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アンガーマネジメント学んで自分を変えてみた

 私は怒りっぽいです。10年以上前に別れた元彼の言動をいまだに根に持っています。執念深くて粘着質なのに、会社の上司や友達には中々ハッキリ物申せない。こんな性格のせいで体調を崩し、仕事を休職する始末…。

 そこで学んだのがアンガーマネジメント。休職中に通ったリワークでやり方を学び、3ヶ月みっちり訓練してきました。そこで感じた心の変化は3つ。

①すぐカッとなることが減った
②思い出し怒りが減った
③冷静に次の行動を考えられるようになった

 …そんな簡単に性格が変わる訳ないでしょ。確かに数日で劇的に変わるものではありません。実際、地道な努力が必要でしたが特に難しいことはしませんでした。

 アンガーマネジメントのやり方は数多くありますが、中でも個人的に効果的だと感じたものを3つ記録します。日々心のモヤモヤを抱えている方もそうでない方も、3ヶ月間みっちり学んでやって良かったアンガーマネジメントの方法をご活用くださいませ。

アンガーマネジメントとは?

 日本アンガーマネジメント協会のHPには次のように書かれています。

1970年代にアメリカで生まれたとされている怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。
怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標としています。
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会


 全く怒らなくなることが最終目標ではなく、上手に怒りを表現することが重要なのだそう。

 私はずっと「いい大人がこんなことで怒るなんて…」「仕事をしていたらこんな理不尽当たり前」となんとか怒りをごまかしてきました。理論を学んだ結果、怒りはごまかすのが正しいのではなく、付き合い方が大事なのだと気付きました。そこで実践したのが以下の3点です。

アンガーマネジメントのやり方

①カッとなっても冷静になる6秒ルール

 6秒ルールとは「カッとなったら6秒待つ」。これだけです。なんじゃそら?と思われるかもしれませんが、予想外に効果がありました。

 諸説ありますが、怒りのピークはだいたい6秒程度と言われています。この6秒をやり過ごすことができれば、反射的に怒ってしまうのを防げるそう。

 私はこれを初めて聞いた時、「それができたら休職なんかしてないわ!」とプンスカしたのですが、(この時点ではまだ6秒待てませんでした)この方法を知っているとイラッとした時ふと「あ、6秒ルール」と思い出して自然と落ち着くことができたのです。

 黙って6秒待つのもいいと思いますが、個人的には声に出して1から6まで数えるのが良かったです。だまされたと思って、試しに実践してみると意外と効果を感じられると思います。

②怒りを記録するアンガーログ

 アンガーログをつけるという方法もあります。アンガーログとは、イライラしたことを記録すること。文字にすることで何に対して怒っているのかが明確になり、自分の怒り癖を把握することができます。

 例えば「後輩が仕事を手伝ってくれない」というイライラがあったとします。ここで私は何で手伝ってくれないんだ!とプンスカしますが、アンガーログをつけて客観視してみると「後輩なら先輩の仕事を手伝うべき」という固定観念があることに気付きます。後輩は先輩の仕事を手伝わなければならないという義務はないし、普通に頼めば手伝ってくれるかもしれません。

 このように、自分がどんな場面で怒りを覚えるのかが客観的に理解できるので、その場に即した柔軟な対応力が身についていきます

 個人的にアンガーログは紙に書き出す方が効果的でした。紙なら好きなように絵や矢印を書いて感情を吐き出せるし、文字だけでは言い表せないことも図で整理できます。書き方はこの本が大変参考になったので、細かい方法を知りたい場合はぜひ一読してみてください。


③SNSを減らすと自律神経が整う

 SNSは使用時間が長いほど、幸福度が下がると聞いたことがあります。しかし地震速報や友達の近況を確認できる便利な側面もある分、いきなり全部やめるのはかなり難しい。

 また制限した方が良いとは聞くものの、エビデンス狂の私は根拠が分からないと実行しないというタチの悪い性格をしているので、メリットを調べて実践することにしました。そこで出会ったのがこの言葉。

 自己愛で満たされていない人は、「いいね!」をもらいたいがために、仕事そっちのけでフェイスブックに没頭してしまうかもしれません。また、「いいね!」をもらった代わりに、自分もいろいろなところで「いいね!」を押す必要も生じます。
 そうやって、いつも SNSのことばかり考えて過ごしていると、心に負荷がかかり、しだいにイライラしてくるわけです。
『感情的にならない気持ちの整理術ハンディ版(特装版)』和田秀樹著
 医学的に見て、感情やメンタルの状態と自律神経(すなわち体のコンディション)は密接に関係しています。
 たとえば、怒りを感じている人の自律神経を測ってみると、交感神経が過剰に高ぶり、非常にバランスが乱れていることがわかっています。
『整える習慣 (日経ビジネス人文庫)』小林弘幸著
 何かを発信したり、純粋なコミュニケーションツールとして楽しんでいる分には何の問題も感じません。しかし「他人の動向」が気になるあまり、自分の自律神経を乱し、コンディションを崩すようなら、 SNSとの距離感を考え直す必要があります。
『整える習慣 (日経ビジネス人文庫)』小林弘幸著


 一説によると、現代人が1日に触れる情報量は平安時代の一生分なのだとか。膨大な量の情報にのまれて多くの人が脳過労の状態になっているそうです。

 そこで私はTwitter、Instagram、YouTubeの利用時間を各30分までに設定して過ごすようにしました。(LINEは緊急連絡のため制限なしにしていました)

 この状態で過ごすと…

①制限時間内に見たいものを見ようとするため、いらない情報を取捨選択するようになった
②持て余した時間で紙の本を読むようになった
③noteを書くようになった

以上3点のメリットがありました。逆に、

①SNS以外のアプリ(Kindle、dマガジン等)を見るようになった
②結局スマホを見ている時間は変わらなかった

というデメリットもありました。

 しかしSNSで他人と比較することが減った分、結果的に精神衛生は良くなったと感じています。日々いかに他人と比較してイライラしていたか…。それに気付けただけでもかなりの収穫でした。

 あえて制限用のアプリをインストールせずとも、スマホの設定から使用可能時間を変えられるので、思い切って実践してみると何か必ず気付きが得られると思います。

まとめ

 様々なアンガーマネジメントを実践した結果、私個人の心の変化としては

  • カッとなっても1分も経てば冷静に次の行動に移せるようになった

  • 昔の嫌な思い出をわざわざ引っ張り出すことが減った

  • 仕事中、お局やおじさんの妄言にいちいち振り回されなくなった

という成長を感じることができました。

 あれだけ粘着質で執念深かった私がここまで変われたのはアンガーマネジメントを学んだおかげだと感じています。

 いきなり全ての方法を実践するのは難しいかもしれませんが、ハードルの低いものを何か一つでも、ぜひ試してみてほしいと思います。
 きっと自分は変えられます。

参考にしたおすすめ書籍


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