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【#Real Voice 2022】 「戒め」 2年・石川真丸

寝られないなー。

同部屋である袈依廉(2年・ヒル袈依廉)の心地良い寝息と共に、寝られないという焦りが募ってくる。そうなると負の連鎖。驚くぐらい目が冴えている。
多分このブログを読んでくださっている方も経験した事があるはず。

しかし、私はある時、少しの時間があれば眠りにつける素晴らしい手法を見つけた。それが、

今日の出来事、将来の自分がどうなっているのかを想像する。

ということ。なんだそれと、少しでも期待してくださった方すみません。ただ本当に自分には効果的で、むしろその時間で将来に対する新たな考えを持つことができたというのもまた事実。


今回のブログは、そんな感じではあるもののその時芽生えた決意と覚悟を自分なりに表現していこうと思う。


では、本題に入る前に、少しずれた話ではあるが、なぜ寝られない体になってしまったのか。

ズバリ寮生活。

もともと私は寝るのが早く、去年入寮した時は遅くても11時には就寝していて、同期の寮生にも早すぎて迷惑をかけるくらいだった。

しかし寮生活とは、仲間と一緒に過ごす家のような感じ。
寝るのが遅くならないわけがない。たわいもない話で盛り上がったり、人狼したり、課題を教え合ったり、時にはチームがいい方向に行く為に真面目に話し合ったりと、こんな感じの事を続けていたら寝るのが遅くなるのも必然。

(その上今は、W杯開催期間。ちょうど今から日本対クロアチア戦が始まろうとしている。寮生みんなで応援している状態。がんばれ!)

普段は、みんなの前では早く寝たいとか言っているが、こういう生活も、なんだかんだ楽しいのかもしれない。

だが、どんどん私の体は、深夜の時間帯に適応していき、悲しいことに簡単には眠れない体になってしまった。
こんな感じで、深夜帯に適応してしまったため眠りにつこうと思ってもなかなか眠りにつけない。これが冒頭にあった寝られない理由である。



残念ながら駒沢(2年・駒沢直哉)不在。

今日は何したっけ。

眠れない日が何日か続いたある日、ふとこんなことを思った。思い返してみると、その日は2限に授業に行き、夕方からの部活は淡々とこなし、練習後の学年ミーティングでは大した発言もせず、本気でチームを変えようとしている人の意見にただ頷いていただけ。

その次の日も。その次の日も。その次の日も。振り返っては、ただただ過ぎていく時間を淡々とこなしていた。理由は、簡単でおそらくプレーも上手くいかず、サッカーに対するモチベーションが下がっていたからだ。


何もしてないじゃん。

こんなんで、将来の目標や成し遂げたい事を思い描いていた自分にめちゃくちゃ腹が立った。

かと言って今の自分は何をしないといけないのかという自問にも特に答えが出せるわけでもなかった。

2022年10月9日(日)関東リーグ東洋戦、メンバー外。私はメンバーに入れないことへの怒りの感情も特になく、自分の中ではもはやルーティーンのように応援をしていた。試合は、最後まで諦めず戦い続けたが0-1で敗戦。

本当に自分は何をしているんだろう。

帰りのバスで突然、今までの人生であまり考えたことがなかった思いが、脳を駆け巡る。
自分でも驚いた。

今までは要領も悪く忙しいこともあり、良くも悪くもひたすらその瞬間に没頭していたから気づかなかっただけかもしれないが。

しかし20歳になり、ある程度自分の時間も確保できるようになった。そして、これから本格的に人生の岐路に立たされるという焦りと不安。自分のことしか頭になかった偏った考え。
これらがつもりに積もって脳が本能的に警告してくれたのかもしれない。


後悔しない。

その日の夜、目を瞑りながら何故か分からないが、急にこの言葉が腑に落ちた。色々考えてはみたが結局これに尽きるのかもしれない。ありきたりだと感じた人もいるかもしれない。

ただ自分には、淡々と過ごすだけの日々を脱却するには充分すぎる想いだった。

そこからは、少しずつではあるが楽しくプレーできている。メンバーにも何試合か入った。そして先日、トップチームの試合に初めて出場。PK戦ではあったものの、勝利をピッチで味わい久しぶりの高揚感と負けたら終わりの緊張感を肌で感じることができた。

これこそがサッカーの醍醐味であると改めて感じた。

後悔しない。
今までもこんな事は腐るほど考えてきたつもりであった。ただ昔は、今回がダメでも次があるとどこかで思っていた。実際そうであった。しかし今回は違う。次はない。やれることをやろうと思う。

難しい事は考えず、将来自分がどう在りたいのか、どんな人間になりたいか。こんなことを1日1回でもいいから、考えることで少しは自分への戒めになると思う。

人生なんていつ終わるか分からない。最後の時に心の底から胸を張って人生謳歌出来たなと感じることが出来るように自分なりの生き方をする。


そのためにはとりあえず、この大学生活を充実したものにしなければならない。この2年間は正直不甲斐ないものではあったが、今からの行動一つ一つで変わってくる。未来は変えられる。

どんな時もア式にいる自分、いた自分は肯定できるように。



新人戦
大活躍の2年
個性豊かな学年
◇石川真丸◇
学年:2年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:名古屋グランパスU-18


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