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アートをめぐるあれこれ

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さすがに長く生きていると色々考えてきた。 文章にすることで少しずつ思考をまとめようとしたら、 書き散らしているだけだなこれは。
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サルの絵

サルの絵

遠い昔の学生時代。

私が卒業制作に描いた絵は「ヒューマニズムと自然」というタイトルでした。
ずいぶんと哲学的かつ難解で、今となっては自分でもさっぱり理解できないんですが、まぁ、ずっと過去のことです。きっとあの頃は、少しばかり賢かったのでしょう。

で、その高尚なテーマのもと何を描いていたかと言えば、「サル」の絵なのです。いったい何でサルだったかはここには書きませんけれど、もちろん当時の私のなかで

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講評会

講評会

Twitterで「講評」について話題になっていたらしい。
まぁごくごく狭い範囲の、しかもマイナーな分野でのお話で、その上、わたしのタイムラインなんて貧弱そのものだから、元々のツイートすらよくわからない。
ただここ数日、そんな話題がちょこちょこ流れてきて、
おもしろいのは、そのほとんどが、なんというか自分語りなのだな。
みんな「講評なんて、ふんっ」と言うようなスタンスで、それでもそれなりに思い入れが

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進歩がない

進歩がない

庭にある、百人乗っても大丈夫的な物置。
訳あって中を整理して解体することとなった。
中にあるのは、ここ20年分のわたしの作品である。

さすがにも20年たつと、作ったことすら忘れているような作品も多い。
あと、大概は展示しているのだが、こんな出来の悪いものを並べていたのかと、冷や汗をかくようなものとか。
まぁ心臓に悪い。

これを、とっておくもの、バラして材料に還元するもの、
そしてその存在を永遠

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