golang Websocketの使い方と注意点について解説
今回はgolangにおけるWebsocketサーバーの使い方について解説していきます。
Websocket
Websocketは双方向通信を提供するプロトコルでリアルタイムのウェブアプリケーションで有効です。
Go言語でWebsocketを扱う際は、gorilla/websocket パッケージが使われることが多いです。
堅牢性と柔軟性に備え、Goの標準的なHTTPサーバーと簡単に統合することができます。
gorilla/websocketのインストール
まず以下のコマンドを使ってライブラリをインストールします。
go get github.com/gorilla/websocket
Websocketサーバーの使い方
HTTPハンドラーの設定
Websocket接続をアップグレードするためのハンドラーを定義します。
import (
"net/http"
"github.com/gorilla/websocket"
)
var upgrader = websocket.Upgrader{
ReadBufferSize: 1024,
WriteBufferSize: 1024,
CheckOrigin: func(r *http.Request) bool { return true },
}
func wsHandler(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
conn, err := upgrader.Upgrade(w, r, nil)
if err != nil {
log.Println(err)
return
}
defer conn.Close()
for {
messageType, message, err := conn.ReadMessage()
if err != nil {
log.Println(err)
break
}
log.Printf("Received: %s", message)
if err := conn.WriteMessage(messageType, message); err != nil {
log.Println(err)
break
}
}
}
websocket.Upgrader:HTTP接続をWebsocketにアップグレードするための構造体。
ReadBufferSizeとWriteBufferSize:Websocketを通じてデータを読み書きする際のバッファサイズを指定します。
CheckOrigin:オリジンチェックを行う関数。
この設定ではreturn trueとしているため、すべてのオリジンからの接続を許可します。
wsHandler:Websocket通信を処理するためのハンドラー関数。
HTTPリクエストを受け取りそれをWebsocket接続にアップグレードします。
upgrader.Upgrade:HTTP接続をWebsocketプロトコルにアップグレードするメソッド。成功すればWebsocket接続を返します。
defer conn.Close():関数が終了する前にWebsocket接続を確実に閉じるための呼び出し。
conn.ReadMessage():クライアントからメッセージを受信します。messageTypeはメッセージの種類、messageは受信したデータです。
conn.WriteMessage():受信したメッセージをそのままクライアントにエコーバックします。エラーハンドリングを含め、通信エラーがある場合は接続を閉じます。
HTTPサーバーの設定
上記のハンドラーをHTTPサーバーに登録します。
func main() {
http.HandleFunc("/ws", wsHandler)
http.ListenAndServe(":8080", nil)
}
Websocketの注意点
コネクションの管理
Websocketコネクションは手動で管理する必要があります。クライアントが接続を閉じた場合、サーバー側でもコネクションを適切に閉じることが重要です。
セキュリティ対策
セキュリティリスクを軽減するためにオリジンチェックを実装してクロスサイトリクエストを防ぎます。CheckOriginフィールドで設定します。
また、不正なデータがシステムに侵入することを防ぐために受信したデータは検証とサニタイズが必要です。
パフォーマンス考慮
大量の同時接続や高頻度のデータ交換を行うアプリケーションでは、パフォーマンスとリソース管理を慎重に設計する必要があります。
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