「のべ○万人の実績!」ってほんと?
治療院のHPやチラシ、看板を見ていると、「のべ○万人の実績!」って見かけたことはないですか?
あれって本当だと思いますか?
今回はここに潜む闇について、暴露したいと思います。
年間の治療人数
治療業は意外とハードで、一日に集中できる時間は6~8時間程度です。営業日数は、週休2日であれば、年間260日程度となります。
1回/1時間とした場合、1人治療院ではおそらく最大で8人が、その治療院のキャパシティです。
もしオープン当初から、毎日フル稼働した場合、⇩がその店の来店人数となります。
8人x260日=2,080人(年間)
のべ1万人の実績はすごい?
先程の計算だと、最短5年で10,000人は達成できる計算ですが、現実的には厳しい数字です。
駆け出しの頃から、殺到する治療院はありませんし、そもそも全ての空き時間を埋めることは不可能に近いことです。
実現するとすれば、⇩のいずれかが条件になります。
・セラピストが2人以上
・5年以上の期間が経過
・1回の治療時間が30分以内
もしセラピスト1人で、『治療歴10年で5万人』って見かけたら、「よっぽど治療時間が短いか、嘘ついちゃったのかな?」って僕は思うようにしています。
治療時間はHPを見たらすぐ分かるので、すぐに察しはつきます。
たいがいは…。
売上から考える
セラピストの多くは、最初の売上目標を、月商50万円とします。
50万の根拠は回転率という方もいますが、単価5,000円の相場に対し100人/月という方もいます。
5,000円/回でしたら、100人で月商50万円です。
100人くらいと思うかもしれませんが、治療院で月間売上50万を超える店は少ないので、なかなか高いハードルです。
では、先程のケースの人は?というと、
8人x260日=2,080人(年間)
2,080人÷12ヶ月=173人
100人こなす人がほとんどいない世界で、なんと「173人/月」です。神ですね。すごい数字です。
一方それでも、客単価5,000円だと、865,000円/月なので、なかなかシビアな世界です。
消費税との関係
年商1,000万円以上で、消費税の納付義務が発生します。逆に言うとそれ以下では発生しません。
言い換えると、月商833,333円以上は、確定申告で消費税の支払いをしなければ脱税しているということになります。
治療院で消費税を請求する店は、3パターンです。
・毎日フル稼働している店
・物品販売が多い店
・消費税が利益の一部という店
ちなみに、僕は上のどれにも該当しないので、みなさんに消費税を請求することは一切ありません。
店の経費に消費税がかかる場合
「テナント料や光熱費などで消費税を支払っているから、その分として頂いている」
という訳のわからない言い訳をする方がいますが、もしそれを請求したいのであれば、【消費税】という名目で患者さんに請求するのではなく、施術料や商品代に含めなければいけません。
消費税は、国や自治体の代わりに徴収しているもので、中抜していいものではありません。
まとめ
『10年で5万人』は少なすぎるし、普段から行列もないのに『5年で5万人』もありえません。
ありえたとして、それで消費税の納税義務を怠るのは脱税行為です。
自分を大きく見せたい方がいますが、実はよく見るとそれほどの実績ではなかったり、一歩間違えると脱税してるんじゃない?という過大広告/詐欺まがいと感じるものも世の中にはあります。
くわえて、治療家は立派な人ほど、実績を数字でうたわないものです。
少なくとも、僕が治療院選びするのなら「実績を数字で書いていないところ」を選びます。
だってほとんど…
それに見栄っぽい人は苦手です。
今回は治療院の闇の一部を紹介しました。
今回の記事で「スキ」が多ければ、また別の闇を紹介しようと思います。
ではまた
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