とびきり素敵な夏

うつ病患者の戯言

とびきり素敵な夏

うつ病患者の戯言

最近の記事

頭を強打しても小学生が笑顔になればそれで良くないですか?

おれの実家は田園風景の似合う北関東のとある田舎にあるのですが、去年か一昨年に徒歩5分の距離にスタバが誕生しました。この街にスタバがあることが信じられないのに徒歩圏内にあるなんて奇跡だと思っています。当たり前かもしれませんが田舎でもスタバに入れば参考書やPC広げて勉強してる学生、近況報告をしあう若い女子たち、談笑するママたち、仕事するサラリーマンなどなどがいてそれはもう都会のスタバの光景となんら変わりありません。つまり田舎でもスタバに入れば一時の都会気分を味わうことができる。そ

    • 中学生ぶりに温水プールで泳いだはなし

      7月26日日曜日 中学生時代当時の大親友と泳ぐでもなく水中で戯れていたあの時以来、実に8.9年振りに地元の温水プールに行った。ここ2.3年、夏になると頭に片隅にプールがあるものの、アッと気付いたときには夏は去って微かな残り香を置き土産にプールへの興味も去っていた。 しかし、今年は違う。絶対にとびきり素敵な夏にすると決めたから。特急列車に乗ってプールを素通りすることは許されないのだ。平日のアルバイトを終えた四連休の四日目、ここしかないと思った。うつ病で気力体力共に乏しい俺に

      • 2020 とびきり素敵な夏にするために

        2020年7月12日、連日降っていた雨は鳴りを潜めて青い空が元気に顔を出している。もうじき梅雨が明ける。梅雨が明けたら訪れる眩しい季節といえば…………… ……夏 …………夏!!! 俺の夏がやってきた だが、おかしいことがある。夏は毎年やってくるはずなのに夏らしい記憶があまり刻まれていない。海、花火、祭、ラジオ体操、自由研究、読書感想文など世間的な夏の風物詩はだいたい経験してきた筈なのに後世に語り継ぎたい思い出がない。俺は23年間何をしていたのか。このまま素敵な夏を経験

        • 映画を観に行った1日

          少し古めいた住宅街に商業施設が点在する街。 平日の昼間でコロナウイルスの影響もあるだろうか、車通りは多いが歩いている人がほとんど見当たらない。 薄雲り汚れた乳白色の空の下に、俺の足音がいつもより大きく響いている。まるでミニチュアの世界に迷い込んだような錯覚を覚えた。 日は沈み、薄暗い空を朧な月がぼんやりと照らす18時過ぎ。 本当なら長い夜に向けせっせと支度しているはずの街は、数時間前と同じように静まり返っている。 車通りは変わらずあるが人がいない。いや、声が聞こえな

        頭を強打しても小学生が笑顔になればそれで良くないですか?

          モーニング

          早朝6時。寝惚け眼が密集する暑いバスから降りると、温度差に風邪をひきそうなくらい名古屋の朝は寒かった。栃木より全然寒いように感じた。あまりにも寒いしこの時間だと入る店もないので、バスターミナルの待合室で暖をとって時間を潰す。分かってはいたことだが、夜行バスでは全然眠れなかった。乗車1時間後にはケツが疼き出し、2時間後には悲鳴を上げる。悲鳴を上げてからは狭い座席をいっぱいに使って体制を微妙に変え続けて凌ぐ。そうなると眠れないし、眠ってる場合ではなくなる。だいたい電車でもよっぽど

          好きでボーッと生きてない

          アルバイトの帰り 深夜0時前 あまりにも疲れていたのか、自転車で赤信号を止まらず進んでしまった。はっと我に返るとクラクションが聞こえた。一歩間違えたら大怪我していた。死んでいたかもしれない。運転席の爺さんは俺を一瞥し、睨んだ。当たり前だ。真夜中に信号無視して自転車で突っ込む奴なんて命を捨てたいとしか思えない。俺は毎日のように死にたいと思っているが、自らの意思とは別にいきなり死ぬのは御免だ。人生に疲れ切っていると常識も道理も何もかも抜けてただ存在してるいるだけになってしまう。

          好きでボーッと生きてない

          冬の夜空と野良猫は裏切らない

          2019 11/16 夜が早くなった。17時の散歩は俺をとても憂鬱な気分に落としていく。まだ一日は始まったばかりの気分なのに、空はせっせと締めの作業に入ったようだ。冬は毎日俺を取り残すから嫌いだ。宛もなく始まった散歩は、車の下に入り込んだ野良猫を見届けて終わった。 この子にも猫生(人生)があるのだなぁ。やっぱり、飼い猫に嫉妬したりするのだろうか。いや、そもそも飼い猫の存在を知っているのか?飼い猫だろうが野良猫だろうがお互いただの「猫」としか認識してないかもしれない。毛を纏

          冬の夜空と野良猫は裏切らない

          己の向こう側で泣いた夜

          終わりが深夜近くになるアルバイトから帰宅するといつもお風呂を後回しにしてしまうのに、その日は上着を脱いで着替えを手に取ると一目散に風呂場の扉を叩いた。最近飲み始めた漢方薬の効果が出ているのかどうなのか、気分が落ちていても心なしか体が弾んでいるような瞬間があった。一服することなく脇目もふらずに湯船に浸かると、今日のアルバイトを振り返る。いつものようなミスをして、いつものような注意を受けて、いつものような緊張感で上司や同僚と接して、次の出勤ではまた違うミスを指摘される。何でもない

          己の向こう側で泣いた夜