(連載小説)秘密の女子化社員養成所㉕ ~玉の輿の研修生・その4~
「ねえ穂波さん、いよいよ明日さくらさんが島にお越しになるわね。」
「そうなのよね・・・・・ふぅ・・・・・。」
さくらが再び島にやってくる前日、昼食を取りながら穂波と同期の研修生は自然と明日の二人の「デート」について話しこんでいた。
「でもいいなー。明日ってたまたまバレンタインデーでしょ。きっと前よりも穂波さんとさくらさんはラブラブになっちゃうよねー、ふふふ。」
「ど、どうかなあ?・・・・・。」
「なるに決まってるでしょ。だってこんなにお似合いなカップルなのに。」
早いもので翌々週にまた島に来ると言ってさくらが東京に戻ってからあっという間にその前日を迎えていた。
この間、研修生である穂波ではあるが特例で認められているビデオチャットで二人は会話はしていた。たださくらが言っていた株主総会や訴訟への対応が忙しいのは本当だったようで日によっては深夜に疲れた顔のまま少しだけ半分寝ぼけまなこでチャットした事もあった位だった。
「そう言えば明日は穂波さんもまた振袖着るんでしょ?。もうどの振袖にするか決めたの?。」
「それが大体絞り込んだんだけど、ちょっと決めかねててね。でももう明日の事だから研修が終わったら今日の夕方には決めるつもり。」
「へーそうなんだー。でもそりゃそうよね。だって大好きなさくらさんに自分をよりきれいでかわいく見せたいだろうからどれがいいかあれこれ考えちゃうんじゃない?。あたしだったら絶対そう、ふふふっ。」
「もぉー、からかわないでー。選ぶのも結構大変なのよー。」
あの後さくらから次回は島では振袖を着るから穂波にも同じように振袖を着て欲しいと云う連絡があり、館内にあるレンタル着物コーナーであれこれと時間を掛けて振袖選びをしていた。
さくらは穂波との会話の中で自前の振袖を何枚か持っていると言っていたから明日はお見合いの時のとは別の振袖を着るのだろうが、わざわざお見合いとか初詣でもないのに振袖を着て穂波と会いたいと云うからにはさくらの中では何か改まった気持ちがあるのだろうと察していた。
そして穂波は午後の研修が終わると所長室に呼ばれていた。
「園田さん、明日また御船先生のお嬢様がお越しになるみたいだけど粗相の無いようにご対応お願いしますね。」
「はい、その様にもちろん精一杯おもてなしさせて頂くつもりです。」
それを聞いた三浦所長は「まああなたの事だからちゃんとできるだろうけど、ところで園田さん・・・・・。」と今度は少し話題を変えてきた。
「は、はい・・・・・。」
「何度か御船先生のお嬢様と会ったりチャットしたりしてみて正直なところあなたの気持ちはどうなの?・・・・・。」
そう言われた穂波は少し複雑な表情になった。上司としてまたこの島での責任者として研修や業務だけでなく滞在中の社員・研修生の生活の全てに責任がある三浦所長としてはお見合い話、ましてやそれが会社の顧問弁護士の愛娘と自分のところの研修生との件であれば気になるのは当然だった。
穂波自身もさくらには強く惹かれているし、ましてやお相手は社会的地位も高くて経済的にも裕福で、その上超がつく美人とあればこの上ない「玉の輿」だと云うのは分かる。
でもまだ自分は研修生であり、またMTFトランスジェンダーでもある。
今はより女性らしくなるための様々な研修の期間中でもあるし、それに「女らしさ」だけで見れば自分よりずっと女らしい純女の先輩社員は多数この島にいるし、ここ以外にも百合花倶楽部や世間には多く居るだろう。
さくらが自分の事を結婚を前提とした恋愛対象と見てくれているのははっきり告白はされていないけど誰が見ても分かる位とてもよく伝わってくる。
自分も悠子たちに毎日酒の肴や話のネタにされる程さくらに恋焦がれているのがバレバレだし、それに穂波の恋愛対象は女性のみなのでその点も全く問題はない。
だけどこの島では完璧なまでに女性扱いはされているとは言え穂波はMTFトランスジェンダーであり、そして女子化の最中の「研修生」の自分が純女でレズビアンの社会的地位も高いさくらの元に嫁いでいいのだろうか?、それに本当にさくらの相手は自分でいいのだろうか?・・・・・。
また本当に結婚するとなると石川県の実家にも話を通しておかないといけないが、養子に行くのならまだしもお嫁に行くと云うのは理解してもらえるのかと思わずにはいられないし、それ以前に実は自分の心は女で性同一性障害だと云う事を果たして理解してもらえるのか・・・・・。
