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【#Real Voice 2023】 「パッションパッション」 2年・山市秀翔

自分の新シーズンは1月1日新国立競技場での決勝戦でスタートした。
決勝の舞台でサッカーをする他の大学の姿を見て、とても悔しかった。

今シーズンこそは必ずあの舞台に行く。

早稲田で日本一を取ると決めた1月1日。
もっと強く、もっと上手く、もっと成長するしかないなと思った。

だが総理大臣杯2回戦で敗れ、今シーズンもインカレの決勝に行く事は出来なくなってしまった。
日本一を目指して本気でぶつかりあっている4年生達はとても尊敬できるし、かっこいい。
自分たちも4年生になったらこういう風に、これ以上にやるしかないと感じられた。

今シーズンはじめ、追加招集ではあったが、DENSO杯に参加させて頂いた。昨年も高校選抜としてDENSO杯に出させて頂いており、どのくらい成長しているのか、試す場でもあった。
やれる事は多くなっていた。

だが、ア式に帰って来てからは全くパフォーマンスが上がらなかった。色々な言葉を言われた。
鮮明に覚えているのは、『アイツ本当にプロになれるの?』という言葉だ。
そんな中自分は何も言い返せず、笑ってごまかしていた。
1人になってまた考える。色んな人が思っているのかと。
なれないんじゃないかと。

そんな気持ちの中、大きく自分の心を動かすきっかけとなる、U-19全日本大学選抜イタリア遠征に招集して頂いた。

自信がなかった。出来るのか。やるしかない。

イタリア遠征では主将としてチームを引っ張っていくという責任があった。
限られたメンバーで6日間で5試合という過密日程の中試合を行った。
イタリアでは環境も言語も食事も日本と違い、いかに自分たちが恵まれていたのかがよくわかった。
試合では、対戦相手のマッチアップ選手が190cm以上だったり、ボールの空気が異常に緩かったり、虫が多かったりと、本当に行ってみないと感じられない体験ができた。

印象に残っている言葉がある。
それはイタリア遠征の監督であった佐藤健さんが仰っていた言葉だ。

『海外の子供達はサッカーで家族を養う必要がある。日本は環境も比較的綺麗で揃っている。けれども海外の子供達は自分達の明日の生活がかかっている。そんな気持ちを持っている相手と戦っていかなければならない。』

自分は今まで恵まれた環境でサッカーが出来ていたのだなと感じた。
それと同時にもっとやらないと彼らには勝てないと思った。
同じ境遇でサッカーをしている人は少ないと思う。
「プロサッカー選手に絶対になる。」や「絶対に家族を養う。」「このチームで1番になる」などの強い気持ちを持った者が、日々の行動に現れ、結果にも繋がってくると思う。
自分はまだまだ甘い部分が沢山あったと思う。時間は有限で1日24時間、サッカーをみんなでしている時間は2時間ほど、これ以外にも睡眠や食事、筋トレや全てをサッカーに捧げていくし、その質をもっとあげていこうと強く思えたきっかけとなった。

この遠征を通して大切だと感じたことは、やはり気持ち・パッション・メンタルだった。

結局そこに辿り着いた。

目の前の相手に絶対に勝つという気持ちであったり、一つ一つの球際、空中戦どれもが日本では味わえないものを感じられた。
日本にいる時もそこの部分はより意識してやっていたと思う。
海外でプレーすることや勝つチームをつくる事で1番大切になるのはここだと確信に変わった。

分かってはいた、だが自信がない。

高校の時も、大学に来ても、選抜に行っても、海外に行っても、自分が1番大切だと感じたのは気持ち。

そう気づいたことで、自分の悩みがパッと晴れた。

今までの自分は他人から何を言われているのかなどを気にしていた。
どう頑張っても他人の頭の中を考える事は出来ない。
自分が努力して、チャレンジして、結果を出して、他人の評価を変えようと思えるようになった。

パフォーマンスが出ず、落ちる時はサッカー選手なら誰にでもある。その時に何かを言われてもそれ以上落ちない。逆にその言葉を反骨心に変えて成長する事が大切。

苦しい時こそ人は成長すると高校の時の監督が仰っていた。

ア式の歴史から見れば今は苦しく、停滞している時期なのかもしれない。それでも必ず成長して、一部昇格、ピッチ内外で日本一を獲得できるよう自分の力を最大限出します。

ギラギラ熱いパッションを持って、夢の扉をこじ開けたいと思います。最終的に目指すは日本代表、世界を驚かせるプレー、W杯優勝
ねぇ ヤマ、、、馬鹿な事言ってるよ、、、
そう、、、その期待を謙虚に大胆に裏切りたいと思います。


◇山市秀翔(やまいちしゅうと)◇
学年:2年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:桐光学園高校

【1年時に行われた同期との対談(早稲田スポーツ新聞会 企画・編集)はコチラ☟】

【今年度行われた同期との対談(早稲田スポーツ新聞会 企画・編集)はコチラ☟】


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