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踵躍進のほうが難しいとも言える

生き延びるために一番厳しいステップは、救出される希望を棄てることである。これまでの自分の世界を棄て、新しい世界を受け入れるのと同じように、それは辛い作業である。しかし脳を沈静化するには、これしかない。逆説的に思えるかもしれないが、それが基本である。

ふくらはぎの筋肉は、脚にある静脈と、体中の廃棄物を運ぶ排水路の役目をしているリンパ系に、血液などの液体を滞留させないようにするポンプとして働く。

腰筋でストレス管理(中略)腹部の筋肉を制御する脳領域が、ストレスに関連する器官の経絡図のど真ん中を占めている(中略)コアマッスルのなかでも、つねに名前があがる筋肉が腰筋だ。脚を引き上げて前へ出す筋肉でもある。

股関節の中心の力みがうまく抜けるようにする(中略)この1、2ミリ浮かせるのが最難関と言えるかもしれませんが、この難しさは転子化を「さらにさらに」進めるための強力な足がかり(中略)軸とハムストリングや大腰筋が強化され、裏転子の形成が促される(中略)足裏の操作や、転子をさりげなく意識する(中略)進んだ段階に到達したとします。その状態で、右の踵と転子を結んだ直線をシャフトとした回軸運動を行います(中略)大転子周りのたくさんの組織(骨や筋肉)を巻きこみながら(中略)このプロセスは、徹底して行う必要があります(中略)これによって指先と股関節、立ち方、全身のあり方にまで深い連動が引き出されます(中略)軸が使えるようになると、軸が各腕脚と連動する(中略)抵抗に打ち克ちながら歩くと、いかにも仕事している、歩いているという実感があるだけでなく、いかにも筋肉を使っている感じも生まれます(中略)軸は、抵抗、仕事量を増大させるためにあるといっても過言ではありません(中略)軸ができているか、どれほど優れているか、あるいはトレーニングが上達しているかどうかは、歩き出すとき、歩いているときに、どれだけ重みを発生させられるかで決まります(中略)別の言い方をすれば、ドライブ軸とは、進行方向とは反対方向へ重みを発生させる軸だということです(中略)抵抗を感じながら切り進むことができなくてはなりません(中略)抵抗に打ち克つことによって鍛錬を進める(中略)抵抗成分が整理され、取捨選択され、大腿直筋に集約されてくる(中略)抵抗成分をいままでと同じか、さらに増すように努力しながら大腿直筋の筋収縮を減らしていかなくてはなりません。これは大変難しいことです(中略)軸、さらにこの先にフォアフット軸がある(中略)空中に潜在意識としての地面が形成される(中略)抵抗成分を大腿直筋に集めることが非常に重要な整理の仕方(中略)踵躍進はヒールストライクではない、まったくの別ものである(中略)踵躍進は、フォアフットと矛盾しないどころか、一人の人間の中に共存し得るものなのです(中略)踵躍進のほうが難しいとも言える(中略)そもそもフォアフット走法ができる足の速い選手で、踵躍進まで使えた人というのは類まれな天才だったと考えることができるでしょう。今なら大谷翔平がその代表です。

くるぶし荷重をすると楽に立てるのは、足首に「モーメント」が発生しないからです。モーメントとは「回転させる力」のこと(中略)くるぶし荷重であれば、こういったモーメントが発生しないので、常に足首がリラックスした状態で、バランスを取ることができます(中略)センターポジションとは何か、一言でいうなら「瞬間的にアクションを起こせるポジション」(中略)野球に例えると、どこにボールが跳んできてもパッと動いて受けられる、あの構えているときのイメージです。それは「瞬時に動ける」と同時に、「どこから押されてもバランスが崩れない」ポジションでもあります(中略)意識はくるぶし荷重でも、実際の荷重は足裏全体に分布する(中略)動きに合わせて重心を下げていき、センターポジションを常にキープする、ただそれだけです(中略)低くなった重心を、ニュートラルで高い位置に戻します(中略)重心を入れ替えますが、このとき自分の両足の間から重心が外れないようにします(中略)荷重している間は、足首の角度や内外旋が緩まないように止めている感覚はあります。でも、基本的には足首は固定するものではなく、あくまで動かすものであって、常に足首から動けるように楽に構える(中略)足首、膝、股関節、どれもリラックスした状態(中略)スクワットしてジャンプするくらいのつもりで、筋力を使って地面を押すようにストレッチングします。この動作によって重心を高い位置に戻す(中略)「関節の仕事」で大きなエネルギーを生み出し、それを運動エネルギーに変換する(中略)軸を動かせば、自然に重心が移動する(中略)どんどん大きくなる遠心力を感じながら、それに合わせて重心を下げていく(中略)常に垂直に自分の体の軸がある状態を保つ(中略)重要なのは切りかえ時(ブランコでいう前後の頂点付近)(中略)乗り換えはコンパクトにする(中略)「切りかえでの重心移動」はコンパクトにおこなう必要があるのに対して、「荷重中の重心移動」はより大きくなります(中略)切りかえ直後のほんの一瞬、内足のほうに体重が多く乗っている瞬間がある(中略)切かえで瞬間的に膝がガニ股のようになるときがある(中略)膝を、先に内側に倒している瞬間(中略)それはほんの一瞬(中略)この一瞬の内脚荷重は、基本ができた上ででの応用技術(中略)落とし込むような意識で、脚をねじ込んでいく(中略)始動で脚をねじる動きを使う

