終着駅へ行ってみた『室蘭本線第3回』山口百恵と室蘭
本題に復旧し山口百恵さんと室蘭
山口百恵さんは神奈川県横須賀市の出身で
小生より7歳年長である。
横須賀市立不入斗中学の出身
小生にはひとりだけ
「百恵ちゃんと同級生」という先輩がいた。
本人ではなくその旦那※さんから聞いた話だ・・・
年代や地域は符号している。
(※旦那も先輩 小生同様に・・・でも本当の話のようだ)
山口百恵さんの話はこれ以上深掘りしない。
(脱線で終着駅からススメなくなる)
あまりにも有名な方なので・・・
説明する必要はないでしょう。
室蘭駅は1975年まで蒸気機関車が牽引する
客車列車が走っていた。
小学生の頃まで
黒煙を吐いた汽車が走るのは日常の風景
だった。
祖母が住んでいた登別駅まで
数回だけ蒸気機関車が牽引する列車に乗った
記憶もある。
日本各地で・・・
蒸気機関車は足手まといになっていった・・・
電化やディーゼル列車・気動車の置き換えが
進んでいた昭和50年に・・・
北海道有数の幹線に蒸気機関車が走っていた
不思議光景だ。🧐
SL廃止から5年後には室蘭駅も電化された
小生は新しいモノ好きで少年時代は
蒸気機関車より新幹線のほうが好きだった・・・
SLブームが起きるまでは・・・
地元にとって蒸気機関車は邪魔者だった。
室蘭本線沿線は日本でも有数の産炭地である。
室蘭駅も石炭の積み出し収入で
「国鉄一番の利益を出した」と言われるほど
儲かった時代だ。
昭和40年代に入ると
「黒字路線は山手線と新幹線だけ」
という惨憺たる状況の国鉄にとって
【黒いダイヤ】はダイヤ以上に価値があった。
幼少期の小生には
石炭を満載した貨車が60両連なって通過・・・
踏切がなかなか上がらなかった記憶がある。
室蘭駅の石炭取扱中止は
小生が小学校へ入る直前なので
ニセ記憶が小生にホラを吹かせているのだろう。
鉄道ダイヤにとって石炭列車は厄介者だ🚂
列車長が500mを超える
「ノロマな列車」
特急列車や普通列車が頻発する
室蘭〜苫小牧間では
スジのやりくりは悩みのタネだった。
通常運行なら起きない場面だが・・・
少しダイヤが乱れると
貨物列車を退避するために
特急北斗・急行すずらんなどの優等列車が
通過駅で足止めされるというヘンテコりんな光景が
時折見られるのが室蘭本線の特徴であった。
SLの廃止は経済問題が端緒である
日本の経済力と呼応し社会問題も引き起こした。
現代迷惑鉄と呼ばれる一団の発祥地(発症地?)の
ひとつは室蘭駅の周辺である。
SL廃止は負の側面ばかり引き起こしていない。
NikonやCanon・PENTAXなどの
高級カメラがバカ売れし
写真という趣味の分野が確立したのである。
室蘭駅は1975年12月14日まで
D51牽引の客車列車が残っていた。
(最終日はC57135を引っ張り出して来たが
普段はデゴイチが客車列車を牽引していた。)
室蘭は旅客駅としては終着駅だ。
貨物の西室蘭駅まで複線の線路は続いている。
駅西側には巨大な踏切があり
駅裏にはフェリー乗り場や
国鉄物資部直営売店(小型のスーパー)がある
自由に往来ができた。
踏切脇から駅本屋やホームが見通せる構造だ。
「カメラ小僧」と呼ばれる一団の中には
軌道内に三脚を立てる強者もいた。
直売を利用するフリをして構内へ進入し
建物の裏手でカメラを構える者までいた。
鉄道公安官や駅員に注意されても
性懲りもなく何度も繰り返す猛者も多かった。
当時若手の駅員で
鉄道ファンと「鬼ごっご」していた
張本人の助役さんから直接聞いた話だ。
加藤芳郎さんと山口百恵さん
撮影隊とともに紳士と天使が舞い降りた当日は
「お祭り騒ぎ」になった。
鉄道公安官だけでは手が足りず
仏坂の上から警察署のお巡りさんまで参戦し
雑踏警戒にあたった。
小学生だった小生は遠目に百恵さんを見て満足した
「カメラ小僧」「カメラオヤジ」方々の
熱意と緊迫感・・・シャッター音に恐れをなして
ホウホウの体で引き上げた・・・
近所の悪ガキ少年は「港まつりの花火大会」の
雑踏しか経験がない。
ましてや殺気だった会場は恐怖でしかない。
そんな事情で・・・
列車の出発風景はテレビで見た。
当時おじいさんに見えた加藤芳郎さんは・・・
「今の小生より年下だ!」
年上の素敵なお姉さんに見えた百恵さんは
16歳・・・
高校2年生だ・・・
記憶とは・・・
無残だ!とは思わない・・・
でも・・・
自分に都合よく改竄されている・・・
数十年ぶりにこの映像を見て実感した。
Googleで『やまぐちも』と打ち込むと
『山口もえ』さんが上位で検索される時代だ。
旧室蘭駅の雑踏は50年前の・・・
半世紀前の話である。
当時の雑踏を見ていた大人の半分は
鬼籍に入らているだろう。
この駅から毎日通学で利用した赤い電車711系も
ほとんど廃車されてしまった。
40年前からアイドルだった菊池桃子さんは現役
・・・電車のほうが短命だ。
アイドルは努力の賜物で変化しないが・・・
小生と電車は劣化が一途だ。
今なら・・・
黒いダイヤをダイヤを乱さずに運べる
そんな知恵があるのに・・・。
昔の映像をながめながらダイヤキでもたべよう。
室蘭本線沿線苫小牧以北は小豆の産地でもある。