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アビダルマ仏教哲学では、「時間は未来から現在、過去へと向かって流れている」

ファインマンの方法は極端で、一見ばかげているように見える。科学志向の文化では秩序が好まれる。われわれには、時間と空間について断固とした考え方がある。時間は過去から現在、そして未来へと進むのだ。ところがファインマンに言わせれば、時間は過去から現在、未来へ進む、というようなルールに縛られない自由なプロセスこそに秩序があるのである。

私たちは一般的に「時間は過去から現在、未来へと流れてる」と考えています。これは「絶対神がビッグバンを引き起こして宇宙を創造し、そこから玉突きをするように次々と因果を起こして現在に至っている」という古いユダヤ・キリスト教的な考え方にもとづく時間観です(中略)アビダルマ仏教哲学では、「時間は未来から現在、過去へと向かって流れている」とされています。現代分析哲学でもそういう見方があります。私はこの時間観に賛同するものです(時間は未来から過去に流れている──古くはインド哲学者、最新の西洋分析哲学者。未来の結果が現在になる→アビダルマ(ブッダの教えに対する考究))※引用者加筆.

呪縛から自由になるための最後の手段は、あえて過去に戻り、過去を新しく解釈することで、新しい過去を作り出してしまう「バック・トゥ・ザ・フューチャー」法である。これは理にかなった戦法である。なぜなら、過去は変えることができないが、昔のできごとやその意味を、いまの活動に照らし、どう解釈するかはまったく自由だからである。できごとをどう解釈するかは、リーダー的立場の人の大切な役割である。

ファインマンが一一歳のとき友人にこう持論を披露した。「考えるということはね、心の中で独り言をいうことなんだよ」(中略)腕のいい金庫破りになるのも楽ではない。ファインマンは勘を働かせて錠の内部構造を把握し、コンサートピアニストさながらに練習した。その甲斐あってダイアル錠の最初の数字を突き止めれば、指はすばやく動いて残りの数字の配列を調べ出した。そうこうするうちに錠前師がロスアラモス研究所に雇われた。本職だから一瞬にして金庫を開けられるだろう。プロがすぐ近くにいる! その人と親しくなれば、金庫破りの秘伝が自分のものになる、ファインマンはそう思った(中略)金庫破りの腕を磨いていたファインマンは本職の錠前師と親しくなった。折にふれて話し合ううちに社交辞令もなくなった。やがてファインマンは、錠前師の熟練の技と自分のテクニックの微妙な差異がわかるようになった。ある日の夜遅く待ちかねた瞬間がやってきた。ついに奥義が明かされたのである。

ファインマンが、スペースシャトル「チャレンジャー号」爆発事故の原因究明のために召集された「ロジャーズ委員会」のメンバーに入るよう依頼を受けたとき、彼に参加を強くすすめたのは、妻のグウィネスだった。彼女は彼にこういった。「あなたがやらなければ、委員は全員いっしょになってあちこち見て回ることになるわ。でも、もし、あなたが委員会に参加すれば、その間に一人でそこら中を走り回って、何か異常がなかったかを調べて回るでしょう。何も異常はないかもしれないけども、もし、あれば、あなたなら見つけられるわ」グウィネスの予想どおり、ファインマンは独自の取材や査察によって多くの情報を収集していったが。委員会の事務方の指示を無視し、メンバーが守るようにいわれていたガイドラインに多くの疑問を呈した。そして、ある会議の席上、ファインマンは、(事務方が彼を制止しようとしたにもかかわらず)議事を中断して、スペースシャトルのOリングをビーカーの冷たい水に漬け、このリングの弾性が失われることを実験して見せた。ちなみにこの水の温度は0度で、ちょうどチャレンジャー号が打ち上げられた日の気温と同じだった。

いわゆる「Oリング」をコップ一杯の氷水に浸して見せたリチャード・ファインマンの行為がある。彼はそれにより、Oリングの弾性が失われたことが悲劇の原因であることをまざまざと示したのだ。

ファインマンは外部の人間なので、NASA内部のヒエラルキーにはほとんど興味がなかった。彼はねずみを追い回す猫のような集中力を持って情報を追い求め、誠実さと洞察力を持って障壁をたたき壊し、溝を埋めることに喜びを感じるのだ。彼はついに、事故の主な原因が部品のOリングが非常な低温化では裂けやすいことにあると突き止めた。

筆者は高校・大学のとき物理学に傾倒したため、「科学者は嘘を言ってはいけない」というファインマンの言葉を大事にしている

リチャード・ファインマンはカリフォルニア工科大学の卒業式の演説で述べている。「第一の原則は、自分をだましてはいけないということです。そして自分はもっともだましやすい相手です。だからよく注意しなければなりません」途方もない変わり者のすべてが狂人とも言い切れないのは、ときに、見たところ常軌を逸した行動が実は正しかったということがあるからだ。

