用語集: 「グレイトゲーム」 <ー 軍事編
皆さんご存じたと思うのですが、本日は「グレイトゲーム」につて復習をさせて頂きます。
軍事史には「グレイトゲーム」と呼ばれる単語があります。
それは何か?
それは「アフガニスタン」を巡るお話です。
アフガニスタンを巡るグレイトゲームとは、19世紀から20世紀初頭にかけて、イギリス帝国とロシア帝国が中央アジアの覇権を巡って繰り広げた勢力争いのことです。
イギリスは、インド帝国の安全保障を脅かすロシアの南下を阻止するため、アフガニスタンを緩衝国として位置付けました。一方、ロシアは、インドへの進出を狙い、アフガニスタンの属国化を図りました。
両国は、アフガニスタンを巡って、軍事介入、外交交渉、スパイ活動など、様々な手段を駆使して対立を繰り広げました。
具体的には、以下の出来事が挙げられます。
1839年:イギリス軍がアフガニスタンに侵攻するも、翌年に撤退を余儀なくされる(第1次アフガン戦争)
1878年:イギリス軍が再びアフガニスタンに侵攻し、アフガンをイギリスの保護国とする(第2次アフガン戦争)
1907年:イギリスとロシアがアフガニスタンの独立を尊重する協定を締結する(英露協商)
第一次世界大戦後、ロシア帝国が崩壊したことで、グレイトゲームは終結しました。しかし、アフガニスタンは依然として地政学的に重要な位置を占めており、現代においても、アメリカや中国などの大国が影響力を拡大しようとする動きが見られます。
アフガニスタンを巡るグレイトゲームは、単なる二国間の対立にとどまらず、中央アジアの安全保障や国際秩序に大きな影響を与えた歴史的事件と言えます。
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