より深い脱力とは、股関節を中心にして脚をわずかに持ちあげるための筋肉を、腸腰筋、より正確には大腰筋へとシフトさせていくこと(中略)普通はどうしても大腿直筋や、大腿筋膜張筋、膝から下の前脛骨筋といった筋肉に過剰に頼って硬縮が生まれます(中略)脱力を深く、広く進めながら、わずかな筋力を、より体幹の中心である大腰筋主導に切り替えていけるかが山場です(中略)「水平面」という身体意識の能力が必要(中略)フォア・フット軸は、単なる足の使い方だけで成立するものではなく、身体意識としての「地芯」、重心線に沿った「センター、軸」そして「水平面」がなければ成立しません。「水平面」は「地芯」、「センター、軸」との三者関係の中でお互いに影響し合いながら成立するものだからです(中略)フォアフット軸の攻略は一筋縄でいくものではありません(中略)段取りができないとフォアフット軸が本物としては育っていきません。実際の歩法・走法の中でフォアフット軸を鍛えることとは難しさの意味がまったく異なるからです(中略)パイルカーペットの短い毛足を5本の足指と5つの指球(フォアフット)を使って、まずはしっかり掴みます。この目的は極めて明確で、股関節の中心をハッキリクッキリと転子化することです。しつこいようですが、よほど心を徹してその気にならないとできることではありません(中略)やさしく摑むのは至難の業(中略)しっかりやさしく摑んでいる5つの足指と指球をそのまま1、2ミリ浮かせます(中略)足踏みを行いながら床面から水平面を学び取ります。支持脚は膝をわずかに屈曲した状態(自然屈曲)で楽に伸ばし、操作脚は支持脚より少し深く膝を屈曲しつつ脚全体を股関節からまっすぐに引き上げる(中略)ここで大事なことは、足裏が床から離れても水平を保ち続けること(中略)とにかく至難の業なので、できるようになるまで何度もくり返してください(中略)1、2ミリ浮かせようとするだけで、多くの人は固まり出します(中略)全身のパーツをゆるめ解きほぐす専門的なトレーニングをしていない人には無理と思われることを要求しているとご理解ください。くり返しますが、それなくしてできる人がいれば、相当にセンス、才能のある人で、かなりのフォアフット軸をすでに身につけているかもしれないということです。

脚は第二の心臓というのですから、脚で心臓を助けるべき↓

湘南に住んでいた引用者は、23年前にある施設で2週間水だけで過ごす断食を2回行った。その流れで、というか、広瀬隆氏の自然農法の話や福岡正信氏の自然農法に憧れていた私は、そこで推薦されていた西式健康法や甲田光雄先生の「断食療法の科学」を知った(怪しいと思い調べを最後まで避けていた健康関連の流派)。とことん調べる癖があった私は、甲田光雄先生に直接アドバイスを仰ぎ、休学して丸2年間、背骨、股関節を治療する流派(礒谷療法)の主要な方々(全国のその流派の接骨院)や西式健康法関連の医師、診療所、病院、温浴施設を伺った結果、現代人に欠けているのは、上述の「足の指でカーペットをつかむ訓練」であることがわかった(答えを教えて下さった)。つま先でカーペットや雑巾をつまむ筋肉が、現代人に足りないという結論でした。つま先でカーペットや雑巾をつかむ訓練は実際難しいと思うし、私自身はそれを知った当時からスキーに行った方がいいと思っている。現代人は足裏、足指の力が不足しているので、前時代の治療法が効かない(重要)。ですから、まず踵の推進力、つま先、足裏を鍛える必要があるということ。私自身、「健康のためにやらなければ」と思いながら、沖縄で過ごすことになるきっかけであった東日本大震災の日までスキーに打ち込むことはなかった(優生保護法の対処に忙しかった)。実際、雪国育ちでない私たちにとってスキーはものすごく難しい。


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