元々自分の中での性自認が女性だった穂波ではあったが、自分が完璧なまでに女性扱いされている今のこの島での研修生活を送るうちに性自認だけでなくどこから見ても完璧な女性になっている分、世の女性たちと同様にお嫁に行く事へのあこがれも持つようになっていた。
実際この島に来て女子化研修を受けて身も心も女子になった元男子社員が事実上の同性婚と云う形で嫁入りをするのを間近で見て、その綺麗な花嫁姿に元は男でもこうやって素敵なお嫁さんになれると云う事に穂波の心は少なからずときめいたのも事実だった。
でもそれを自分の身に置き換えた場合にどうなのか、結婚だけでなく夫婦になった後の生活の事やら考えるべき事がまだ穂波の中では多数あるように思えたし、また穂波の真面目で奥ゆかしい性格がゆえに色んな事が気になるのだった。
「園田さん、結婚はとても大切な事だから簡単に決められないのはわたしも同じ女としてよく分かるわ。で、もしよかったらあなたがこの事で気になる事があったら聞かせてもらえないかしら?。会社として、またわたし個人としてできる事があればさせてもらいたいし・・・・・。」
そう三浦所長に言われ、穂波は重い口を開いた。
「はい・・・・・あの・・・・・わたしとしては・・・・・。」
そしてしばらくの間穂波は自分の思いの丈を三浦所長に話し、三浦所長もまたそれをじっと聞いてくれ、話し終わると穂波は所長室を後にした。
「明日どんな話になってもわたしはわたし。自分なりにちゃんとさくらさんに向き合って、言われた事は受け止めてそしてしっかり投げ返そう。」
穂波はどうやら自分の中で「覚悟」を決めて、そして三浦所長以下幹部社員や指導役の先輩社員はもちろん悠子たち同期も含め周りは全員明日はしっかり二人の事を見守ると決めたのだった。
翌日の昼過ぎ、フェリーに乗ってさくらは三たび小瀬戸島にやってきた。
今まで週末の昼間のフェリーは小瀬戸島を通過していたがここのところ保養所に来るお客が増えた事もあり、年明けから事前に船会社に予約を入れておけば寄港してくれるようになっていてそれを利用してさくらはやって来た。
「いらっしゃいませ、いつもご利用ありがとうございます。」
そうフェリーから降りてきたさくらをはじめ今日の宿泊客を三浦所長や山根支配人以下大勢の社員・研修生が深々とお辞儀をしながら出迎え、そしてその輪の中には着物好きの三浦所長が選んでくれた豪華なサーモンピンクの加賀友禅の古典柄の振袖を着てさくらの来訪を待っていた穂波の姿もあった。
そしてさくらは目ざとく穂波を見つけると脇目も振らず駆け寄ってきた。
「穂波さん久しぶりー!、会いたかったー。やっぱりビデオチャットより実物の方が断然いいわー、きゃー!とってもこのお振袖似合ってるー!!。」
「長旅おつかれさまでした。わたしも今日さくらさんにお会いできるのをとっても楽しみにしておりました。うふふっ。」
と早くもラブラブぶりを振りまく二人は既に「お似合いのカップル感」も一緒に周りに振りまき、他の宿泊客が羨ましそうに見つめる位だった。
「お待たせ―、どう?この振袖似合ってるかしら?。」
部屋に荷物を置いて早々に旅装を解いたさくらは館内の美容室で髪をアップに結って白とピンクを基調とした色合いの豪華な総絞りの振袖に着替え、待っていた穂波の前に現れた。
「えっ、あら・・・・・今日のさくらさんとってもきれい・・・・・。」
よく「見惚れる」と言うが、今日のこのさくらの総絞りの振袖姿は前回のお見合いの時よりも更にバージョンアップされた美しさで、穂波だけでなくその場にいた全ての人がその文字通り見惚れる程だった。
「やだ、そんなに見ないで。何も出ないわよ、うふふっ。」
少し照れている総絞りの振袖を着たさくらと出身地にちなんだ加賀友禅の振袖を着ている穂波が一緒にいるとお互いの豪華な振袖姿の効果もあり、より周囲の関心と視線をまるで独り占めするかのように惹き付けていた。
すれ違う人が皆チラチラと二人を見る中、ティーラウンジに場所を移して島特産の柑橘類を使ったハーブティーを飲みながらさくらと穂波は再会を喜び合うようにさっそくおしゃべりに興じていた。
「あ、そうそう。今日はバレンタインデーでしょー、はいこれ。穂波さんにわたしから。」
「そうでしたね。ではわたしからもさくらさんにこれをどうぞ。お口に合うかしら・・・・・。」
とまず二人はバレンタインデーと云う事で本命チョコを交換した。
さくらは都内の一流ホテルのショコラティエが誂えた数千円はしそうな高級チョコを穂波に渡し、穂波の方は保養所のスィーツ担当のパティシエに無理を言って作ってもらった特製のチョコをさくらに渡した。
「わあーかわいいー。」「あらすてきー。とっても美味しそうー。」
