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投げやりの空

突然、理由も言われず別れを切り出された

私の中で考えていた最悪の事態が現実になった
苦しい時は腕をつねる
痛みと共に緩和される感情が
今日だけは涙となって瞳から溢れ出た

受け入れられないものが声となって
部屋に響いている

私の仮説が正しいのであれば
彼はわたし以外にも愛する人がいたということだ

数日が経っても心が虚で
真っ直ぐに前が見れない
ちゃんとずっと苦しいままだ

望まれていたのは不完全な女性
どこかあどけなさがあって構ってあげたくなるような
可愛さがあった

私はただ苦しいままに
相手を責め立てるだけで余計に嫌われるであろう
それでいい
いっその事、嫌われて仕舞えば
吹っ切れるのだから

きっと彼らは私のことなど忘れて
2人の時間を幸せに過ごしているのだろう

私の悲しみが冷たい風にさらわれて
白い雪を降らせた

綺麗ね、と私は呟いた

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