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創業10周年を迎えて。-WHILLのこれまでと、これからの10年-

WHILLは2022年5月11日をもって、創業から10年を迎えました。
WHILLのこれまでの歩みと、これからの10年に向けての抱負を代表の杉江に語っていただきました。


ーこれまでの10年を振り返って、チャレンジングだったことは?

杉江:「チャレンジングだったことは数え切れないほどありますが、1)ハードウェアを扱っていること2)最初からグローバル展開を進めたこと3)資金調達 の3点だと思います。

1、ハードウェアを扱っていること

ハードウェアは仕様を一度決めると変更が容易にできません。つまり、ユーザーニーズをしっかりと事前に見極め、仕様に落とし込む必要があります。さまざまなユーザーから得たフィードバックをもとに、メンバー同士の目線を合わせるため、創業当初は全員でユーザー調査をして、後悔がないように全員で考え抜きました。

またハードウェアビジネスは、品質、在庫管理、物流など多くのオペレーションが発生します。どこかでミスが生じた場合、お客様に商品が届けられなくなってしまいます。リソースと資金が限られる中、各工程を一つ一つ吟味し全体の最適解を常に考え続けることに苦労しました。さらに、少量生産から中量生産というスタートアップならではの独特な生産体制・戦略は大企業とは違い、事業フェーズにおいて交渉の仕方や生産場所なども変わります。幸いにも WHILLにはこれまでハードウェアを作ってきた優秀なメンバーが多く在籍しているため、現在も試行錯誤しながらこれらの課題に向き合っています。

2、最初からグローバル展開を進めたこと

最初から世界を見据えて事業を展開してきたのはWHILLの特徴です。WHILLは現在、20以上の国と地域で製品とサービスを提供していますが、そもそも最初のきっかけは近距離モビリティの市場が日本だけでは小さく、結果的に市場が大きなアメリカに行こうと決めたことでした。
それを機に、例えば製造拠点は台湾に置くという判断のように、世界中で最適な場所はどこかという視点であらゆることを考えるようになりました。

しかし、最初は英語すら話せなかったので、アメリカ人のインターン生と一緒に住んで英語を話さなければいけない環境を作ったり、プレゼンテーション資料を丸暗記したりと必死でした。

また、アメリカと日本のカルチャーの違いを理解し組織を作っていくというのも大変でした。アメリカで現地の方を採用する際、はじめのうちはスキルやカルチャーがフィットするかの判断が難しく、現地の信頼できる方やVCに採用活動を協力してもらうこともありました。
組織作りがうまくいかないこともありましたが、売り上げの伸びとともに組織がまとまっていくのをみて、スタートアップ初期に関しては、まずはとにかく売り上げをみんなで作ることが重要だと思いました。

創業当初からグローバルで事業を始めたことにより、事業拡大する際にこれは世界でも活用できるか?と考えるようになったのも学びです。
例えば細かい話ですが、WHILLはコミュニケーションツールとして、Microsoft を導入しています。これは中国でも利用できるからです。 また、Global Function*に属するメンバーは常に海外拠点のメンバーと仕事をする環境のため、最初からグローバルで活躍できる人材、組織になっており、世界規模での事業拡大を目指すことができる体制になっています。
*Global Function:WHILLでは各国横断機能(IT、品質、物流チーム等)のことを、各国の事業促進を強化する役割であるという意図を込めてGlobal Functionと称しています。

3、資金を調達すること

ハードウェア起点のビジネスは参入障壁が高い分野だといわれますが、その理由は、それなりのまとまった資金が必要になるからです。
運転資金を得るには継続的な資金調達が必要になりますが、そのためには投資家に、世の中にいかにWHILLが必要であるかを理解していただかなければいけません。
業績を上げていくというのはもちろん、世界中で高齢化が進み近距離の移動が必要になる方が増えていくという市場拡大の可能性と、2013-2022年までの間にIoT・ロボット・自動運転・ESGといった分野が次々に盛り上がっていき、その環境の恩恵を受けたというのも大きかったと思います。」

ー創業10年を迎えて、WHILLの強みはどこにあると感じていますか?

