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酸素の次に、、、三大栄養素

 生命維持に必要なものとして、「酸素」の重要性は述べました。身体に蓄えられない上に、エネルギー産生量が多い「ミトコンドリア代謝」に必要不可欠であるため、酸素供給を絶やすと生命維持ができません。

 しかし、酸素を使ってエネルギーを取り出そうにも、『材料』がなければやはりエネルギーは得られません。このエネルギーの『材料』としての栄養素(これを三大栄養素と呼びます)について、いつも通り「ざっくり」説明したいと思います。

 三大栄養素といえば列挙できますか?

①炭水化物
②タンパク質
③脂質

 ですよね。この中で一般的な生体内でのエネルギー源は「ブドウ糖(グルコース)」ですので、まずは炭水化物の代謝を学ぶところから始まりますよね。

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①炭水化物は、いわゆる「主食」です。

 米・小麦など。摂取後に分解するとブドウ糖が得られる食事です。
 ブドウ糖は、体内に取り込まれたあと「解糖系」「ミトコンドリア代謝(クエン酸回路・電子伝達系)」によりエネルギーになります。酸素を必要とする後者(ミトコンドリア代謝)の重要性については、もう大丈夫ですよね(まだ過去記事を見ていない方は、そちらもご参照ください)!

②タンパク質は、いわゆる「身(み)」のことです。

 魚やお肉、卵など、生き物の身体(からだ)そのものがタンパク質だと、大雑把にイメージしてもらえれば良いと思います。
 分解するとアミノ酸になりますが、このアミノ酸というのは何種類もある(登場人物がたくさんいる)ので、細かく勉強し始めると退屈になります。
 「いろいろな種類のアミノ酸が合体して、いろんな生物の身(み)を作っている」となんとなくイメージしておきましょう。
 人は、摂取して分解したアミノ酸を体内で組み立て直して、身体に必要な筋肉などに変換しています。が、エネルギーが不足するときには、アミノ酸をエネルギーに変換することもできます。その方法はまた今度にしましょう。

③脂質は、いわゆる「アブラ」ですね。

 アブラをとると、太るというようなイメージがありませんか。これは、エネルギー効率が非常に良いからです。飢餓と隣り合わせであった原始のホモサピエンスは、大量のエネルギーが得られる脂質を好むようになったのでしょう。飽食の現代においては天敵です。
 さらに、脂質というのはエネルギー保管の方法としても便利なのです。「ここの皮下脂肪が落ちない!」なんていいますよね。身体に蓄え放題なのです。

三大栄養素の貯蔵性

 酸素と違ってこれらの栄養素は蓄えることができます。だからこそ、ヒトは「太る」のですね。

 ①炭水化物は保管するのにグリコーゲンという形にできますが、保存できる量には限界があります。
 ②タンパク質はヒトの身体そのものですから、できるだけ分解(してエネルギーに)したくないところです(逆に「飢餓状態」になれば自分の身体を分解してエネルギーにしてしまいます(これを「異化」と呼んだりしますね))。
 すると、③脂質が一番貯蔵に便利ですね。皮下脂肪にも内臓脂肪にもなり、体中のほぼどこにでも保存できてしまいます。むしろ脂質で太るイメージがあるのは、「過剰(余分)なエネルギーは脂質として蓄えられるから」です。やはりぶくぶく太っているヒトは体脂肪率が高いですよね。



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