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コンパス(8686)
2020年11月1日 00:17
私は朝早く、山を登っていた。雪で不安定な足元に、杖を刺しながら登る。私は時計を見た。針は、午前6時を指している。時間はあまり、残されていないようだと笑う。雪混じる空気が、肌を刺している。私の周りに、登山者はあまりいないようだった。当然だ、皆、もう山頂にたどり着いているだろうから。だが、それでいいのである。私はグサッと杖を刺し、一旦休息を取った。タイムリミットギリギリで
2021年1月3日 23:44
つねに笑顔を絶やすな、愛らしくあれ。ファンから要求されることは、真っ向からは絶対に断るな。そんなことばかり言われて育ってきた。ボク自身、そうありたいと思っていた。しかし、どうやらそれも限界らしいと感じている自分があった。ボクは、目の前の長蛇の列を見た。ボク一人の為だけに、こんなにたくさんの人がやってきてくれている。そう考えると、まぁ、まだなんとかやっていけそうな気になった。