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Life Cinematic 2004-2010

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2004年から2010年にかけて書いていた映画エッセイをnoteにお引越し。 不定期更新。時間があるときにまとめて載せていきます。
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2021年1月の記事一覧

和解の鰻-うなぎ-

季節のものというのは、自然と体が欲するから可笑しい。 7月になると仕掛け時計みたいに鰻が食…

田中優子
3年前

空の顔-ため息つかせて-

友人が新居に越したお祝いにと、三連休の中日に八丁堀まで出かけた。 「地図が読めない」私に…

田中優子
3年前

命の本分-皇帝ペンギン-

時々思うのだが、人間も生物であるならば、その本分はやはり命をつなぐことなのか、と。 いや…

田中優子
3年前
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チームビルディングー七人の侍ー

黒澤明監督の「七人の侍」は、タイトルこそとてつもなく有名だが、実際にそれを観たことのある…

田中優子
3年前
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極彩色の時代ー緋音町怪絵巻ー

たばこ屋の脇から生えた歩道橋の上、北の方角へ伸びるアスファルトの国道を眺める。 振り返っ…

田中優子
3年前
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ショート・トリップ-アラン・デュカス 進化するシェフの饗宴-

これもまた少し前の話になるが、5月の連休に入る直前の晩、銀座で友人と食事をした。 その友人…

田中優子
3年前

MADE IN 讃岐ーUDONー

「UDON」という映画がクランクアップしたというニュースを知ったとき、讃岐の人々は強い興奮を隠せなかったに違いない。 それは、香川県関係者の私も同様だった。 テーマは、香川県が世界に(?)誇る名産「讃岐うどん」。 大げさな表現ではなく、地元の人は、ほとんど毎日のようにうどんを食べている。 実際、私が母の実家に行くときは、毎日食べていた。 ある香川県出身者は、ランチは基本がうどんで、たまにはうどんじゃないものを食べるという感じだと言っていた。 この間会ったいとこのTちゃんにも

Tomorrow is another day-風と共に去りぬ-

私には弟が2人いるが、父方と母方に2人ずつのいとこもいる。 彼らはみんな私より年下なので、…

田中優子
3年前

今だからわかる歌詞の意味ー夏が来るー

最近は滅多に行かないが、学生時代はカラオケにもよく行った。 私がカラオケで歌うのは、自分…

田中優子
3年前
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眠くならない映画ージュラシック・パークー

私は「探偵!ナイトスクープ」が好きだし、「トリビアの泉」の中の「トリビアの種」というコー…

田中優子
3年前
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茅場町昼食事情-泥の河-

私が勤めるオフィスは茅場町にある。 証券会社が立ち並ぶ、株式の街。 といっても、最近流行の…

田中優子
3年前
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勝負-ミリオンダラー・ベイビー-

てっきり後楽園ホールという建物があるのだと思っていた。 地下鉄の後楽園駅で降りて改札を出…

田中優子
3年前
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ENJOY FOOTBALL!-ベッカムに恋して-

今週末からサッカーW杯が始まる。 私はサッカー音痴なので詳しいことはよく分からない。 日本…

田中優子
3年前
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1カットの魔法-エイプリルの七面鳥-

ただ一つのカットで、「あ」という具合に心を奪い去ってしまう映画というのがある。 その瞬間、胸がきゅうっとなって、涙がぶわっと溢れて、魂がどこか別の国へ行ってしまうみたいな、そんな感覚。 そんな、映画。 3月の終わりに入ったスターチャンネルの月間番組表を見ると、ある日曜の15時から「エイプリルの七面鳥」がやると書かれていた。 スターチャンネルはこのところ、退屈な日には心の友。 「エイプリルの七面鳥」って、素敵なタイトルだ。 まず、エイプリルという女の子の名前が好き。 かつて