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感情のコントロールが上手な人は不得手な人に比べ、総じて非常に高い収入を得ていた

自分が幸せでないと人を助けられない──自分本位な行動  自分本位にすごせば僕たちは幸せになれると、新たな研究は報告している・・・・・ただし、自分本位になりなさいと強制された場合にかぎる。強制されれば、自分の行動を後ろめたく思わずにすむからだ。

その人の性質が少なくとも51%は利他的で、あとの49%が利己的なら、確実に一歩抜きんでていると言っていい。ほとんどの人間は70〜99%利己的だからね。 戦術として利他主義を使えるか? できるが、利他主義は長い間見せかけられるものではない。僕の知る限り、それをやろうとして成長できた人は、経済面か精神面で破産する前にすでにビッグだった人だけだ。

私もビリヤードの例えから入った。主張の要点は、経済学は本来は万人のための理論

高度なヒューリスティックは、訓練によって獲得される(中略)ヒューリスティックを問題解決の課題に当てはめてみよう。解を探す方法ということだ。

SASではこう言われるそうだ。「入隊が決まってから割とすぐに、私たち合格者の何人かにRSM(連隊最先任上級曹長)がこう言ったのを覚えているよ。〝成功の秘密を教えてやろう。 訓練で意味のないことをするときには、それが重要なものであるかのようにやれ。そうすれば実戦で本当はものすごく重要なときでも、何の意味もないかのように戦えるからな〟ってね。 彼は正しい。 これはSAS連隊のメンタリティであり、実際、あらゆる勝者のメンタリティだ」哲学ツアーはこれで終わりだ。本書も単なるハウツー本としてだけではなく、すべてを包括する人生の哲学書として世に出したい(中略)不思議なもので、サイコパスという人格が、進化のどのへんで始まったのか、たしかなことは誰にもわかっていない。それに実際、長い時間のなかでどうやって淘汰されずに残ってきたのかもわからない。だが、これについての学説はたくさんある。私としては、嫌われる能力、自分の身を危険にさらす能力、顔色一つ変えずに他人の意見にクソッタレと言える能力と、おそらく関係している(中略)純粋に平均の法則で考えると、サイコパスの遺伝子は少しづつ増えていく(中略)スヌーカーで六度の世界チャンピオンに輝いたスティーブ・デイヴィスは、偉大なプレーヤーになる秘訣を聞かれて、こう答えている。「ここぞという一突きを、どうでもいい一突きのようにプレーすることだ」

現実とは「ハッピーな思考がすべて解決する」などという単純なものではなく、もっとずっと複雑(中略)楽観主義とは受動的な心の傾向ではけっしてない。それはむしろ、人生によりアクティブに取り組む姿勢なのだ(中略)修羅場のさなかでも感情的な反応をどれだけコントロールできるかは、その人の成功の度合いに、そして人生に対する満足度にもかかわってくる(中略)感情のコントロールが上手な人は不得手な人に比べ、総じて非常に高い収入を得ていたのだ。ビリヤードのスヌーカーの元世界王者のスティーブ・デーヴィスはかつてこんな発言をしている。「成功の秘訣は、とんでもないことが起きても、それがなんでもないことのようにプレイできることだ」

私たちは、誰もが自分と同じ世界を見ていると思いがちだが、それは単なる思い込みだ。その思い込みのせいで、コミュニケーションのなかで大事なものを見落としたり、相手がこちらの前提を了解していると勘違いしてしまったりする。

NK細胞はがん細胞を攻撃することで有名ですが、じつは活性化があまり強くなく人間の感情に反応しやすいことがわかっています

感情は自在に操ることはできない。周囲の環境こそが感情を動かす(中略)感情は周りの環境によって引き起こされるものなんだ

経験則とは、何かの例が簡単に思い出されれば、それは一般的なものに違いないということである。心理学者はこれを利用可能性ヒューリスティックと呼んでいる

人には、思い出しやすい情報を重要だと信じ込む傾向もあるのだ。これは「利用可能性ヒューリスティック」と呼ばれている現象

利用可能性ヒューリスティックは、世界を動かす(中略)多くの人がよくわかっていないこと、それは報道機関が「利用可能性」を生み出す機械だということ(中略)報道にはもともと人々に認知バイアスを起こさせ、認識を歪める力がある

膝蓋腱反応と同じように、私たちは生活の中のほとんどの時間を、頭を使うことなく反射的に、主観的バイアスに沿った反応をしながら過ごしている。その中で、自分自身や環境が変化したために習慣的行動がもはや適切ではなくなったとしても、それに気づかない。これがときに問題を引き起こす。逆に、主観的バイアスがどのように作られ、どのように働いているかを理解できれば、その仕組みを最大限に利用して、悪影響を最低限に抑えられるかもしれない

ステレオタイプが存在するのは、アメリカの心理学者スーザン・フィスクとシェリー・テイラーの言葉を借りれば、人間の脳は最小限の知的作業ですまそうとする 〝認知的倹約家〟だからだ。脳は近道や決まりきった考えのほうが好きで、安易さと真実のどちらかを選ばなければならないとすれば、たいていは安易さを選ぶ。脳はできるだけ少しの努力ですませたがるため、ほとんどの人は意識して考えたり、見たり、聞いたりする対象を広げようとはしない。これが人間の尽きることなき悪の根源だ。

