日本の誇れる技術:内視鏡・IT/画像ネットワーク 日本の医療機器市場(2)
さて、日本の医療機器市場(2)をみなさんと情報共有してまいりましょう。
日本の医療機器市場(1)で共有しましたが、「以外な共通点:カメラとフィルムが医療に関係がある」ことがなんとなくわかっていただけたでしょうか?
さて、2点目ですが、「カメラ」そのものです。
日本は一眼レフカメラ、デジタルカメラなど、世界に誇れるカメラがたくさんあります。
そのカメラ製造の技術は世界をいまだに席捲し、確固たる地位をいまだに保持しています。
そのカメラの技術をどのように活用したか?というと、「内視鏡」や「手術用顕微鏡」という医療機器にその技術が活用されています。
日本の医療機器市場(1)でサンプルとして列挙した企業はオリンパス、パナソニック、ソニー、コニカミノルタ、フジフィルム、ニコン、ペンタックス(現リコーイメージング)でしたが、このうち、オリンパスとフジフィルム、ペンタックス(現リコーイメージング)でこの「内視鏡」を製造しています。
残念ながら、「手術用顕微鏡」の事業は、オリンパスが保有していた事業を外資系に譲渡したため、ただし、現在は中規模の日本企業がまだまだ一部の領域で頑張っています。
この「内視鏡」市場については、別途共有いたしましょう。
また、大きな企業ばかりですので、複数の事業体をいくつも持っている企業や複数の事業部で異なる製品を製造、もしくは、子会社や関連会社で異なるものを販売することも行われています。
例えば、フジフィルムは、前回の「フィルム」でも「カメラ」でも有名ですが、病院内で活用している「ネットワーク」で日本市場の大きなシェアを占めています。
「ネットワーク」と書きましたが、正確には「RIS: Radiology Information System」という医療機器となります。
実際には、放射線科で撮影された患者様のX線画像をデータとして保管したりするシステムのことです。
実は医療機器市場と病院でも「フィルムで見る=アナログ」から「画像データで見る=デジタル」に大きく転換する時期がありました。
それをいち早く察知し、ビジネスでの転換を早期に行った企業がフジフィルムです。
なんとなくイメージがわかない方もいるかと思いますが、わかりやすく言うと、コロナ禍で盛んにおこなわれた対面からの移行、「リモート授業」「リモート面接」「リモート会議」に切り替えが進んだと同じような大転換期であったと考えていただければわかりやすいかもしれません。
この大転換を早期に行ったフジフィルムは、その後、病院内の情報とデータの伝達をつかさどる「神経」としての製品において大きなシェア獲得を成功させることになります。
今回の情報共有はいかがでしたでしょうか?
日本の医療機器市場の情報共有はまだまだあります。
次回もよろしくお願いいたします。