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千葉の旬を味わう、富津のアナゴ! 暑気払いにウナギとアナゴ どっちを食べるか?!

梅雨時から夏にかけて旬といわれるアナゴ。
千葉県に、アナゴを名物に地域おこしをしているところがある。

それは千葉県富津市。アナゴのことをはかりめと呼んで、数年前まで、旬の時期に「富津はかりめフェア」をやっていた。

なかでも、甘辛く味つけした、はかりめ丼は、富津市のご当地グルメになっていて、市内のいろいろなお店で食べられる。

お店「大定」のタブレット画像より📸

富津でとれるのは、東京湾の江戸前アナゴ。
身がやわらかくて、ふっくらトロッとしているのが特徴らしい。
この富津のアナゴをいつか食べてみたいと思っていた。

けれど、この時期、暑気払いにはウナギ!と考えてしまって、今までアナゴを食べるという発想にならなかった。

今年は、ウナギ?、アナゴ?、とあれこれ悩んでん〜〜、アナゴに決めた!

今回は、富津の江戸前磯料理 大定(だいさだ)の「焼穴子重」を紹介したい。

高騰のウナギから安定のアナゴへ

30〜40年くらい前から、夏の土用の丑の日前後には、暑気払いにウナギを食べてきた。
以前は、鰻重の並が800円とか1,000円で、ウナギはお手頃だった。

そして、職場の元上司は夏になると「薬だと思ってウナギを食べなさい!」が口癖だった。
その上司は僧侶でもあったので、妙に説得力があった。

土用の丑の日 = ウナギ = 暑気払い
この思い入れは、なかなか変えられなかった。

でも、ウナギの価格は年々高騰、鰻重のウナギもだんだん小ぶりになってきた。

ご飯の上に横に並んでいたウナギの蒲焼きが、サイズが小さくなって縦になった。値段は3,000円を超えてしまった。

近所のお店の鰻重 並が1人前3,024円になった!
小さくなってもウナギは美味しい


毎年恒例だった鰻重だけど、それだけのお金を出す価値があるのだろうか??、と疑問を持ちはじめていた。

今年は暑気払いに何を食べよう??

真っ先に浮かんだのがアナゴ。その姿かたちから、どうしてもウナギと重ねてしまう。
価格安定のアナゴもいいじゃん……。
それなら、旬を迎えた富津のアナゴがいい!!

江戸前磯料理 大定でアナゴを食べる

ということで、土用の丑の日を前に、ドライブをかねて富津のアナゴを食べに行った。富津は、私の住む館山から北へ車で1時間と近い。

選んだお店は、江戸前磯料理 大定(だいさだ)。富津岬にほど近い街中にある。

江戸前磯料理 大定
はかりめ丼と活穴子ののぼりが目立つ

駐車場で車を降りると、フワッと潮の香りがする。ここはまさしく海辺の街だ。きっと旬の新鮮なアナゴを食べられるはず。

開店10分前に店先のタブレットに人数を入力すると、待機1番の券が出た。1番のりだ。
開店11:00まで入口のベンチに座って待つ。

開店10分前で1番のり!
4人がけのテーブル席が4つと座敷もある
注文は席に備付けのタブレットで

アナゴ料理は、天ぷら、刺身、煮穴子、焼穴子…、いろいろあるけど、決めていた上焼穴子重を注文した。

10分くらいで配膳され、フタをあけてみると…、

焼穴子重、あおさの味噌汁、漬物で1人前2,805円

うわ〜、香ばしい焼き色のアナゴが、重箱いっぱいに入ってる。それも2匹分。鰻重 並の倍以上の量がありそう。

さっそく、焼いたアナゴを食べてみる。

箸を入れた感じは、ふわふわしてやわらかい。
味はコッテリというよりも、あっさり上品という感じだ。脂と旨味もしっかりある。

白ゴマとサラッとした甘辛いタレがかかっている


サラッとした優しいタレとアナゴがよく合って、ご飯がすすむ。
クセは全くなく、小骨も細くてやわらかいので気にならない。

焼いているからか、寿司ネタの煮アナゴとは違う。香ばしさや食感はウナギの蒲焼に近い。

これは、ウナギといって出されたら、わからないかもしれない。あっさりしたウナギという感じだ。

鰻重のような濃厚さはないけれど、さっぱり好みの人は、焼穴子重の方が好きなのではないか。

同じくらいの値段で、アナゴの量はウナギの倍以上ある。食べた満足感は断然こっちの方が上だ。

アナゴは夏が旬なので、栄養価も高くなっているはず。暑気払いにアナゴもありだと思う。

富津の夏アナゴ、今回も千葉の旬を美味しくいただいた。


栄養価の高いアナゴで夏バテ解消

アナゴは、高タンパク低カロリーといわれる。
ウナギと比べると多少劣るけど、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、EPA、DHAといった健康成分が豊富に含まれているそうだ。

これらは、夏バテ解消や疲労回復に効果的な栄養素で、アナゴは暑気払いにピッタリな栄養価の高い食材だ。

激減していたアナゴの漁獲量

ウナギは、シラスウナギの乱獲などで、天然ものは絶滅危惧種になっている。完全養殖や乱獲抑制が新聞やTVでも話題だ。

一方、アナゴ(マアナゴ)はとくに話題になることもなく、漁獲量は安定しているものと思っていた。

ところが、そうではないらしい……。

漁獲量は1990年代から1/4に激減しているそうだ。
温暖化や乱獲が原因のようだけど、ウナギよりも研究が遅れていて、生態はわからないことが多いらしい。ウナギよりも深刻な状況かもしれない。

アナゴは、ウナギよりも人気が少なくて、供給量がウナギの1/10程度なので、影響が表にでていないようだ。

このままいくと、アナゴが食べれなくなる日が来るかもしれない。

国連の持続可能な開発目標 SDGsでは、目標の
14.海の豊かさを守ろうで、水産資源を守ることや、その資源を持続可能な方法で利用することを掲げている。

私たちの食を支えてくれている身近な魚介類に、そんな意識を持つことが大切かもしれない。

お読みいただきありがとうございました🍀

⬇️江戸前磯料理 大定についてはこちらをどうぞ


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