アンカリングバイアスとは、最初に見たデータ範囲やデータパターンに誤った精神的執着を持ち問題解決に色をつけてしまうこと(中略)可能性バイアスとは、新しい問題に対して新しいモデルを開発したり、より新しい出来事に影響されたりするのではなく、手近にあるがゆえに既存のメンタルマップを使ってしまうこと(中略)過度の楽観は、自信過剰、コントロールの錯覚、あるいは単に災害が発生した場合の結果を考慮しないなど、いくつかの形で現れる

私たちが研究した現象は、日常的に非常によく見られ、かつ重要でもあるから、ぜひ名前を知っておいてほしい。この現象は、「アンカリング効果(anchoring effect)」または「係留効果」という。

自分の主観的なバイアスがどこで生じたのかもっと明確にしておく必要がある(中略)さまざまな依存症的な態度にはまり込み、主観的バイアスによって深みにはまり、それがまた主観的バイアスを強化する。私たちの世界観を歪めている眼鏡を外すには、まず、バイアスがある場所を素直に見つめる必要がある。主観的バイアスがいつどのように道を外れるかを理解するのが、主観的バイアスを修正する第一歩

確証バイアスとは、自分の信念を強めることだけに目を向け、それを揺るがすことは拒絶するものの見方だ。私たちは、自分の信念で歪められたフィルターを通すことによって、ありのままの真実が見えなくなってしまう

事実に対するとき、われわれは経験や価値観、脳にあらかじめ組み込まれた感情と認識のプロセスをフィルターとしている(中略)感情的にバイアスのかかった推論は、都合のよい信念を強化し、精神の安定につながる説明を肯定的な感情、あるいは救いと結びつけ、苦痛を消滅させる。こうして何かを信じたまま思考は硬直化し、新しいデータから学ぶことはほとんどない

確証バイアス。人間は自分が元々持っている信念を支持してくれる情報を求め、評価し、信じ、そして記憶する。同時にまた自分の信念と矛盾するようなものは何であれ疑い、割引し、忘れ、無視する。言わばその事実そのものを選り好みするのだ。そのために身に危険が及ぶとしてもだ。確証バイアスの信じがたい力は、信念の重要性を強調する(中略)人は一般に同じ場所に留まるのを好むという事実

メタ認知とは、取るべき行動を教えてくれる能力(中略)メタ認知にとってとりわけ有益な判断材料となるのが、「親近性」(中略)ただし、親近性による判断はヒューリスティック(経験則や直感による判断)にすぎず、労力をかけずにそれなりの答えを見つける急場しのぎの手段でしかない(中略)自分が何を知っているかを手順どおりに検証できない場面で、素早く判断を下すために用いられる(中略)ヒューリスティックは完璧な解決策を保証するものではない(中略)数学の基礎能力を測るテストで高得点を出した参加者にはバイアスが働いた(中略)私は何も、数学的思考力や分析的に考える力があまり高くない人は、バイアスのかかった解釈をしないと言っているのではない。もちろん、そういう人たちもバイアスのかかった解釈をすることはある(中略)ここで私が言いたいのは、いわゆる「賢い」人たちも、不合理なバイアスから自由ではないということだ。むしろ賢さがバイアスを増幅させることもあるのだ(中略)「人が抱く感情は人それぞれ違う」という事実を認識し、どの状況でどの感情を抱く可能性が高いかを理解できる能力(中略)「認知的な心の理論」と「感情的な心の理論」を区別して考えることは、精神病質者(サイコパス)を理解するうえで非常に重要だ(中略)俳優や小説家が、他者の視点から考える力がずば抜けて優れていることを思うと、彼らはきっと、その力を高めるスキルを教わり、練習して身につけてきたに違いない(中略)他者の考えや感情を読むのに長けているのは、その文化を通じて日々訓練しているからにほかならない(中略)俳優や小説家も例外ではない。読者や観客の視点で考えることのできる彼らの才能は、他者からの膨大な指導やフィードバックの結果であり、長年にわたる訓練の賜なのだ(中略)小説を読むこと自体に効果はあるが、何年にもわたって膨大な数を読まなければ効果は現れない、というのが本当のところではないかと思う(中略)正解を事前に知っていれば、テストで高成績を収めることに不思議はない。だが、これこそがいちばん大事なことなのだ。事実を集めない限り、事実を正しく把握することはできない(中略)結局、事実を集めることだけが、互いを理解するための確かな方法なのだ(中略)「認知的な心の理論」に関していうと、サイコパスのその能力は、サイコパスでない人と遜色がない。彼らは、他者が考えていることを読み取ったりどう考えるかを予測したりする(中略)しかし、彼らには「感情的な心の理論」は欠けている。彼らが無神経かつ冷淡で、慈悲の心がないのは、他者の感情を気にとめないからだ

科学的自己認識を使って、自分たちのバイアスのかかった直感を暴いたら、どこへ行き着くのだろう?

