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センスオブワンダー


つくし


幼い頃に両親にセンスオブワンダーという自然を愛でる感性を与えてもらったことに感謝しています。


★秘密の花園

春になると土手を登って道なき雑木林を探検したくなります。
それはきっと小さな頃よく父に野山に連れて行ってもらったからでしょう。父は植物が好きで色々な草花を私に教えてくれました。

マムシグサ


暗い土手を登って行くと、不気味なウラシマソウやマムシグサ、ヤブレガサ時々パァーと明るく開けた場所に出るとホタルカズラの花畑ジエビネの群生など、それはもう秘密の花園に迷い込んだかのようでした。その中でも一番感動した美しい光景は、薄暗い雑木林の中スポットライトを浴びたように木漏れ日の中に咲いていたキンランとギンランです。

キンラン


ギンラン


記憶力があまりない私ですが…目を閉じると父と行ったあの雑木林と木漏れ日の中の可憐なキンランとギンラン、そして優しい目をした若かりし頃の父の顔が今でも鮮やかに甦ります。


★よもぎの草だんご

よもぎ

春になると母は、よもぎを摘んでおだんごを作ってくれました。
そのおだんごは、市販のものとは比べ物にならないほどよもぎの香りが凝縮されていて、口の中いっぱいに春の訪れを感じます。母は一年中その味を食べれるようにと、よもぎを摘んで下ごしらえをして茹でてみじん切りにして小分けし冷凍保存していました。とても手の込んだ作業なのにみんなのためにコツコツと毎年決まって続けていました。
慣れた手つきですばやく同じ大きさの深緑色に輝く楕円形のおだんごをたくさん作って、お友達やご近所の方にも春の香りをおすそ分けしていました。

☆キヨさんの草だんごレシピ

春になるとよもぎを摘んで母に教えてもらったレシピで草だんごを作ります。…といってもうる覚えなので義姉に毎回聞いています。(^-^;
義姉は私より母と一緒によく作っていました。
アバウトですがレシピを載せておきます。

よもぎの柔らかい芽


①よもぎの柔らかい芽を熱湯で2分ほど茹で、直ぐに冷水にさらす。(母は重曹を加えてましたが無かったので加えてませんでした。)

熱湯で茹でたよもぎを冷水にさらす


②さらしたよもぎはよくしぼり、ざっくり刻みブレンダーやミルサーでペースト状に

③上新粉200gに熱湯220ccを加えてこね、小さくちぎって蒸し器で20分ほど蒸かし熱いうちにペースト状のよもぎとよく混ぜ合わせます。だまになりやすいので少し冷めたら手でしっかりこねます。

蒸かした上新粉とペースト状にしたよもぎをよく混ぜる

④小判型にして好みで小豆やきなこを添えて。

きなこと小豆を添えて

家は塩小豆をほぼ常備しているのでそれにほんの少しオリゴ糖を加えていただきます。

塩小豆
ちょっとぶかっこうな草だんご

蒸かした上新粉が熱くて↷…手が上新粉でカピカピに…よもぎだんごもいびつになってしまったので、ラップにくるんで誤魔化しています。母は毎年手際よく沢山作っていたので改めて凄いなぁ~って感心。いつもザッパでぶきっちょな娘を嘆いてたけど…天国で苦笑いしているかな?

★大地のエネルギー

私の育った横浜の外れの長津田は、昔はたくさんの自然がありました。
近くには底なし沼、骸骨山と言われていた場所や小川や田んぼがあり、ザリガニやアオガエルを捕りに行きました。黒い粒々が連なっているゼラチン質の長いカエルの卵を捕ってきては、おたまじゃくしが孵るのを楽しみにしていました。夏の早朝にはカブト虫を捕りに行く兄にくっついて雑木林に行ったり、黄色く色づいた木苺や紫色の桑の実など自然の恵みを口いっぱいにほおばり、くぬぎやこならのドングリで独楽を、晩秋には枯れた萱で秘密基地を作りました。高価なおもちゃなどはなかったですが、四季折々を肌で感じ、想像力豊かに大地のエネルギーを沢山もらって育ちました。

