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買い換えモラトリアム

ー奥さんのスマホ事変

バッテリーが劣化して急に使えなくなった奥さんのスマートフォン。それを奥さんは、街のスマート修理屋に持ち込んで直してもらったと聞いて、驚いた。キャリアの正規店に行って乗り換え、あるいは買い換えして新しいスマホをゲットするか、家電量販店で中古スマホを購入してSIMカード(契約者情報記録カード)を交換するか、いずれかの方法を選ぶとばかり思っていた。それがふたを開けたら、街のスマホ修理屋に行ったという。完全に予想の斜め上のソリューション。

つきまとう不安

街のスマホ修理屋に持ち込むのはどこか不安で、これまで利用した経験がない。それどころか、長年愛用したスマホを持ち込んで痛い目に遭った人の体験談を直に聞いたことがある。だから、スマホが壊れた場合、修理の選択肢として、どうしても思い浮かばない。

奥さんによると、インターネットで評判が良い店を探し、価格も合理的、腕も確かそうな店を選んだらしい。店員の対応も親切だったと得意げに話してくれた。ただ、それだけ調べたということは、街のスマホ修理屋に持ち込むのにはかなり葛藤かっとうがあったのだろう。

故障の原因がはっきりしていたことが、奥さんの背中を押したのかもしれない。奥さんのスマホは、2016年10月から使っていてバッテリーの劣化が明らかだった。電池パックを交換してもらえさえすれば良いという考えが、奥さんの頭の片隅にあったようにも感じる。

油断なく

そんな奥さん。以前のようにスマホが使えてニコニコ、ルンルン。これまでの不機嫌が嘘のよう。ただ、交換した電池パックは純正品ではない。だから、良い気分に水を差さないように気を付けつつ、スマホ新調までのモラトリアム(猶予期間)だと考えた方が良いと、そう一言添える。

「だよねー」と納得顔の奥さん。本人もそんな気持ちだったようだ。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=フリー素材などを基にりす作成)

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