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昨晩見た夢

水のカーテン越しに

君の視線を感じ僕は凍りついていた

互いに銃を持っている

君は右手 僕は左手

誰かの声がする

「そいつは本物の銃だ!撃たなければやられるぞ!」

僕は君に正対して左腕の肘を直角に曲げた

だけど

君の姿はどう見ても子供だ

表情は読み取れない

僕は迷っていた

彼は

この少年は 本当に 僕を撃つつもりなのか

まだ子供じゃないか

しかし 彼は銃口をこちらに向け引金に指を

「死ぬ訳にいかない」

そう思ったのと同時に

彼の顔が一瞬笑ったように見えた

右に避けながら僕は撃った

水のカーテン越しに




彼は倒れていた

半笑いで

それでも 右手の銃口は僕に向けられていた

僕は

撃った

左手で2度撃った

僕は

泣いていた

叫んでいた




まさか

彼の銃は 水鉄砲

僕の銃は 本物




僕は その場で 泣き崩れていた




水のカーテン越しに





※ジョージ・ウィンストンのThanksgivingを聴きながら


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