この景色を見たら全部ふっ飛んだよ。見てごらん。スタジアム中に起きる大きなウェ~ブを」
(了)
【雑記27】
人には波がある。
それは気分とも言えるし、やる気とも言えるし、集中力とも言えるかもしれない。自分にも勿論ある。
ひとつ波を乗り越えると昔からほっとしてしまう。足の届く浅瀬でちゃぷちゃぷとしている間に沖の良い波を逃してしまう。それでいて、パドリングしている時間が長いと動きを止めたり、波なんて来るのかな?とか考えてしまう。
そういう時は、波乗りを楽しむ海水浴場から流されて承認欲場を泳いでいたりする。あ、こっちじゃないと軌道修正しつつ、またパドリング。
いつか良い波は来る。
その時のために準備し漕ぎ続ける。乗れなかったとしても立とうとしたことが次の波に繋がるはずだ。
と書きながら言いたいことも流された。文章にも波がある。
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