穂波が渡したチョコは「さくら」を意識・イメージしたピンク色で見た目がとてもかわいらしく、そしてさくらが持参したチョコは見た目も中身も上品そうな物だった。
そしてお互いはチョコを交換した事をきっかけにビデオチャットも悪くはないがやはり実際に会って会話するのは格別だと感じながらいつものようにあれこれと話しが弾んでいた。
「いやいや、ここのところ株主総会やら公判やら続いたから気ぜわしかったの。でもこうして穂波さんと会えてなんだか癒されるわ、ふふっ。」
「そんな・・・・・。でもわたしもさくらさんとお会いできてとってもうれしいし楽しいです。」
こんな感じで二人はお互いの近況報告をし、打ち解けた感じでおしゃべりに興じているとあっと云う間にディナータイムとなったようでコンシェルジュが二人を呼びに来た。
ダイニングルームに行くとさくらと穂波は海のよく見えるこのダィニングルームでも更に一番眺めのいい席に通され、窓越しには穏やかな瀬戸内海と冬らしく早い時間からの夕暮れの風景が広がっていた。
「それにしてもきれいね・・・・・。でもこんなにすてきな景色を穂波さんは毎日見る事ができてうらやましいわ。」
「あらそうですか?。でもこの島には繁華街や歓楽街もないですし、景色がいい事だけが取り柄ですから。」
と先程のティータイムからの和やかな雰囲気を引き継いだままディナータイムも同じく和やかな雰囲気のまま始まった。
振袖姿の二人だったが、着物で食事をするのにも慣れているのか問題なくナイフとフォークを使いながらコース料理を楽しんでいた。
ディナータイムと云う事で他の利用客もそれなりにドレスアップして食事をしているが、その中でもさくらと穂波は振袖を着ているからだけでなくその端正で美しい顔立ちをはじめスタイルの良さや仕草の上品さ等どれをとってもその場に居合わせた他の客から抜きん出ていて、やはり前回同様周りからのチラチラとした視線が二人に注がれていた。
そして一通り料理を食べ終わった二人はデザートを頂きながら食後のコーヒーを飲んでいた。
「あ、そうそう。今日はあたしから穂波さんにもう一つお渡しするものがあるの。ちょっと待ってね。」
さくらはそう言うと椅子の横に置いてあった小さな紙袋から中身を取り出し、穂波の前にそっと置いた。
「えっ?!これってもしかして・・・・・。あ、開けてもいいですか?」
「うん、いいわよ。開けてみて。」
穂波はその紺色のビロード地の小さな箱を手に取り、恐る恐る開けてみるとそこには大きめのダイヤモンドをあしらった指輪が入っていた。
「あたし、穂波さんが自分のお嫁さんになって欲しいし、あたしも穂波さんのお嫁さんになりたいの。」
「・・・・・。」
今日さくらが穂波に会うのにわざわざ振袖を着ると事前に言っていた事で何か改まった事を話すのだろうと薄々は感じていた。
それに二人がこの島で最初に会ったのはお見合い目的で、そのお見合い以降は普段から誰が見ても分かる位のラブラブモードだし、何よりお互いがお互いの人柄や仕事に対する姿勢はもちろん、LGBTQへの理解があるところも含め色んな点で申し分の無い相手だと思うようになっていた。
でも穂波はすぐにこのプロポーズに即答ができなかった。
もちろんさくらの事は大好きだし、結婚を意識していないと言えば嘘になる。
ただここのところ穂波はさくらとの結婚を意識すればするほど自分の気持ちの整理がつかなくなっていたのもまた事実だった。
そして複雑な表情のまま押し黙ってしまった穂波にさくらが優しくこう問いかけた。
「穂波さん、まずはイエスかノーじゃなくて、話せるだけでいいからあなたの率直な気持ちを聞かせて欲しいの。」
さすが弁護士をしているだけあって気持ちを聞き出す技に長けているさくらの問いかけに穂波は重い口をゆっくりと開き、自分の思いの丈を話しはじめた。
「あの、わたし・・・・・さっきさくらさんがわたしをお嫁さんにしたいっておっしゃってくれた事はとってもとってもうれしかったです。でも・・・・・。」
「でも?。」
「わたしなんかがさくらさんのお嫁さんになっていいんですか?。」
「なんで?。全然いいわよ。是非あたしのお嫁さんになって欲しいわ。」
「だけどわたしはトランスジェンダーだし、自分で自分の事は女だって思ってますけど実際はまだ女子化研修途中の中途半端な”女”ですから、こんなわたしがさくらさんの元に嫁いでいいのでしょうか・・・・・。」
そう穂波が言うとさくらは微笑みながらこう言った。
「ねえ、穂波さんは男、それとも女?。どっちなの?。」
「わ、わたしは・・・・・お、女です・・・・・。」
