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旅行後の切ない現実

ーオレとアチキの西方漫遊記(49)

自宅のガレージにクルマを停め、エンジンを切る。東京を出発し、高知(四万十川、仁淀川)、京都(嵐山)、静岡(伊豆)などを巡った旅行は、これでフィナーレだ。総移動距離2500km超。我ながらよく走ったものだ。心地よい疲労感がある。ただ、余韻に浸るゆとりはない。翌日から始まる"日常"に備え、旅行の後片付けを急いで済ませる必要がある。これが旅行後に多くの人が味わう切ない現実だ。

前回のお話:「バランスする楽と苦」/これまでのお話:「INDEX

無事の帰還

旅行終盤に”黄色い悪魔”スズメバチに刺されるアクシデントこそあったものの、今すぐどうなるわけでもない。退院後わずか10日で旅行に出かけた奥さんも、体調に問題はないそうだ。総じて無事に戻ってきたと言える。

ドメスティックな作業

ただ、旅行はこれで終わりではない。その先がある。例えば、カバンに詰め込まれた洗濯物を洗って干さなければならない。現地で撮った写真や動画を整理する必要もある。悲しい哉、余韻に浸る時間など、ほぼないに等しい。

疲労感のほかに唯一、余韻があったとすれば、それは背中から尻にかけて微妙に揺れている感覚だ。今回の旅行では、行程すべてにクルマを使ったおかげで、クルマに乗っている感覚がなかなか抜けなかった。

物語やフィクションは現実と違い、たいていの場合、主人公が旅から無事帰還したところでエンディングを迎える。その直後の後片付けの様子は語られない。ストーリーを台無しにするドメスティックな作業だからだろう。

これがあるか、ないかー。その差は大きい。(続く)

(トップ写真:旅行後の切ない現実。翌日から始まる"日常"に備えて旅行の後片付けをしなくてはならない=フリー素材を基にりす作成)

関連リンク(前回の話):

「オレとアチキの西方漫遊記」シリーズ:


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