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元ハラスメント相談員がハラスメント防止のために意識するべきことをお伝えしてみます


しゃけこです。
今日は、私の経験から感じた、ハラスメント防止のために大切なことをお話したいなぁと思います。


相談員として、被害者としても身近だったハラスメント問題


今まで心理カウンセラー・ソーシャルワーカーとして、福祉の現場や電話・SNS相談の場で、ハラスメントのご相談もよくお聞きする機会がありました。実は、大学でハラスメントの専門相談員として勤務していたこともあり、毎回毎回、非常に悩みながら対応を検討していました。

そして、私もハラスメントの被害を受けたこともあります。新卒すぐで入った小さなコンサルティング会社の社長がなかなかくせ者で・・・。私が作成した書類を提出すると投げつけるわ、謎にどなりつけるわと今の時代だったらより一層まずい感じなのですが、当時は新卒だったのでしばらく耐えていました。
そしたら、労働局から私宛に連絡があり、私を採用するにあたってハロー枠の補助金を不正受給していたらしく、(私は全く悪くないのだけど、お話聞かせてほしいという感じで)労働局からの事情聴取を受けることに。世の中って怖いと思った体験でした。手に変なじんましんも出るようになってきたので、それを機に退職しました。
なかなかハードな3か月間でしたね。

ハラスメントは活躍の機会やキャリアを奪ってしまう


ハラスメントの被害を受けてしまうと、不快な思いをすることや心身の調子を崩すことだけではなくて、学びの機会や仕事での活躍の機会、キャリアを奪われてしまうっていう側面もあるんですよね。
例えば、興味ある研究分野を学び続けること、健康を害さず継続した勤務を行うことなどがハラスメントによって、得られなかったなど。

被害に遭われた方がもしハラスメントを受けなければ、得られていたものは何だったのだろうと常に考え、少しでもその部分が補償できるような提案をするべく頭をフル回転させていました。懐かしい。

世の中には、多くの「暗黙の力関係」がある


上司・部下をはじめとして、男性・女性、正規雇用・非正規雇用、高齢・若年、社歴長い・社歴短、お客さん・店員・・・などなど、社会の中には、暗黙の力関係がたくさんあります。もちろん、力関係の存在が良いことなのかどうかという議論もありますが、今回そこは置いておくことにしましょう。

力関係ということは、上下があるということなのですが、あなたは今まで力関係の中で上の立場になりがちだったでしょうか。それとも、下の立場が多かったでしょうか。

今、上下どちらの立場で話しているか意識する


さて、ハラスメントが起こりにくい職場環境にするために、大切な視点があります。それは【常に、力関係を意識する】ことです。
上司など立場が上のにあたる人は、「自分は相手よりも(力関係が)上の立場として、相手とコミュニケーションを取っている」。それを意識するだけでずいぶん違ってきます。

例えば、上司としての自分の発言は、部下にとってすごく影響もあるし、もし自分が部下に傷つくような発言をしてしまったとしても、相手は「その言葉は、傷つきます」「やめてください」などと教えてくれないことも多いです。なぜなら、立場が上の人に、そういうことは言いづらいからです。

それを念頭に置いていると、言葉の選び方、態度や表情を通じ、相手の受け止め方を確認しようとする回数なども変わってくるのではないでしょうか。

暗黙の力関係を常に気に掛けること、そして、ハラスメント防止には日ごろのコミュニケーションをよりよくしていくこと、これが何よりも大切だと思います。

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