筋トレと脳トレ ー 神経の活性化と筋力の関係

筋力は神経を鍛えればアップする。
神経を鍛えるということは脳を鍛えるということであり、脳トレをすることで筋トレの効果は最大化される。

以前から筋トレ知識として神経系のトレーニングも一応はしていましたが、脳梗塞による片麻痺でこのことを身をもって体験しました。

脳梗塞での2週間の入院中はほぼ寝たきりで、退院後の1週間も筋トレは行ってないにも関わらず、見た目の筋量や体組成計での筋肉量は全く落ちていないんです。

上腕二頭筋で収縮させた状態で一番太い箇所を計測
 右 35cm → 33.5cm
 左 37cm → 35.5cm
左右均等に少し細くなっていました

でも、筋力は40%程落ちました。
全てのトレーニング内容を記録し、限界を試していたベンチプレスでの比較になりますので自分にとっては一番信頼できるデータになります。

1RMで101kg ➡︎ 62kg
実際のセット内容でいうと、
77.5kg x 10回 = 101kg (1RM)
 → 47.5kg x 10回 = 62kg (1RM)

しかし、筋肉量が落ちていないということは、筋肉自体が持つ潜在的なパワー落ちていない。
低下したのは脳の一部。脳は神経の塊なので神経の一部が無くなってしまったのです。

私の無くなってしまった神経の一部は水分で満たされた空洞になり、その空洞を情報は通過することはなく、そこに新たな脳細胞が生まれることもないのです。
脳梗塞になったのは「脳幹の橋」という場所で、神経の通り道なのでリハビリによってどの程度その空洞を迂回し、神経が新しい道を開拓して末端の筋繊維まで情報を伝達してくれる様になることを期待しています。

集中治療室にいる間、理学療養士より握力を計りましょうと言われ握力を計測。
想定外の脳梗塞でメンタルが闇の中での握力測定は気合はゼロ状態。
結果は右21kg、左45kg。
脳梗塞で集中治療室にいるということは単に自宅のベッドで横になっている状態とは違い麻痺のない部位についても急激な筋力低下が起こっており、測定機器の個体差もあるにせよ発作前は左右ともコンスタントに55〜60kg程度であったので左も筋力低下。

普段の自分はこう言った計測には気合を入れて最善を尽くすタイプですが、この時はそういうメンタルの状態ではなかったのでこの結果になったのか?
今思えば、回復を目指してポジティブな気持ちが強くなっていればもう少しいい結果が出せと思います。

筋トレにおいても、気持ちが抜けると最後のもう一回が挙げれなくなることはよくあります。

筋トレで学んだことは、
限界までいかないと神経に刺激が入らない。
限界までいくメンタルを持たないと限界までいけない。

脳梗塞のリハビリにおいても、スムーズな体の動きや作業療養士の行う動作指導の項目に対しても、筋力の回復を目指すことが一番効率的なのではないかと仮説をたて、負荷のかけれる筋肉に対しては、
最大筋力と筋持久力の向上を目指した筋トレで、神経への刺激を意識したオールアウトにこだわリハビリを組んでいく予定です。

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