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【#Real Voice 2022】 「カルチャーショック」 3年・松沢遥

早稲田大学ア式蹴球部

一浪の末、早稲田に合格し、大都会東京での生活をスタートさせた。

山が全く見えないこと。
大きなビルがたくさんあること。
電車が3分ごとにくること。

異世界に迷い込んだ感覚だった。

これまでの人生で形成された常識が何度も壊された。
良くも悪くもこれまでの常識がアップデートされていった。



紆余曲折あったが憧れであった早稲田大学ア式蹴球部に入部することができた。(詳細を知りたい方は昨年のnoteをご覧ください)

ア式の様々な活動を肌で感じ、最初は頭の中が「ハテナ」で埋め尽くされた。
サッカーしかしてこなかった自分にとって、ア式の活動は「なんだこれ」「なんか面白そうだな」と感じた。
新鮮な感覚だったし単純に凄い組織だなと思った。

だけどいつしかそのハテナが違和感に、怒りに変わった。
「俺はここにサッカーをしに来たんだよな」
「なんだよ社会との接続って」
「もっとサッカーを教えてくれよ」と。

社会との接続がしたいという思いに対しては特になんとも思わない。
むしろそういった姿勢は社会人になる手前である自分達にとっても認知度の低い大学サッカーにとっても必要なことだと思う。
ただ、社会との接続にとらわれすぎていて、肝心のサッカーが二の次になってしまっていないか。
本当にサッカーと社会との接続の両輪を回すことができていると言える状態なのか。
サッカーを追求した先に、社会との接続があるのではないか。

サッカーだけがしたければこの組織には向いていないと切り離され、サッカーだけがしたいのなら他のチームに行けばいいと言われ、「なぜここにいるのか」を問われる日々。

大好きだったサッカーをこなすだけの毎日。
誰かも書いていたが、人数制限がある練習だったらとりあえず最初は休んで2回目から入っていた。
楽しいという感情が全く湧かず早く練習終わらないかなーと思っていた。

「あーおれなにやってんだろ」
何度も思った。
誰かに決められたわけではなく自ら選んでここに来たはずなのに。

ただの傍観者になっていた。


そんな自分も2022年を通して少し変われたのかなと思う。

サッカーとフットサルの融合という夢を持ち、本気で指導をしてくれるコーチに出会えた。
「この人のためならどれだけでも頑張れる」そう思わせてくれる人だった。
この人から、「目の前のことに全力で取り組み続けることで夢は近づくこと」「熱意には熱意がかえってくること」を教えてもらった。


Iリーグ(インディペンデンスリーグ)。
開幕3連敗と難しい入りになってしまったが、なんとか立て直し、3位に入ることができた。
頼もしい仲間のおかげで、何度も胸が熱くなる瞬間を味わうことができた。
仲間と一緒になって、ただひたすら目の前の勝利のために戦うこと。
喜びも悔しさも分かち合えたこと。
久々に感じたサッカーをしている感覚。
最終戦で石谷(2年・石谷光基)とのホットライン開通。
どの場面を切り取ってもかけがえのない瞬間になった。
ただ、目標であった全国には届かなかった。
今年こそは、選手としてもIリーグ運営責任者としても、全国大会に出場したい。
というか、絶対にする。


11月、初めて監督と面と向かって話す機会があった。
恐らく1時間くらい喋ったと思う。
まあ色々話したし話されたが、1つ印象に残っている言葉。
「組織に属している限り、その組織に適応しなければならない」
「社会は、適応の連続であるということ」
この言葉はすごく納得ができた。
自分が組織のトップに位置する場合はそんなことする必要はないが、トップじゃない場面の方が圧倒的に多い。
だからこそ、「物事をどう捉え、自分の中に落とし込み、その都度柔軟に自分を変化させ、その状況に適応していくか」が大切であると気づいた。
社会や組織で生きていくとは、自分の考えと他人の考えの折り合いをつけ、その環境に応じて自分を適応させていく作業の連続である。


ワールドカップの舞台で日本代表が戦う姿を見て、サッカーの価値を再確認することができた。

日本代表の試合を見て、勇気をもらい、明日も頑張ろうと思わせてくれ、知らない隣のおじさんと喜びを分かち合い、1つの勝利で社会全体が明るくなった。

多くの子どもが、サッカー選手になりたい、ワールドカップに出たいという夢を持ったと思う。
多くの大人がサッカーに魅了され子どもの頃にみた夢を思い出したと思う。
サッカーを知らなかった人がサッカーに惹きつけられ、興味を持ったと思う。

サッカーは子どもから大人まで、そして興味のない人まで惹きつけ、元気を与え、社会に影響を与える。

これこそがサッカーの価値だなと感じた。


こういった多くの経験をすることができ、個人としては総じて充実した1年間になった。



最後は決意表明をして、今回のブログを締めくくろうと思う。

目標である関東リーグに出場します。

普段は恥ずかしくて目標を口にすることは少ないし関東も出れたらいいねということが多いが、やっぱり関東の舞台で活躍したい。
関東リーグ出場という目標を最後の1年くらいはぶらしたくない。
夢を持って入部をしてきた自分を裏切るようなことはしたくはない。
たとえ、結果がどんな形であろうともそれを肯定できるだけの取り組みをしたい。
この1年間悔いだけは残さないように。

これまでの人生で経験したことのないくらい高い壁だけど
レベルが違いすぎて心が折れてしまう時もあるけど
ときどき疲れたしもういいかと思う時もあるけど

とにかくこの1年間だけは、猛者たちに真っ向勝負で挑み続けたい。



99年の歴史、先人たちの汗と涙、歓喜、栄光、絶望、情熱、そして未来への希望、多くのものがつまった燕脂のユニフォームに袖を通し早稲田を背負うことができて幸せでならない。

燕脂の誇りをもう一度取り戻そう。

そして、

まだ見ぬ自分に出会いたい。

◇松沢遥◇
学年:3年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:松本山雅FC U-18

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