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便所飯は実在するのか


 皆さん、こんにちは。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 さて。昨日は最凶のぼっち飯についてお話し致しましたところ、

 ※ こちら。


 9個も売れました。


 ウチでトップクラスの販売数です。

 売上で言うと1個¥400(放送とか)があるので、そちらには及びませんが、9個も売れるのは快挙ですよ快挙。やったぜ。
 ってか、快挙には違いないけど、


 (´・Д・)」 お前より憐れな
 ぼっち飯を、僕たちはまだ知らない。


 って言われたってコトですよね。

 (´;Д;)」 やったぜ、、、

 ふふ。いいさ。誰にどれほど蔑まれようとも、明日食う米が大事。米米米米。

 ってな訳で本日は、ぼっち飯ではなく、

 便所飯についてお話ししたいと思います。イエー! パフパフー!

 便所飯。

 そう。それは伝説上の食事法。便所飯。基本的には、ぼっちだとか、いじめられているからとか、そういう理由で便所に隠れて飯を食う、究極のぼっち飯。
 だが、ワタクシはこの存在に対して懐疑的な立場を取っている。
 考えても見たまえ。
 1人になれる場所なんて幾らでもある。隠れるにしても他の場所があるだろう。
 ネッシーやヒバゴンぐらいに存在が怪しい。
 無論、よほど特殊な状況で止むを得ず便所飯になった、なんてケースがないとは言えないだろう。そこまでは否定しない。
 苛烈なイジメに遭って、便所で飯を食う事を強要されたなんて人がいたとしたら、それに対して存在を疑っている訳ではないのだ。

 単に自ら1人になりたくて、わざわざ便所で、それも公衆便所で飯を食うなんて人間がいるとは、にわかに信じ難いのである。
 そりゃ、よっぽど特殊な御趣味をお持ちだとかで、公衆便所のニオイを嗅ぎながらでないと、食事が美味く感じないんですよ!って人がいないとは言えない。
 だが、他人と接するのが苦手だとか、ぼっち飯が好きだから、なんて理由で便所飯に至る人間がいるとは、到底思えないのである。

 しかし、ワタクシはコレまでの人生でたった一度だけ、


 擬似便所飯を体験した事がある。


 それは20年ほど前、京都の繁華街に出来たラーメン屋での出来事だ。
 河原町三条に新規オープンしたって話を聞いたので、行ってみる事にしたのである。
 店舗は京都の土地柄か、細長い構造だ。入り口側に製麺機があり、奥に客席がある。
 そして、2階にも客席があるのだ。 


 1F        2F
 ┏入口━━━━┓ ┏━━━━┓
 ┃  製麺所 ┃ ┃ ★  ┃
 ┃   厨  ┃ ┃ 客席 ┃
 ┃上  房  ┃ ┃下   ┃
 ┃階     ┃ ┃階   ┃
 ┃段  客  ┃ ┃段━━事┃
 ┃⇅  席  ┃ ┃⇅  務┃
 ┃      ┃ ┃トイレ所┃
 ┗━━━━━━┛ ┗━━━━┛


 ざっと図にすると、こんな感じだ。
 本当ならちゃんとした説明画を入れたいが、まあ、大体の構造はこんな感じ。

 この日はまだ、このラーメン屋もオープンして間もない頃だったので、一階は満席の模様。
 ワタクシは二階席に通された。
 二階にも、それなりに客がいる。
 図で言うと、★の位置の席に案内された。
 画面で言うと下向き。図で言うと、階段・トイレ・事務所に向かい合う形である。

 入店と同時に案内されたので水がない。オーダー時に持ってきてくれる感じか、それともセルフか。そんな事を考えながら店内を見渡す。
 上図で言うと、二階の「━━」はトイレに通じる通路の目隠し用の暖簾のれんである。
 まあ、あとコレ「事務所」って言いながら、絶対に事務所じゃなくて従業員の更衣室だよね、とか思いながら店員の到着を待つ。

 しばらく待つと、スタッフの女性店員が早足で階段を上がってきたので、「お、来たか」と思ったのだが、その手にはトレーも水もなく、そのままトイレの通路の方へと消えた。


 (´・Д・)」 ああ、なんだ。トイレか。


 うん。いずれにしろジロジロ見るのは良くないな、と視線を外した時、

 女性店員が、トイレの暖簾の向こうから、

 トレーに載せた水を持ってきたのである。



 (´°3°).:∵ ブフォッ



 そして、そのままワタクシの席に水を運んできた。


 (´°Д°)」 トイレ水かよ!!



 解説しよう。
 コレはトイレから汲んできた水ではない。
 ワタクシは飲食業界人だったのですぐに理解したが、これはトイレ水ではない。

 もう一度、上の図を見てもらいたい。階段に隣接する「⇅」のマークがあるだろう?
 あれは階段の上下マークではなく、


 食品エレベーター
 なのである。


 (´・Д・)」 一階の厨房で出来た料理を二階に運んだり、二階で発生した洗い物を一階に降ろしたりするアレ。街中の「餃子の王将」でよく見るヤツ。

 どんなアホな設計をしたのか、食品エレベーターがトイレ通路の暖簾の向こう側にあるのである。
 いや、食品エレベーターはおいそれと付け足せる代物ではない。つまり、建物の設計段階から存在している可能性が高い。そして、貸し物件だ。
 要するに、このラーメン屋になる前のテナントが、もともと飲食ではなく物販だとしたら、物販用エレベーターと従業員用トイレなのである。
 特におかしな構造ではない。いや、その構造のまま使うのはアタマおかしいけど。

 ワタクシゃすぐにエレベーターだと気付いたが、人によってはマジで誤解するぞオイ。

 まあ、そんな訳だがそんな事を店員さんに言ってもどうしようもないから、普通にラーメンを注文し、その到着を待った。
 ただ、どうしても気になる事がある。
 水でさえ、トイレの暖簾の向こうから来たのだ。



 ラーメンが階段から来るか、それとも、、、


 (´°∀°)」 便所から来ました。



 擬似とは言え、ワタクシがリアルに体験した便所飯がコレです。
 皆さんもワタクシに負けないステキな便所飯体験をお持ちでしたら、是非お聞かせください。


 ※ この記事はすべて無料で読めますが、哀れに思った人は投げ銭(¥100)をお願いします。
 なお、この先には、そのラーメン屋の後日談が書かれています。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。