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吉田兄弟 - RISING - 2005

三味線の奏でる音って、ロックだなあって思います。津軽三味線と三線はまた、ちょっと違いますけど…

日本の伝統音楽というか~庶民の間にて、「まつり」や「うたい」の場にあった大衆音楽ってのは、基本的にどれもロックですよね。

例えば「博多どんたく」とか、大阪の「だんじり祭り」とか、諏訪大社の「御柱祭」とか、東京の「三社祭」にしても、荒々しい祭りには太鼓とお囃子という、祭りの山車をけしかけるような…賑々しくてテンポの早い、実にリズミカルで血を沸き立たせ肉を踊らせるw そんなサウンド(音楽)がつきものです。
エイサーや阿波踊りもそうですよねー

雅楽の楽器や譜面は唐代から輸入された外来音楽で、もともと小洒落てお上品な宮廷音楽って感じですけどね。まぁ~あれは神のエネルギーを降ろすための音楽で、天たる自然、神に捧げる祈り、奉納のための舞と音楽でありましたがね…元々は。

でも、お祭りもそうなんですけどね~神のエネルギーを高めて集めて、みんなに振りまいて分け与える。トランス状態に陥って…神懸かり(神降ろし)になるための儀式。

けど、こっちの方が原始的というか日本古来のもの。
渡来神以前、大和朝廷以前のまつろわぬ神たち、導祖神信仰や石信仰や樹木信仰なんかあった頃からのものだから。

三味線は比較的新しい楽器で、日本で使われてまだ500年くらいかな。沖縄(当時琉球)から本土に入って、北の方へと伝わっていった楽器。だから三味線は、三線から生まれたものです。

でもって、元々は中国大陸から琉球に伝えられた、秦の時代の楽器・弦鞀から派生した三弦という楽器が変化したものです。※弦鞀はまた、元は中近東から伝わったもの。

その三線と平家琵琶がブレンドされ、三味線が生まれたんですね。

琵琶とか龍笛とか、笙なんかは日本に入ってきて1200年位か。和太鼓の原型がもっとも古くから日本にある楽器になるのかな… 

てなわけで…元々は大陸にルーツがあるものだけど、日本で独自に変化(進化)した楽器とも言えますね。

戦国の終わりから安土桃山時代にかけて成立された、新しい?楽器だから、ちょうど同じ頃に流行った、かぶき踊りの変遷と流布と時期を同じくしてますかしら。


「RISING」2005

はい、いいですね~これ。本当まじロックで。うん、日本人は日本人らしいロック魂が、大和魂として存在しているのだから、もっとこういうのって、あっていいと思うのです。

南の方の三線が奏でる音楽(島唄とか)は、まったりしているのも多いけど、北の方の三味線が奏でる音楽は、激しいものが多い気がします。

そして津軽三味線というと、瞽女の悲しい歴史がどうしても思い浮かびますね。

現代の歌姫、宇多田ヒカルちゃんは、その瞽女の子孫になりますね。祖父母の代まではそうで、お母様の藤圭子さんも瞽女(旅芸人)の子として、子供の頃は学校にも行けず、日本全国・地方を回っていましたから。

安全地帯の玉置浩二さんのお祖母様も浪曲師で、民謡も歌われますし。日本のシンガーの枠を超えたお二人のルーツが、和のトラディショナル・ルーツなお家柄というのも面白いものです。

「津軽じょんがら節」

スタンダードなナンバーですのし。

ちなみに私の父も浪曲が大好きな人だったので、家ではよく流れてたし、母親もひばりストで三味線をやってたので、民謡も聞く機会はあったなあ(てなことで三味線はうちにあったので触ったことはあるww)。

母方の実家には、先祖代々の雅楽器及び薩摩琵琶が家宝としてありましたしね。いやさ空襲で焼けちゃったけどっ

けど好きということはなかったっっ 子供の頃は、むしろ あんまり好きでないって方だったかも。

大人になってから、日本のこういうのもいいなあって思えましたね。

そーそー「たけしの誰でもピカソ」だったかなあ??? 
あの番組で才能豊かな子達が取り上げられるときあったんだけど、こうした伝統芸能や楽器を若い子たちが、それはもう、素晴らしいテクニックと才能を聞かせてくれて感動しました。

吉田兄弟も、その辺りの番組で知ったような気がするです。

「鼓動」2004

とにかく音がしっかりしているよね。骨太で力強い音が特徴とも言える。そして熱い、たけり狂った熱い炎のようで、激しい波のようで…な音。

コラボも色々やっているみたいですね~

+ Monkey Majik 「Change」2007

feat. DAISHI DANCE 「Renovation. 」2009

お正月なので、こういう日本的なものもたまにはいいよね。はい私、玉三郎好きですし、鼓童の舞台も見に行ったりしました。神田明神での将門太鼓も聞いてて楽しいですし~

年を取ると、地元なものも恋しくなるものです。普段はバターだの生クリームだのを食べていても、餡子とか寒天とかを食べたくなることがあるように…自らのルーツとしての呼吸のリズムたるこうした古典も、古くて新しくていいなって思ったりするのです。

「Cool Spiral」2018 


F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2021/01/04 掲載記事より転載


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