雑木林

★まぼろし

これは6年前の山野草がキレイな時期に東大和市にある薬用植物園に行ったときのお話しです。大好きなキンランがたくさん咲いていました。

写真を撮りながら、ギンランは咲いてないかなぁと思っていたら、優しそうな年配の男性が、「キンラン綺麗ですね。ギンランは咲いてないですね。」と声をかけてくれました。ギンランはキンランに比べると草丈も小さいのでなかなか見つけることが難しい花です。

亡くなった父と同じくらいの年齢でしょうか、父のお気に入りの帽子と同じ形のものを被ってました。「私も探しているのですが、ギンランはまだ早いのかもしれませんね。」と答えました。

しばらくすると、その紳士が手招きをしてくれて、キンランの横にキレイに咲いているギンランを見つけてくれました。

小さなギンランとキンラン

キンランとギンランは15年程前に亡くなった父との思い出の花です。
父はとても優しい人で私は1度も怒られたことがありませんでした。

いくつになっても夢みる夢子のままで能天気なのは、甘やかされて育ったせいなのでしょうか?

そんな父にダメ出しをされたのは、友達と劇場版「エクソシスト」を観に行くと言ったとき、普段優しい父が断固として許可してくれませんでした。初めての映画館デビューは、父に連れていってもらった実写版「星の王子さま」でした。

父はどこか浮き世離れしていた人で、いつも楽しそうに絵を描いていたり、本を読んでいたり…植物が大好きな人でした。

早春になると父と道なき雑木林に探検に出掛けました。そこは秘密の花園で色々な種類の山野草がキレイに咲いていました。
形の面白いウラシマソウや、ヤブレガサ、エビネや綺麗なホタルカズラの群生、1つ1つ父が植物の名前を教えてくれました。

日だまりのスポットライトを浴びたキンランとギンランを見つけて父と感動したことを思い出します。

もう半世紀も前の小さな頃の思い出ですが、鮮明に記憶に残っています。父の大きな手、優しい瞳、大きな愛に包まれていたことを改めて思い出しました。ゆっくりと歩いていく父に似た紳士の後ろ姿を見て、もしかしたら父が会いにきてくれたのかも…何だかとても温かなものに包まれた不思議な感覚になり涙が溢れてきました。


★センスオブワンダー


【センスオブワンダー】とは環境破壊の問題作【沈黙の春】を書いたレイチェルカーソンが地球の不思議で神秘的な自然の美しさを綴っているフォトエッセイのような素敵な本です。

レイチェルは幼い甥と一緒に自然の過酷で美しい様をわくわくドキドキしながら実際に体感し、五感を研ぎ澄ませて自然と調和し神秘的な美しさや、無数のいのちの輝きで満ちている地球の素晴らしさを感じ取ることが出来る感性を育てる大切さを語っています。

アサギマダラ


レイチェルカーソンの「沈黙の春」は農薬などの化学物質を何の規制もなく使い続ければ地球の汚染が進み、春が来ても鳥たちは鳴かず、草木は茶色に枯れはてて生命という生命の火は消え、人間がみずからまねいた禍いで世界は沈黙に包まれるだろうという化学物質の恐ろしさを痛烈に訴えた衝撃的な本です。

メジロと桜

Amazonの本のページに飛べるようにリンクを貼ろうと思いましたが上手く出来ませんでした。note初心者なので??これはどうするんだろう?って色々分からないまま書いています。(笑)
色々撮りためた写真があるのでとりあえずそちらを載せました。
どれも綺麗に撮れてるって自己満で♡ 今年からは自分で自分をいっぱい褒めることにしました♪ オタオタしながらなんとか目次も出来ました。
ゆるっとnoteライフも楽しみます。よろしくお願いいたします。


Amazonの本のリンクの貼り方わかりました~♪ (*^-^*)



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