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クックパッド 「近代☆資本主義のレシピ」(マックスウェーバーさん)

材料(76億人分)
ヨーロッパ大陸
キリスト教(なるべく広範囲に広まっていると望ましい)
プロテスタント(カルヴァン派)
ある程度の富

調理時間 1~2世紀


こんにちは!3分クッキングの時間です。

今日は、私たちの生きている20世紀に広く浸透している、資本主義の作り方を紹介していきますね。

「資本主義を作る」と聞くと、中々難しそうに聞こえますが、そんなことはありません。今回の講義を聞いて、上記の材料さえ用意していただければ、誰でも簡単に資本主義を作ることが出来るようになりますよ!

ただ、資本主義の作り方は学者によってさまざまな説が唱えられているので、今回はマックスウェーバー料理人のレシピを参考にさせていただきます。


作り方


下ごしらえ
①ヨーロッパに、キリスト教を広める
②従来のキリスト教への不満が高まる

まずは準備として、ヨーロッパにキリスト教をサッと広めましょう。なるべく全体的に浸透させていくのがコツです。そして、いい感じに広まったら、「利権に目がくらんだ聖職者」や「お金を払えば生前に犯した罪がチャラになる免罪符」などを投入していきます。すると、徐々に民衆にキリスト教への不信感が高まってくるはずです。

フライパンに敷いた油が、少し沸騰してくるイメージで調理しましょう。


①カルヴァンに「予定説」を提唱してもらう

カルヴァンというのは、伝統的なキリスト教の考え方に反発した、宗教改革派の中心人物です。キリスト教への不満が良い感じに広まったら、彼をヨーロッパに投入し「予定説」という概念を提唱してもらいましょう。

予定説とは「人の人生は、神によってあらかじめ定められているから、死んだあと天国へ行くか地獄へ行くかも、もう決まっているよ」という説です。運命が神によって与えられているといった感じですね。

その上でカルヴァンは「結局あなたの死後はもう決まっているのだけれど、もしあなたが天国へ行くのだったら、今何してるかな? 犯罪?強盗?違うよね、頑張って禁欲に励むんじゃない?」と、死後天国へ行く証明のために、現世で得を積むことを奨励しました。

ここでのポイントは、予定説は「禁欲」「貯蓄」を推奨するところです。じっくりコトコト推奨してもらいましょう。


③民衆が禁欲し労働に励むことで、貯蓄が生まれ、再投資される。

さて、ヨーロッパの中を見てみましょう。従来のキリスト教では貯蓄は許されないのですが、予定説が爆発的に広まったことによって、民衆が禁欲し労働に励んでいますね。すると、民衆たちに貯蓄が生まれ、それがまた再投資されるようになっているはずです。
これで、「貯蓄を再投資する」というシステムが出来上がりました。これは資本主義の根本的なシステムですね。

このシステムが出来上がったら、もう半自動で資本主義は出来上がります。ここまで来たらあと一歩です。


④キリスト教の成分を、抜き取っていく

もうヨーロッパでは、キリスト教➡労働➡貯蓄➡再投資➡キリスト教のループが成立しているので、後はそこからキリスト教の成分をあく抜きしてきましょう。「将来天国へ行くことの、証明のために労働する」という動機から、「再投資したいから労働する」「お金が欲しいから労働する」という動機へ変えていきます。

すると、労働➡貯蓄➡再投資➡労働というループが出来上がります。これで資本主義の完成です!

これが今もなお、世界中に広まっている資本主義の成り立ちと作り方です。


いかがでしたか?簡単でしょう?

皆さんも是非ご家庭で作ってみて下さいね!

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