「だったらそれでいいじゃない。穂波さんは自分で自分の事は女だって思ってるんでしょ?。あたしも穂波さんの事は女だって思ってるわ。それもとびっきり素敵などこからどうみてもお・ん・な。うふふっ。」
「・・・・・。」
「レズビアンのあたしは穂波さんの事は女だと思えるから好きになったの。その上で穂波さんをお嫁さんにしてあたしも穂波さんのお嫁さんになりたいなって思ったの。ただそれだけ。」
「そうなんですね・・・・・。」
「そうよ、穂波さんも恋愛対象は女性のみで、ここへ来てよりレズビアンになってる訳でしょ?。」
「はい、そうなんです・・・・・。だけどわたしみたいなのが色んな面で完璧なさくらさんに嫁として釣り合うのかなって正直それも考えてしまうんです・・・・・。」
穂波はこれまでトランスジェンダーである事をずっと隠して過ごしてきた事でいつの間にか自分に自信が持てなくなっている一面を持つようになっていた。
傍から見れば超一流国立大学のしかも大学院を出ている位頭脳明晰で専門のバイオや植物関係の知識は抜きん出ていているし、またそれを活かした仕事ぶりも社の内外から高く評価されている。
また性格も奥ゆかしくて上品で常に回りにも気を配るし、この女子化研修でも同期のリーダー格として慕われていてその上見た目も単にきれいなだけでなく、品のある美しさを兼ね備えている穂波はさくらと同様これ以上ない位すばらしく完璧な「女性」だと皆に思われていた。
でも穂波にとっては心のどこかで自分は女であって女ではない、こんな自分が高く評価されたり、ましてや嫁に欲しいだなんて・・・・・と思ってしまうのだった。
そんな自分の想いを難しい表情をしながら話す穂波だったが、さくらは黙ってうなづきながら聞き、そしてひと呼吸置いてこう言った。
「あのね、あたしが穂波さんをお嫁さんにしたいと思ったのは穂波さんがきれいで優秀だからだけじゃないの。もちろん気も合うし話してて楽しいのも大きいわ。だけどそれだけじゃなくてこれからの人生を一緒に歩んでいくのに穂波さんが最適だとあたしの中で感じたから結婚したいって思ったの。」
そしてこうさくらは続けた。
「穂波さん、あなたがトランスジェンダーなのは悪い事でもなんでもないわよ。だから遠慮なく穂波さんはありのままであたしに、そして御船家に飛び込んできてくれたらいい。あたしは弁護士として、そして妻として”女”である穂波さんを同じ女として全力で支えてあげたいの。」
穂波はそう言われるとさくらと同じようにひと呼吸おき、そしてふーっと少し息を大きめに吐いた。
「さくらさん・・・・・わたし・・・・・そこまで想ってもらえてとってもうれしいです・・・・・。こんなわたしでよかったら是非お嫁さんにしてください。それとわたしもさくらさんをお嫁さんにしたいのでよろしくお願いします・・・・・。」
気持ちが和らいだのか先程までの畏まった硬い感じとは違い、少しだけ笑みもこぼれたその表情からは穂波がさくらと結婚する事への不安が解きほぐされたのを感じ取る事ができた。
こうして二人は「夫」と「妻」としてではなく、お互いが「妻どうし」となる新しい形の夫婦としてこれからお互い連れ添っていく事を決めたのだった。
そして弁護士らしく交渉や話し合いには慣れているさくらは京子の助けを借りてこの新しい形の結婚を石川県の穂波の実家にも話を通してくれる事になった。
ただ穂波はこの結婚にあたって一つだけさくらにお願いをしたのだった。
それは何かと云うとあと約2か月ある女子化研修を全て終えてから結婚準備に入らせて欲しいと云うものだった。
この厳しくて辛い事の多い女子化研修だけど同期全員でここまでお互い助け合いながら女になるべく我慢を重ねてきた。
自分はトランスジェンダーだし、涼子と紗絵は女装の経験も多々あったが、悠子と純子は女装さえした事が無く、そんな中でも同期のみんなでお互い励まし合ったり慰め合ったりしながら研修に励み、その甲斐あって今ではだいぶ女子化の成果が出てきていた。
いつも同期の間では穂波を中心に「みんな揃って女になろうね」と合言葉のように言いながら頑張ってきた。だから「みんな揃って」女になって全員で3月末の研修終了日を迎えたい、その想いは穂波にとって譲れなかった。
そしてその願いは御船家にも会社・研修所にも受け入れられる事になり、穂波はより一層女子化に励む事になったし、周りも穂波に負けじと玉の輿に乗るのに熱心になったり、全体的にレズカップルになる社員も増えたりと穂波の婚約には大きな相乗効果や波及効果があったのだった。
(つづく)
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