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青春一過

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#小説

「summer」

「summer」

電車が来るのを待った
いつもと違う雰囲気纏って
記憶にない思い出を
現実にしたくて歩を進めて

音楽で想像する時のように
涼しい季節ではないけれど
今は熱気も少し楽しい
これから何を話そうか

綺麗な花模様、道が色めく
約束の場所 今はただ待とう
永遠にも感じる1秒を、ただ
群青、瑠璃から竜胆へ 空は色めく
約束の場所 あの空の向こう
キラキラ光る一等星が

 目立たなくなるその時まで
 一人、待

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「いつかの終わり」

「いつかの終わり」

「そろそろ話そうか」
窓を閉める音と、意味のない鼓動と
部屋の隅ばかり見つめてた
時間は思うほどかからなかった

ー そろそろ離そうか
首を絞めたものと、意味のない行動
部屋の隅ばかり見つめてた
時間は思うほどかからなかった

やっぱり無理があったんだろうか
日々の無理が祟ったんだろうか
道行く先で未知に出会い
日々逝く先々は満ちもしない
一生増える不満の種に
一層暮れる不安な午後に
想像したんだ

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「幸福に至る病」

「幸福に至る病」

ー とうの昔に人類はいなくなって
君もきっと幸福に呑まれ
いとも容易く終わりを受け入れたんだろう

10年ぶりに耳にしたその曲は
意味がすっと簡単になって
いとも容易く僕の目を潤したんだ

信じて見えた友好関係
「目に障るものは芽を摘んで」
例 : ignored meaning of “kansei”
躁、至るその日まで
もう間近

間近

10年経って、その曲の歌詞や題目は
当時ほど感嘆はしな

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「藍色交差点」

「藍色交差点」

“そこに心があるんだって”
私は呼吸をしている
“そこに心があるんだって”
私は声を出している
“そこに心があるんだって”
私にはよく分からない涙



涙 ああ、あの頃のようには話せないかな
君の背を眺めているだけで
カーブミーラー反射した僕の気持ちが
このまま消えて仕舞いそうで

色の澄んだ街角 夕景が
照らす凛とした顔 彗星が
道の真ん中
日々不安中
君が泣いてたって
泣いてなんてないよ

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「良い子」

「良い子」

家に帰ってピアスを開けた
聴いたことある感情に晒されて
身体を傷つけたくなる
そんな季節

喉が渇いて家から飛び出す
どうしようもなくなる心情に壊されて
ただ、空を責めるんだ。

咲きたい、泣きたいって、だって、
どうして私だけが
ああそっか、どうだっていっか、
キリない、渦巻いて、待って、
そうしてあなただけが
頭を駆け巡るだけ
咲きたい、泣きたいって、だって、
どうして私だけが
ああ、そっか、

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「kanmi」

「kanmi」

Clear sky with a sigh
少しだけ下を向く
深い 甘い
それだけなら猛毒だから

落ちる浮き雲
凍りついたこの身も
君がいるのなら 優しさで

“溶かして”

I scream and wait for you
もう少しだけ未来になったら
I scream and wait for you
君を求めて
ずっと心は 期限切れの崩れた氷菓
包み込んでいてよ 忘れられるように
In a

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「ラムネ」

「ラムネ」

紫陽花の似合う前線が
ゆっくりと過ぎ去って
遅刻してきた炎天の
走って来る音が聞こえた

君と並んで帰れるのも
今年で最後だっけ
遅れてきた気持ちが
胸を鳴らす音が響く

「夏だね」
君の言葉が夜風に溶ける
笑う顔が初夏の風景に映える

心 染まれ夏の空 届けシンデレラ
思わず目配せ
想い微炭酸系
困ってしまった 祈って天の川
景色はビー玉模様
心 揺れてどうすんだ 拐えジュリエット
目を逸らし合

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