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不安でもプライベートは侵食させないこと。自分とした3つの約束

「人生を豊かにするためにリペアを仕事にしたかった。
でも、リペアだけに人生を捧げたくはない。」

わたしが本職リペアマン(楽器修理職人)を辞めた理由を要約するとこれだ。年間休日80日未満は割と身体に堪える。16時間の労働をしたこともある。給料は一生上がらない。価値観のアップデートが一切ない。音楽に身を捧げている人々に私はついていけなくなった。(音楽に関わるみなさん、気を悪くなさらないでください。私の人生観ではここには居られないと判断したのです。)

昨年4月に異業種に転職すると、このご時世も追い風になり、いきなりフルリモート勤務。現場人間だった自分には未経験のことで、「これが時代の最先端...!」と心踊った。噂に聞いていた社内SNSは風通しの良さの現れのようだし、毎日8時間ですっぱり終わりの仕事、年間休日は120日以上。給料は変わっていないのだが、そもそも働いている日数が40日ほど減っている。時給換算だと雲泥の差。

最高じゃん。

そう思っていたのだが、10ヶ月ほど経つと状況が変わってきた。
PCを開けばどこでもワークスペース。休みと仕事の境界の曖昧さがしんどくなって来だした。

最初の頃はほぼ趣味の気持ちで、新しい仕事にワクワクしながら学んだtipsを書き起こしてまとめる時間を取ったりしていた。勉強の時間として、復習したり本を読んだりという感じ。「やりたいことの一つ」として数えていて、楽しくやっていた。

いつしかその時間が、「新しい仕事を振られて不安な時」「ちょっと進捗が不安な時」のように、不安を埋めるものとして使われるようになった。
自分が休みの日でも社内の仕事は進んでいるので、社内SNSもチェックしていたい。不安だから。把握しておきたい気がするから。

気付けば今まで通り、不本意ながら仕事に浸かる日々となっていた。

約束1.不安を時間で埋めてはいけない

「そりゃそうでしょ」という話なのだが、自戒のためにも書き留めさせてください。

不安で時間を埋めるの、癖になります。簡単で安心するからです。PCを開けばそれで仕事に入れて、ちょこちょこっと作業すれば不安が消えて安心に変わります。時間も、そこまで長くはないはずです。

1日の2,3時間くらい、ちょこっと作業しても良くない?他にも時間たっぷりあるんだしさ。と言うふうに、仕事の時間が自分の時間をカツアゲするのが常となりました。

そうすると、優先順位がついてしまいます。仕事の時間が自分の時間を返してくれる、なんてことはそうそうあり得ません。いつの間にか、

1位 仕事の時間
2位 自分の時間
というランキングが成立してしまいます。
自分の時間は「優先順位が低いから、失っていいもの」。それはイコール自分の価値になってゆきます。
不安を時間で解消したところで、自信につながる訳ではありません。仕事に時間を渡せば渡すほど、むしろ自分への肯定感は薄れていってしまうのです。それでは、いつまで経っても仕事の不安は消えません。その場の不安をしのぐために、自分の時間を明け渡すことはしてはいけないのです。

約束2.物理で切り離す

思わず手が伸びる、を防ぐために、3つの切り離しをしています。

・会社PCと別に自分のPCを持つ
・家の中に仕事に集中する部屋を持つ
・iphoneの中に社用SNSは入れない

PCを触りたい時は、自分のものを使用します(すごく当たり前)。
「仕事や集中をする時間」「それ以外」を分けたかったので、部屋の一角をそのスペースとしています。ベッドや娯楽が目の前になく、やることが明確になりますし、逆に集中スペース以外にいる時は落ち着いて好きなことができます。

最後のiphoneのアプリは、最近行ったことです。
「通知にすぐ気付けても、できることってほぼないな?」と気づいたためです。もともとSNSの情報量があまり得意ではないため、積極的に削除したかったアプリ。
出社する日のみ、緊急連絡のためにインストールするようになりました。

約束3.それでも出るモヤモヤは紙に残す

仕事で心配になって来たこと、ふと思い出したやるべきこと...それがぐるぐると頭を回ってしまい、もうそれならばと社用PCを開く。と言うのもよくありました。別にそれでもいいのかなと思いますが、常習化したくないなと言う思いと、「心配」「不安」の気持ちは寄り添いたいなという気持ちから、ジャーナリングとtodoリスト化で落ち着くことが多いです。

ジャーナリングは、ペンが止まるまで紙にガリガリ気持ちを書きます。
「仕事がどう不安で、何が嫌で、ああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
みたいな内容でいいので、落ち着くまで書きます。

書き終わったら、読み返して「マジでやらないといけないこと」をtodoリストとして書き留めます。todoリストになるものは具体的なものが多く、「これなら次の仕事の時間にできるな」「これはちょっと早めに仕事始めだすか」など、冷静に時間の見積もりができて、不安はほぼなくなります。

結構便利な方法なので、仕事中にも行うことが多いです。これをやりはじめてから、漠然とした不安がある時は、仕事を具体的なtodoまで落とし込めてない時が多いことに気づきました。

この学びを参考に、仕事を振られた時はまず限界までtodo化する、という習慣をつけるようにすると、そもそも不安に襲われる回数が少なくなっていきました。

どうしてもお時間もらう時の、ちょっとした儀式

そんなこんな言っても、「ちょっとお時間頂きたいです」となる時はあります。そんな時、私は残業しても全くモチベーションが上がらないので、todoだけ書き出して「早出」という選択肢を取ります。

勤務時間より早めに打刻します。みなし残業時間を過ぎるほどの時間は働いていないので、特に何も変わりはないです。でも、「今から仕事のことをやりたいので時間を使います!」と心の中で宣言してから行うと、くっきり線引きができる気がします。

おまけ

仕事に役立つ本や勉強はプライベートの時間に趣味としてやっています。「やりたい!」と思った時にやるようにしています。「やらなきゃ」に変わった瞬間、苦痛を感じてしまうからです。自分ではなく、誰かに決められた気がするからです。「やりたい!」と思うには、社会人勉強ルーティーン系のyoutubeを見れば一発です。

楽しそうに勉強しててこっちもつられる。

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