杉江:「プロダクトについていえば、ハードウェアとソフトウェアを自社で一手に担っていることだと思います。WHILLでは両方を自社開発しているため、ユーザーからのフィードバックに対してスピーディーな開発と、機能改善をすることが可能です。

また、最初からグローバルに展開している点も強みの一つだと思います。世界を見てみると、最先端のビジネスモデルは概ねアメリカで生まれています。サービス導入においてもIT リテラシーの観点からアメリカで始めた方が早いことがあり、まずはそこを起点に、将来的に日本を含む世界各国に拡大していくという考えができます。
最近では、ハードウェアの多くのイノベーションが中国で起きており、多くの競合は中国発であるため、ベンチマークしています。このように世界で事業を行っているからこその思考やアクションができているのが強みだと考えています。

歩行領域や屋内・施設内移動の分野では、世界を見てもイノベーションが活発に起きているとは思っていません。こうした中で、WHILLは、これまでに培ってきた強みを引き続き磨き、新たな事業やサービスなどにおいてもシフトさせながら、この近距離移動の分野で世界のファーストムーバーになることを目指していきます。」

ーWHILLは次の10年に向けてどのように変化していきますか?

杉江:「”ハードウェアからサービスへ”と考えています。これまでの10年、WHILLは近距離モビリティ=ハードウェアを開発して販売するというシンプルなビジネスモデルで事業を伸ばしてきました。ハードウェアも引き続き進化を続けていきますが、次の10年はこれに加え、WHILLの強みであるハードウェアの価値をさらに高め、近距離移動を快適にするようなソフトウェアのサービス展開を検討していきます。

例えば、あらゆる場所(空港・病院・施設・アミューズメントパークなど) において移動が不自由なく、楽しくなるようなB2B サービスの拡大や、B2Cのユーザーへの保険やロードサービス、さらに満足度を上げるようなサービスの拡充を考えています。
次の10年に向けて、その実現を可能にするべく2022年1月には経営体制の変更を発表しました。

さらに長期的には”既存のインフラとどのようにつながっていくのか” がカギになると考えています。歩行・屋内領域の移動をスムーズにすることはインフラ側とも密接に関わります。さまざまな場所でバリアフリー化が進んでいるとはいえ、電車に乗る時は車掌さんにスロープを出してもらって乗車することも多いです。今後は駅や電車ともIoT で繋がって車掌さんがいなくともスムーズに乗れるようになるでしょう。このように長期的にはスマートシティ、駅、まち、施設、公共交通手段などインフラ側との繋がりを持つことになると考えています。これらが実現すると、近距離の移動があたかも歩いていると同じように、むしろそれよりもスムーズになるような世界が創られると思います。これからあらゆるステークホルダーと協業して近距離の移動をもっと楽しくスマートにしていきます。」

ー最後に、今後の抱負を教えてください。

杉江:「上記で話したようにソフトウェア開発とサービス展開をさらに強化していきます。WHILLはハードウェアのイメージを強く持たれていますが、実は現ソフトウェアのエンジニア比率がハードウェアのエンジニアを上回っています。ソフトウェアのサービスがあるからこそ、WHILL製品が多くの方にとって使いやすくなるので、もともとWHILLの強みであるハードウェアの価値をより高めていきたいと考えています。

今後もお客様に満足していただけるような製品、サービスを発表していきますので、ぜひご期待ください。

私たちは創業以来、『すべての人の移動を楽しく、スマートにする』というミッションを変わらず持ち続けています。 WHILLのユーザー数も世界中で増え、着実に近距離モビリティWHILLが世の中に普及し、認知されてきています。今後もユーザーと真摯に向き合い、ミッションを体現していきます。」

杉江 理( WHILL株式会社 代表取締役社⻑ CEO )
1982 年生まれ。静岡県浜松市出身。日産自動車開発本部を経て、一年間、中国南京にて日本語教師に従事。その後2年間世界各地に滞在し新規プロダクト開発に携わる。2012年WHILL創業。


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