見出し画像

ただの文房具の話なんですけど


先日、幸崎くんの塾の一室を間借りして、事務所っぽい場所をようやく確保できた話をnoteに書きまして、今度はそこで使う道具の話。

文房具の物持ちが良くて、長いものは大学生になる前から使っていたり。そういやおとんが使ってた物を譲り受けたからもっと古いか。

特にお気に入りは写真の3点。
ホチキス、ハサミ、そして計算機。

ホチキスは、おとんが使ってたやつで、自営業だったおとんがもうちょっとたくさんの書類を止めるためのホチキスを買った時にこれをもらったと思う。高校生くらいだった気がするけど、うろ覚え。

ハサミは、これは一番初めに勤めたところで、辞める時に持って帰ってしまって。。ちょっとその罪悪感からずっと使ってる。切れ味もいいし、なんかかっこいい。

で、計算機。いつからか覚えてないけど、確か大学時代に譲り受けたと思う。すごい素敵な弁護士の先生がいて、その人によくこの計算機を借りてて、何度もこの形が好きと言ってたらくれた気がするけど、どうだったかな。途中amadanaからかっこいいのが出て、1年ほど使ったけど、やっぱりこれが良くて戻ってきた。


CASIO DS-1B (DSはデスクサイズと言う意味です)
製造年はいつぐらいだろう?80年代だと思う。まだまだ現役。

就職して、車の販売。売るのはアルファロメオ、フィアット。見積書に月割りの自動車税を入れて、所得税を計算し、割賦販売の場合は利率をかけて月額を何度も提案した。値引き交渉ごとに再計算。

バスケ屋さんになってからは、映像を見て企業ロゴの映った秒数を合計したり、席数、座席単価、グッズの利益率、シーズンシートの離脱率、期待値やスタッツからの貢献度まで。高松では、あと何日このクラブが生き残れるかと言う暗い計算に、あと何日生きてられるかの引き算まで。

小豆島に来て、少し計算機を使うことが少なくなった。それでもオーナーの数、各事業の損益分岐など。もちろん出来上がったシステムはGoogleさんが計算してくれるけど、事業を生み出す時は、頭にある物を数字にして、足して、引いて、掛けて、割って、100分率にして。

その度にこのカシオ君は、小気味よいタッチでカチカチとミスなく数字を打刻してくれる。僕よりは若いとはいえ、それでもかなりのロートルだけど僕がミスをしない限り、彼は間違えない。その答えが現実とかけ離れている時は、全て僕の頭の中の式が間違ってた。

独立した今、借金の返済も含めた必要原価をベースに、一つの計算をしている。大好きな人、大好きな事業を一緒に前に進める手伝いを毎月10000円と消費税で、なんだってすることにする。その一緒に歩みたいと思う数が何人になった時に、僕はそのほかのことをせずに、その人たち、その事業たちのためだけに全ての時間を捧げることができるか。まずこの一年で20人のそう言う人や事業と出会いたい。30人になれば生きていけるかな?そうすると30人のためだけに生きることになる。それは幸せなことだ。とか考えながら、少しの不安と、発明にも似た感動を覚えて、またカチカチと想像を数字にしてます。


サポートお待ちしてます。 そりゃもうお待ちいたしております。