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【#Real Voice 2023】 「弱い自分から、もう逃げない。」 1年・上原花怜

こんにちは。
この度部員ブログを書かせていただきます、1年マネージャーの上原花怜です。
今までの自分と、ア式蹴球部に入部した経緯、これからについて自分の思いをつづりたいと思います。拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。


いきなりですが、皆さんには趣味がありますか?
ピアノ、バイオリン、水泳、バドミントン、書道、フットサル、スキー、勉強。これらは私の趣味です。小さい時から、やりたいと思ったことはやらせてもらっていました。
幼稚園生の時から習い始めたピアノ、姉がオーケストラで弾いているのを見て憧れて始めたバイオリン、小学生の時、水泳学校で1級をとりたくて真っ黒になるまで通ったスイミング、中学生の時、これ以上日焼けしないために屋内が良いからという理由で選んだバドミントン、高校生の時、サッカーが好きになったから始めたフットサル、幼い頃から雪山に連れてってもらい好きになったスキー、そして、最後の趣味、単語帳。

全部それなりに高みを目指して取り組んだものだった。その時々で目の前のことに一生懸命に取り組んできた。しかし、何が他人に負けないのか、そういわれた時、私は答えることができない。私は、継続した努力、難しいことに粘り強く取り組むということが苦手だった。上には上がいる。姉は幼いころからバイオリン一筋で今ではバイオリニストとして色んなオーケストラで演奏しているし、周りを見れば、サッカーに全集中で取り組んでプロを目指す選手たちがいる。

そして、私は、おそらく欲張りすぎた。周りからはいろいろなことができてすごいとほめてもらったが、自分の好きなことをあきらめきれず、中途半端になってしまった。
ポジティブに考えれば、それだけたくさんの経験をしてきたことにもなるし、多趣味だからこそいろんなことが今に生きていると感じることもある。色々なことを経験させてくれた両親には感謝しかない。

粘り強く諦めないで他人に負けない自分の強みを作る、それが今の私の思いだ。


次に、サッカーとの出会いについて話したい。
サッカーが好きになったのは、おそらくサッカー好きな家族の影響が大きいだろう。幼いころからなんとなく好きなスポーツはサッカーだった。サッカーにのめりこんだきっかけは久保建英選手を見たことだった。理由はわからないけれど、いつしか久保建英選手の虜になってサッカーを見るようになった。

そして、高校生の時、女子蹴球部があると知った。日焼けするし、バドミントンを続けようか迷ったけれど、サッカーを自分でもやってみたいという気持ちが勝り、女子蹴球部に入部した。弱小チームだったけれど、初めてのチームスポーツはとても楽しくて、部活の為に高校に行っていたと言っても過言ではないほどだった。それくらい楽しくて夢のような時間だった。(女子蹴球部という名前ではありますが、やっていたのはフットサルです。)



しかし、1年生12月、試合のメンバーに定着した時に、私は大怪我をした。試合前の3対2の練習でディフェンスをしていた時、私はブチっという音を聞いた。その場にうずくまった。自分が怪我をしたという衝撃もあり、しばらく動くことができなかった。試合前だったので、大勢の人がコートにはいたけれど、人目を憚らず大泣きした。痛さからではない、自分が試合に出られなくなった悲しさと悔しさからだった。

すぐに病院に連れて行ってもらうと、

右足外側靭帯断裂

医師にそう告げられた。捻挫は繰り返すから、フットサルはもうできなくなるかもしれないとも言われた。


その日から、私は抜け殻のように動かなくなった。

そんな時、ずっと見ていたのが高校サッカーだった。
強そうだからという理由で青森山田高校を応援して全試合を見た。

忘れもしない決勝戦。

青森山田高校 対 山梨学院高校の試合。負けが決まった青森山田高校の選手の涙を見たとき、私は1人でリビングで大泣きしていた。どんな感動的なテレビを見ても泣かなかったのに、自分が泣いていることに驚いた。こんなにもサッカーの試合に心を動かされたのははじめてだった。それと同時に、これほどまでにサッカーに人生を懸ける選手を近くで支えたい、そう思った瞬間でもあった。自分では到底目指すことのできない夢を見させてくれると思った。

高校3年生になって、私は早稲田大学を志望した。このころから、早稲田大学にア式蹴球部という組織があるということは知っていた。
でも、自分が入ろうとはまだ思っていなかった。

無事に、早稲田大学に合格が決まり、フットサルのサークルに入ろうと思っていた。しかし、プレーすることも楽しかったけれど、3年前に思ったサッカーに懸ける選手を近くで支えたい、そしてあの時に抱いた選手への憧憬の念は心の中に残っていた。このような思いを抱えて私は、ア式蹴球部の見学に行った。見学初日、雰囲気に圧倒された。日本一を目指すチームのその練習を間近でみて鳥肌が立った。

マネージャーの先輩と話す機会をいただけて、このような話を聞いた。ア式蹴球部のマネージャーは、主体的に動いているから、脇役じゃない。

仮入部期間は、必死にマネージャーの先輩がやっていることを真似して吸収した。何のためにア式にいるのか、見失ってしまったこともある。自分もサッカーがしたい、そう何度思ったかわからない。でも、そんな思いがあっても、同期の活躍している姿を見たい、マネージャーとしてア式にいたいという思いが私を繋ぎ留めた。

ア式に入部して3か月が経った。

今の私にはマネージャーとして足りていないところがたくさんある。
ゲバ(カテゴリーで戦う試合)で負けて悔しそうにする同期になんて声を掛けたらいいかわからない、忘れっぽいために同期にはたくさん迷惑をかけてしまっている。自分の無力さを痛感する日々だ。

いつか何のためにマネージャーをやっているのか、そう聞かれた。私は、その時即答できなかった。違う、そうじゃない。私に何か残るのではなく、今は、私にとってア式が原動力だ。まだ3か月しかいないけれど、多くの人への尊敬と憧れが私の原動力となってア式にいたいという思いを加速させている。今は、ア式から力をもらってばかりだけれど、自分の存在価値を示せるように、他人に負けない自分の強みを見つけてア式に還元したい。入部して1ヶ月くらいが経った時に、先輩に気遣いができるようになったと褒めていただいた。ア式の先輩に、気遣いの神様のような方がいたと聞いたことがある。その方を目指したいなんておこがましいけれど、私もマネージャーとして気遣いができるように頑張りたい。

厳しいことも、優しいことも、言ってくれて、本気で向き合ってくれる同期。人として成長できるそんな環境に身を置くことができて私は幸せだ。

弱い自分からは、もう逃げない。
難しいことに粘り強く取り組むことが苦手だという自分に気づいた今、
熱中したいことが見つかった今は、ア式蹴球部のためにひたすら考えて諦めずチームの勝利に貢献したい。今までの小さな成功体験を集結させてこの先の人生の目標に役立てたい。

最後にはなりますが、長く拙い文章を読んでいただきありがとうございます。いつも気にかけてくださる先輩方や、本気で向き合ってくれる同期、私の思いに理解を示し支えてくれている家族、私に関わってくださっている全ての方々、そしてア式蹴球部を応援してくださっている方々に感謝して、恩返しできるようにこれからもア式蹴球部での活動に邁進したいと思います。



 

上原花怜(うえはらかれん)
学年:1年
学部:社会科学部
出身校:筑波大学附属高校


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