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ちょっとした人生記2




割と自分の人生が好きだ



もちろんすごく後悔したこともあるけれども

人間はえらくはないので
同じ時間に戻ったとしても同じ行動を取る



なぜなら、大前提として
記憶を引き継いでいないからだね


記憶を引き継いでみろ



戻ったタイミングで脳みそが破裂する
飲み物が気管に入ってしまったときみたいに


なんとかなんとか耐えようと


でも吹き出してしまうんだろうな脳みそ



この前は幼稚園記だったはず


小学生の記憶を手繰り寄せてみようか



勉強ができた


運動ができた


できないことの方が少なかったように思える



でも今はどうだろう



あんまり関係ない


子育てとは無常だなあと思う


それと同時に子供ってすごいなあと思う



世界は二分化されている


構成要素が違う


水と油といっても
そこまで極端な比喩でもないと思うくらいに


ただ、気づき始めている

世界から胎動がきこえる



よくきく「これからは個の力が大事」


これは「これからは子供力が大事」だ



それを支えているのはもちろん親で、大人で


これらを、国や自治体がに当てはめる構図だ


これからもいっぱい助けてくれよ〜
ネオジャポニスム〜



おいおい


ちょっとした人生記はどこいったよ



山路が鉄遊具から落っこちて
キンタマが潰れかけた話でもするか



小学生の時に、放課後?
学校の遊具場で山路と遊んでいた


高さ4mくらいだったと思う


その鉄遊具にてっぺんに山路はまたがっていた



私は地面にマス目をかいて
マルバツゲームに勝つパターンを
探していた



夕方だった


山路に帰ろうというと


あ、そう、山路の家はいつも夏前に
梅ジュースを出してくれる


まだ舌が覚えている、本当に美味しいあの梅ジュース


話を戻すと、
山路は私の帰ろうという呼びかけに反応し
鉄遊具から降りてこようとした



私たちの履いている靴なんて
底は摩擦でつるつるなのだ



山路は足を滑らせた



ああ、山路終わったなと思った

こっちも走馬灯のように山路を見ていた



山路はもちろん落ちた





運良く(運悪く)
鉄遊具と地面を繋ぐ鉄のパイプにまたがるように
落ちてきた


当然、ぶつかる


バネのついた動物の遊具みたいなやつに
またがる感じでそのまま落ちてきた


時間が止まった






山路は無言で走り出した



人はああなっても走れるんだと当時思った


気づけば山路はジャングルジムの1番上にいた


雄叫びを上げた


後になって、
人間は雄叫びを上げると痛みが軽減されるらしい
ということを知った


だから、

いや、もはやここには因果は存在しない



本能で山路は叫んでいた


それがダミ声だったのか
それが情けない母へのSOSだったかは忘れた



兎にも角にも、とてつもない音だった


腹を抱えて笑った



USJがオープンしたてで
入り口付近にあるゴリラが自由の女神かなにかに
乗っかっているような図に似てるなと思った


映画「キングコング」はみていない



中学生になって重力を知った



山路を思い出した


ああ、山路は小学生だったからキンタマが
耐えれたんだと思った


高校生になって
重力がとてつもない弱い力だと知った


私たちはそんな重力に弄ばれている



人間はちっぽけだ



山路、元気かな





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