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【#Real Voice 2022】 「9番」 3年・奥田陽琉

2022シーズン。
降格。
天皇杯予選初戦敗退。
アミノ2回戦敗退。
総理大臣杯、インカレ出れず。

何をしていただろう。
個人的にはめちゃくちゃ頑張った。
もちろんみんなが頑張ってないというわけではない。
でも個人としては、ずっとサッカーに向き合った。
向き合ったというか、向き合わざるを得なかった。
個人もチームも結果が出ない日々。
俺が変えてやろうと本気で毎日思っていた。
現実は、そう簡単ではなかった。
オフもトレーニングした。
遊びの誘いはほとんど断った。
遊びたいと思えなかった。
サッカーがうまくいってないのに遊んでいいのか。
遊ぶ日ももちろんあった。
俺こんなことしてていいのかなという気持ちが出てくる。
ずっと悩んでた。
ずっとサッカーのことを考えていた。
それでも勝てない。
それでも点が取れない。
それでも試合に出れない。

サッカーをする。
勝てない。
点が取れない。
試合に出れない。
悩む。
考える。
トレーニングする。


本当にこの繰り返しだった。長いシーズンを終え、オフに入った。流石に少し休もうと思った。なるべくサッカーの事を考えないように、予定を入れまくった。でも1人になるとやっぱり考えてしまう。来シーズンの事、自分の将来の事、なんだかマイナス寄りな考え。俺らしくない。ポジティブ人間だったのにいつからネガティブ人間になったのか。この時自分の脳の変化に気がついた。シーズン中の悪循環。これは完全に脳に異変が起きていた。遊びもサッカーも全てに全力で楽しむ自分のストロングポイントがいつしか、無くなっていた。


サッカーが大好きだからなりたいと思ったプロサッカー選手から、プロサッカー選手になる為に必要なことばかり考えて、サッカーやトレーニング以外の必要ないと切り捨てた部分に人間としての本当に必要な要素があることに気がついた。サッカーはメンタルスポーツ。もちろん技術やフィジカルも必要だけど7割はメンタルだと思っている。それなのに7割を犠牲にしてまで残り3割のところばかり磨いて、完全に悪循環だった。人間として最高のパフォーマンスを出すメンタル状態にできていなかったなとこのオフで気がついた。


辛い時こそ、遊べ。楽しめ。笑え。時には力を抜け。親や友達に電話しよう、会いに行こう。
そのことに気がついてから、トレーニングももちろんするけど、遊ぶことも大切にしている。友達とご飯食べたり、サウナに行ったり、ボーリングしたり、完全に遅いけど3年目の終わりにしてやっと学生しているなと感じた。1人の時間が好きだと思っていたけど、1人では笑い合うことができない。このオフは、明らかに笑う数が増えた。ポジティブに考えられることが増えた。
シーズンを終えた時、何も成し遂げてない、何をしていたんだと思っていた。でも自分の中で大きな一歩をこのオフで見つけ出すことができた。あとは結果を出すだけ。ストライカーは結果残すしかない。


俺が最前線で誰よりも戦って、誰よりも点を取る。俺のやり方で。俺のやりたいように。チームを勝たせるのは俺だ。自分とゴールにベクトルを向け続ける。サッカーを愛しサッカーに愛される男に。俺が憧れた柏の9番のように。



自分に関わる全ての皆さん、応援してくれる全ての皆さんへ。
家族や親戚、友達、学校の先生や指導者の方、パーソナルトレーナーやサポーターの方々などあげるとキリがないですが本当のたくさんの方に期待されて、応援されて、愛をもらってここまで来ました。もうダメかも、本当にプロになれるのか不安になる時期もたくさん経験しました。その度にもう一度立ち上がり、頑張ろうと思えるのは、自分に関わってくれる全ての人たちのおかげです。
大学ラスト1年ですが、俺はまだまだやれます。まだまだやります。最高に楽しんで大学サッカー、大学生活を過ごしていきます。たくさんの笑顔や勇気、感動を届けられるように頑張ります!プロのリリースが出るのを楽しみにしていてください!


最後に10月に亡くなってしまった工藤壮人さんに向けて僕の気持ちを書かせてください。工藤くんは、本当に自分のヒーローで工藤くんを目指してレイソルでの8年、早稲田での3年を過ごして来ました。レイソルでは、ずっと同じ9番をつけて、アップの開始から試合終了までずっと目で追っていました。工藤くんのサッカーに対する姿勢、熱い思い、チームを引っ張る姿、チームを勝たせる姿をこの目に焼き付けてきました。レイソルのスタッフで工藤くんと同期の方がいて、「お前、工藤にそっくりだな」と言われてどれだけ嬉しかったか。どこのチームでも愛され、どこのチームでも戦い続ける姿勢、誰に対しても熱意を持って接してくれる工藤くんがこれからも自分の中で残り続けます。なんとしても自分が工藤くんの分も活躍しなければならない。工藤くんに認められるようなプロサッカー選手になれるように頑張ります。


上手くまとまらず読みにくい文章だったかもしれませんが、最後まで読んでいただきありがとうございました。これからも早稲田大学の応援、奥田陽琉の応援をよろしくお願いします!


◇奥田陽琉◇
学年:3年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:柏レイソルU-18

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