見出し画像

五龍神の田無神社

ー長蛇の列にありがとう

五龍神をまつる東京都西東京市の田無神社。都内指折のパワースポットとして知られている。個人的には、今年(2024年)に入って訪れた5社目の神社だ。干支である辰、すなわち龍のご利益にあやかれればありがたい。訪れた当日、境内は想像をはるかに超える人出だった。参詣の長蛇の列に幾らか辟易するも、いろんな"気付き"があって充実した日になった。

五龍神

今年、これまでに参拝した神社は、地元の氏神さまとおぼしき神社が1社。さらに辰年にちなんで訪れた神社が3社。このうち馬橋まばし稲荷神社(東京都杉並区)、宿鳳山しゅくほうざん高円寺境内の稲荷社(同)、品川神社(東京都品川区)は、都内に3社しかない昇り龍と降り龍が鳥居に巻き付いた「双龍鳥居」があり、いかにも強いパワーを秘めていそう。ご利益にあずかれれば嬉しい。

今回訪れた田無神社は、言うまでもなく、辰年の龍つながり。この神社は金、青、赤、白、黒の五龍神を祀っていることで有名。奥さんも過去にパワスポ巡りの一環として行ったことがあるそうだ。龍一体、あるいは龍神一柱を祀る神社の5倍のご利益があると思うと、居ても立ってもいられなくなり、この日、西東京市まで一人出かけたという経緯だ。

龍神に呼ばれたー。そう思い込もうとすれば出来なくもない。奥さんが田無神社の話をたまたま持ち出してくれたのがきっかけになったわけだし、そのおかげで途中、神社近くの商業施設から富士山を見かけるという幸運にも遭った。スピリチュアル筋によれば、神さまに呼ばれると、見えない力に引き寄せられていると感じたり歓迎ムードを感じたりするらしい。

もっとも、それを鵜呑うのみにするほど単純でもない。神さまに呼ばれると、神さまが対話の時間を作ろうとしてくれて参詣を待つ列が急に短くなったり参拝客が少なくなったりするらしいが、実際は金龍の姿を拝むのに1時間以上かかった。赤龍もその程度か、あるいはもっとかかったかもしれない。その事実を踏まえると、決して呼ばれたわけでない。寂しい。

確証バイアス

「人は見たいものしか見ない」ー。古代共和制ローマ末期の軍人、政治家であるユリウス・カエサルの言葉。一般に「人は自分に都合の良いことしか受け入れない」と解釈されている。心理学ではこれを「確証バイアス」と呼ぶそうだ。自分の思い込みや願望を肉付けしてくれる情報ばかりに目が向き、そうでない情報を軽視してしまう傾向を指すらしい。この日を振り返り、参詣の長蛇の列に並んで煩わしいと感じなければ、神社に呼ばれたという確証バイアスに今でも陥っていたかもしれない。危ないところだ。

"気付き"をもたらしてくれた長蛇の列。逆に感謝しなければ。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=りす撮影の素材を基にりす作成)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?