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tom.vol.4  新しく農業を始める人々(新規就農者)と

志布志市地域おこし協力隊の村山です。
志布志市役所有明庁舎の中にある農業サポートセンターで、農家の支援・農業の活性化をミッションとして活動しています。
今回の記事は・・・とうとう仕事の内容に絡めた記事を書く日が来ました!(とうとうとは・・・)
この度7月8日に志布志市のシルバー人材センターにて「農業公社修了・受入式」が行われ、同日志布志市役所有明支所内にて「新規就農者励ましの会」が開かれました。  

順に説明しますが、農業公社とは都道府県や市町村が、地域農業の発展と農業者の福利増進を目的として運営する公共企業体です。 農業従事者の確保・育成、青年農業者への支援や、様々な農業に関するオペレーター業務等を行っています。
志布志市は肉用牛等の畜産業のほか、お茶やサツマイモなどの露地栽培、イチゴやピーマンなどのハウス栽培などの農業が盛んな地域です。
とくにビニールハウスを利用した冬春ピーマンの栽培に力を入れており、志布志市農業公社では毎年2~3組の研修生を受け入れています。
語ると長いので・・・詳細は下記リンクを参照ください。

研修期間は2年間で、毎年この時期に修了式と受入式が同時に行われています。
自分が地域おこし協力隊になるにあたり、1ヶ月のインターン期間を設けて頂いており、その間農業公社でピーマン収穫等の作業を研修させていただいたことがあります。
その際、今回研修を修了する2組の研修生にもお世話になっており、これから新しく自らの手で農業を始められるということで僅かばかりの関係ではありますが、とても嬉しく思います。
今年は新しく3組のピーマン研修生が受入れされ、自分が活動する農業サポートセンターと関わるのはまだ先のことにはなりますが、新規就農者になるまでサポートしていけたらと思います。


そして「農業公社修了・受入式」が終わり、次に開かれたのが「新規就農者励ましの会」です。
励ましの会は、令和5年度・令和6年度に新しく就農した農家に対して市や関係機関、団体が一体となって今後の経営意欲の高揚と就農定着を促進する激励・祝いの会となっています。

対象者は、去年の励ましの会以降就農した農家で今年の対象者はなんと14名!
農業関係者からは、他の市町村と比較したら多い方だと驚かれていました。
分野はピーマンやイチゴ、露地栽培や畜産など様々で、昨今の情勢の悪い中それだけの方が新しく農業に取り組まれるということで、今後の就農定着や営農計画が達成されるようサポートを続けていきたいと思います。

実際に農業を始められる方々は、家業の跡継ぎだけではなく様々な理由で就農されています。
田舎でのスローライフに憧れて。農業に関わる仕事をしているうちに自分でもやりたくなって。自分で育てた作物を加工・販売してみたくて。儲かる農業を目指して。
理由は人それぞれですが、みなさん夢や目標をもって取り組まれておられます。

先ほど昨今の情勢の悪い中、と一言書きましたが、やはり課題はあります。
資材高騰による初期投資や燃油代の高騰。農業従事者の高齢化による農偽果の離脱。規模拡大に伴う労働力不足。
その他にもいくつかの問題がありますが、現在自分が地域おこし協力隊として取り組んでいるミッションがこれら「中古施設の再利用・経営継承事業・労働力確保」になります。まだ市役所と連携し策を練っている最中ではありますがなんとか形にして農家のみなさんの力になれるよう取り組んでいきます。

そして皆さんに伝えたいことはもうひとつ。農業って儲かるのか、普通に会社で働いた方が楽のではないか、みなさん気になるところだと思います。
今年2024年現状の例でいうとキャベツやピーマンはとても値段が高くそれらの農家が利益を上げている一方、肉用牛では飼料価格の高騰による経営圧迫や肉用子牛の価格下落による収益低下により、多くの農家が経営に苦しんでいるという声が聞かれます。
最近スーパー等に行くとお米の販売価格も上がっていますが、営農するとなると稲作もよほど大規模に取り組まなければ利益は生み出せないと言います。
農業は情勢や天候などにどうしても左右されてしまうので、会社員のような安定した仕事と比べるとそれなりの覚悟が必要です。

自分が活動している志布志市農業サポートセンターでは、しっかり採算がとれるよう就農計画作成のサポートをしています。
もちろん病気やケガ・災害などでうまくいかないこともありますが、計画に沿ってしっかり取り組んでおられる農家さんは利益を生み出しています。
なので、儲からない農業はもちろん計画の段階で勧めることはありませんし、儲かる農業に向けて計画を作成していきます。
農業はきつく休みが無いようなイメージがあり、実際イチゴの繁忙期などは夜明け前から深夜までずっと作業が続いていると言います。
ですが、しっかり頑張れば頑張っただけ成果が表れやすいのも農業の特徴です。
事前に立てた計画に沿って行動し、トラブルに見舞われても相談し対応してきた農家はちゃんと収益を出しています。

そして災害や病気、天候の影響など理由は様々ですが計画通りうまくいかないケースもあります。
そういった際に誰にも相談せずに独断で行動したり、もう少しこのまま頑張ってみようとした人が経営困難に陥っている印象を受けます。
資金に関することなど、相談しにくいこともあると思いますが、早めの相談によって早期解決に向かうこともあります。
農業サポートセンターでは農業に関する悩み事はどんな小さなことでも無料で相談を受け付けています。
また、専門家等多くの関係機関とサポートする体制ができており、必ず力になれますのでぜひご相談ください。

最近では、志布志市農業サポートセンターを利用して頂くべく、様々な場でPRの場を設けていただいています。
より多くの農家の支えとなるべく活動を続けていきたいと思います。

今までの楽しい志布志ライフの記事と比べたら珍しく真面目な内容となりましたが、今回の記事はここまで。
また志布志の魅力や農業に関する情報を発信していきたいと思います。それでは(^ω^)/~

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