がんと心臓病のリスクは腸しだい

情報分析官

体内のドーパミンの約半分、セロトニンの90から95パーセントが腸で作られる

抗生物質に関しては、アモキシリンのような薬を一定期間服用すると、腸内細菌が激減し、元の状態に戻るまでに数週間、あるいは数か月かかる(中略)セロトニンの値が正常だと幸福感が高まり、心が穏やかになって、不安をあまり感じなくなる。つまり、情動が安定する。GABAの主な役割は神経細胞の活動を鎮め、リラックスさせて、ストレスを減らし、気持ちを落ち着かせ、さらに睡眠の質をあげる(中略)よく眠れないと、脳の炎症が大幅に増える。逆によく眠れば炎症が減り、脳の病気にもかかりにくくなる(中略)睡眠が不足すると注意力、記憶力、実行機能が低下(中略)睡眠不足だと、判断力が低下するばかりか、自分の決断が間違っていることにも気づけなくなる(中略)(※スペースシャトル事故は)Oリングの故障によって加圧された燃焼ガスが漏れたことは広く知られている。だが、あまり知られていない原因もある。それは、前日に開かれた会議で重大な決定がなされたこと、そしてその会議に出席した極めて重要な立場にある幹部たちが、2時間も眠らないまま、午前1時という早朝から任務についていたことだ。スペースシャトル・チャレンジャー号事故を調査した大統領委員会は、睡眠不足による人為的ミスや判断力の低下を重要な要因として挙げている(中略)スリーマイル島、そして、1986年のチェルノブイリでの原子力発電所事故もそうだ。※引用者加筆.

ロブスターにGABAが多く含まれていた(中略)GABA(※眠りを誘う物質)は脳や脊髄の抑制性の神経伝達物質 ※引用者加筆.

睡眠不足は、人類史に残る惨事のいくつかを引き起こしている。たとえば、チェルノブイリ原発事故

1986年4月26日、近くにあったウラジーミル・イリイチ・レーニン原子力発電所、一般には「チェルノブイリ(チョルノービリ)」の名で知られている原子力発電所の4号炉が爆発した。爆発は粗略な計画と人的ミスの結果だった(中略)この事故により、広島と長崎に投下された原子爆弾の400倍以上の放射性物質が、強風に乗ってヨーロッパ全土に運ばれた。その放射性物質は雨や雪とともに空から落ちて、多くの国々の土壌や河川に降り注ぎ、やがて食物連鎖に入り込んだ。この放射能汚染が原因で死んだ人の数は、まだ議論されていて確定されていないが、数十万人に達すると推定されている(中略)ウクライナのプリピャチの街。ソ連のチェルノブイリ(チェルノービリ)原子力発電所で働く人たちに住居を提供するため、1970年代に建設された。1986年4月、原子炉の1基が爆発し、住民は全員、即刻避難を強いられた(中略)今の私たちは、選択を迫られている。満ち足りた生活を続け、家族を養い、これまで築き上げてきた近代社会のさらなる発展に力を尽くし、目前に迫っている災いから目を背けるか。それとも、変えるか。これは簡単な選択ではない。そもそも慣れたことに固執し、慣れないことに不満や恐れを覚えるのが人間だ。毎朝、プリピャチの住民が窓のカーテンを開けるたび、最初に目にしたのは、のちに自分たちの生活を破壊することになる巨大な原子力発電所の姿だったろう。住民の大多数はそこで働いていた。それ以外の住民も、原発で働く人たちを相手にした商売で、生計を立てていた(中略)今のわたしたちは、当時のプリピャチの住民と同じだ。自分たちの手でこしらえた災いにおびえながら、快適な生活を送っている(中略)しかし、原子炉のスイッチを切る時間はまだ残されている。

量子色力学は量子電磁力学と同様に、素粒子の標準模型の一構成要素(中略)量子色力学の分野には、多くの場合、ファインマン・ダイアグラムの手法を適用することはできない。しかし、さまざまな計算を可能にする別の手法が存在する。それは「(※連続的な物理空間を「格子」として捉えることで、空間を近似的に捉えようとする)格子ゲージ理論(※量子重力理論と異なりあくまで近似的な存在)※引用者加筆.

20世紀初めには量子物理学によって、素粒子のスケールでは多くの事象が本質的に予測不可能であることが示され、物理学における決定論がおびやかされた。2つの穴の開いた壁に光を当てて、特定の光子がどちらの穴を通過するかを予測しようとしても、それは不可能だ。つまり物理学者のリチャード・ファインマンがいうように、「未来は予測不可能である」(中略)予測不可能な素粒子が何億兆通りもの形に組み合わさってこの宇宙ができているとしたら、それはラプラスの極端な決定論を否定する強力な証拠となる。一般的な法則やトレンドは確かに存在するが、未来を詳細に至るまで決定するのは不可能で、原理的にすら完璧な予測などかなわないのだ。

セロトニンの活性は睡眠ホルモンであるメラトニンを増加させるが、そもそも体内の炎症はセロトニンを生成しにくくしている。私自身、個別にお返事する時間がないのですが、「マインドウィスパリング スペース 調べたいワード」でnote内検索していただければ、詳しく検証した記事が見つかると思います。

関連リンク↓

https://note.com/wandering_1234/n/n5b214928263e

https://note.com/wandering_1234/n/n9ea519cd86e9

https://note.com/wandering_1234/n/n10d37c12660e



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