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君はまだ私を知らない(メンヘラポエムだお)

いつからだろう、こんなに君と仲良くなったのは。

ついこの前まで君はただの先輩だったのに、

君にとって私はただの後輩だったのに、

気づけば仲良しになって、

気づけば私たちは仲良し以上のちゃんとした「友達」になっていた。

「うちら親友じゃね?」って言えるくらいの仲の良さになってしまっていた。


「何でも話せるんよね」って君は言う。

でもそれって私を「友達」としてしか見ていないから。


私の「何でも話せる」は嘘でしかないこと、

楽しい時間が時に私にとっては辛いこと、

連絡は必要最低限にして心の距離を保ちたいこと、

本当はまだ泣いてしまうこと、

「友達」の君には何一つ伝わらないみたいだ。

そのおかげでまだ君の「友達」でいれている。


どんなに平気なフリをしていても、

日常の節々で本当の気持ちに気づいてしまう。

明るい所も、馬鹿な所も、たまに幼い所も、

君がしてくれるしょうもない話も、背が高い所も、

いつもニコニコしてしている所も、

認められたがりで褒められると天狗になる所も、

急に語り出す君らしい人生観や恋愛観も、

必ず上座に座らせてくれる所も、

屈託のない笑顔も、無意識な思わせぶり所作も、

心の隅にある本当の気持ちを気づかせてくる。

しっかり蓋をしたはずなのに、

まだ鍋の中の想いは熱を持っているのが分かる。


それでもこの熱が伝わらないように、

必死に蓋をして冷めていくのを待っている。

沸騰する前に火は消したはずなのに、

冷め切るには想像以上の時間がかかるようだ。


だけど「友達」として「何でも話せる」おもろい奴でいたいから。

君にとってただの可愛い後輩でいることを君は求めているから。


好きじゃないよって顔をする。

ただの仲良しな後輩ですよってフリをする。

我ながら中々上手いんじゃないか、なんて思う。


この恋は諦めるべきと悟ってからだろうか、

楽しかったはずの連絡は何処か辛くなって、

君が歌った歌は君を思い出す足枷になって、

嬉しかったはずの会う約束は出来るだけ少ない方が良いと思うようになった。



君と仲良くすることが今はまだ少し辛い。

「友達」にならない世界線も見てみたかった。

想いに蓋をせず、思うがままに好き!と言えたら。



こんな大切なことを「友達」には話せていない。

大切な「友達」をこんな想いで失いたくない。

そもそも「友達」だと思っているのは私だけなのかもしれない。

なんだかこの熱のせいで君との距離が離れていくように感じる。

君も私もきっと何も悪くない。





君はまだ私を知らない。





#よっ鬼メンヘラポエム来ました #誰にも言えないことを文字にすることは想像以上に良いのかもしれない #文学部の底力がこれです #友達に恋をするのはよろしくない