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350*無料で本当にいいの?

年末に出演する第九演奏会のチケットをお渡ししていて、「無料で本当にいいの?お金払うよ」と言ってくださる人もいて、色々と考えられました。

本来は1,000円のチケット代のところ、出演者枠で無料でお配りできるのですが、とはいえ「無料です」と配り回っていては、演奏会の価値を下げてしまうことになるのかもしれない。

主催は大学の学生団体ですし、演奏者は基本的にアマチュアですが、指揮者に始まり、プロの演奏家の方々も参加してくださる本格的な舞台。会場自体も一流のホールで歌わせていただく機会。何よりも、世界中の人たちに愛される音楽家ベートーヴェンの傑作を演奏するのだから、軽々しく「無料です」なんて触れ回っていた自分が少し恥ずかしくなりました。

「タダより怖いものはない」とも言いますし...

チケット代も、多少お金を出していただいたほうが、大切に味わおうという気持ちで聞いていただけるかもしれませんし、演奏しているこちらも、より意識が高まります。

これは、演奏会に限らず、ビジネスでこ同じですね。

単に安売りするだけでは、買い手にそれだけの価値しか感じてもらえません。良いものを想定より安く手に入れられたと思うからこそ、買い手はその商品に対して価値を感じます。安くするから買ってください、という姿勢では、そんなものかと低く見積もられてしまう。

働く上での給料も同じかもしれません。給料に見合った働き方しかしい人に、それ以上の給料を支払いたいとは思わないし、期待するだけの貢献をしてくれるとも限りません。期待以上に貢献してくれる人にして、もっとお金を支払いたいと思えます。

安ければ良いというわけでは、必ずしもないということ。

今回の第九演奏会に参加していて、音楽以外にも本当に色々な気づきや学びがあります。これだから音楽は面白い。

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