知っていることと安心が、落とし穴になる(中略)判断ミスを誘ったヒューリスティックを検証

人間はご機嫌だとデタラメを受け入れやすくなり、また全般的にだまされやすくなる(中略)ハッピーな気分は、バイアスの影響を強くする(中略)感情ヒューリスティック(affect heuristic)

怒りで交感神経が高まっていると、副交感神経も対処できなくなり、活性酸素は蓄積(中略)怒りとは、激怒だけを意味するものではありません。 イラッとしたり、ムカムカしたり、それも小さいですが怒り(中略)この状態を現代の医学用語で説明するなら「自律神経が乱れている」といいます(中略)怒りを鎮めないと自律神経の乱れはしばらく続く。表面上は怒りが収まっているように見えても、一度乱れた自律神経はそう簡単には元には戻らない(中略)怒りによって乱れた自律神経は3時間から4時間は元に戻りません(中略)小刻みに体を動かすのは、血流を良くするためである。これまで述べてきたように、血流は自律神経の安定と大いに関係(中略)ストレスや不安や恐怖は副交感神経に打撃を与えますので、圧倒的に交感神経が優位になりやすい(中略)交感神経が優位になっているときに増えてくるのが顆粒球。顆粒球は白血球全体の60パーセント(※顆粒球は白血球の好中球・好酸球・好塩基球)(中略)顆粒球(※白血球の好中球・好酸球・好塩基球)は死ぬときに、武器として持っていた活性酸素をばらまいて、細胞を盛んに傷つけます。これにより、がん細胞が発生(中略)ちょっと「嫌だな」と思うだけでも、自律神経が乱れ、血管が収縮して抹消神経の血行が悪くなります(中略)自律神経の乱れた人と一緒にいると、あなたの自律神経まで乱れてしまいます(中略)自律神経が乱れた人がひとりでもいると、その乱れた自律神経は周りに伝染(中略)ストレスは副交感神経の大敵です。また、イライラ、怒り、不安、恐怖、嫉妬・・・こうした、いわゆるネガティブな感情も、副交感神経の働きを下げてしまいます(中略)怒ると血管が収縮して血球破壊が生じることで、私たちの体中を流れている血液がドロドロになるのです。怒ると交感神経が過剰に緊張して、血管が収縮(中略)壊疽の始まりは小さな傷です。ふつうならなんでもない傷が、場合によっては脚の切断というような大事に至ってしまう───順天堂大学医学部 小林宏幸教授(著書名失念)※引用者加筆.

免疫力が向上するのは副交感神経が優位になったときです。 副交感神経が優位になると、免疫細胞をつくるリンパ球が増える(中略)動物学者によると「笑いは本来口に入った有害なものを吐き出そうとする動作から起こった」ということです(中略)NK細胞にとって、ストレスは大敵(中略)悲しさやストレスなどの情報が入ってくると、間脳から分泌された神経ペプチドは「悪玉ペプチド」となり、NK細胞(マクロファージと似た働きをする。とくにガン細胞の攻撃)の活性を低下させます(中略)がん細胞を攻撃する中心的な役割をはたしている免疫細胞は、NK細胞(ナチュラルラー細胞)といいます。NK細胞はがん細胞をいち早く攻撃し、がん化するのを阻止しています。このNK細胞は、心の状態に大きく左右される性質(中略)このNK細胞は免疫細胞群のなかで最初に異物を攻撃する先兵の役割をしており、このNK細胞が異物との戦いに負けてしまうと、その役割がBリンパ球・Tリンパ球・マクロファージにバトンタッチされる(中略)精神状態が良くないと副交感神経の働きが低下(中略)腸内環境の悪化と交感神経の高ぶりというダブルショック───藤田紘一郎教授(著書名失念)

いつもピリピリ、カリカリ、イライラしていると、交感神経が緊張しっぱなし、アドレナリン系のホルモンが分泌されっぱなしになるので、体内を毒素がめぐりNK細胞活性も阻害されてしまいます。 怒りや不安といったストレスのほかにも、後悔や悲観もNK細胞の力を弱めます(中略)病気の7割くらいは、自立神経のうち交感神経の緊張からくると言われます───順天堂大学医学部 奥村康教授(著書名失念)

ストレス下では交換神経が優位になり、血管が縮んで血行が悪くなり、消化管の活動が低下して便秘を

腸のむくみを解消する極意は、自律神経のコントロールを図りながら、溜まったストレスをどんどん捨てていくこと

唾液は自律神経がリラックスモードのときに多く分泌されます。緊張すると口の中がカラカラになるのは、唾液の分泌が抑制されるため(中略)歯周病菌が体に入り込むと、弱いながらもじわじわと炎症を起こし続けます。その結果、さまざまな病気が引き起こされる(中略)病は自覚症状がないままに進行(中略)免疫力が低下するために歯周病が悪化する(中略)歯周病は肺や腎臓、すい臓、血液のがんのリスク増大

ストレスがかかったりすると交感神経が緊張します。交感神経が緊張すると、筋緊張が起こって血流が悪くなります。そして、血流が悪くなると低体温になって、免疫力も低下します。交感神経の緊張が続くと、まず、こうして病気の下地がつくられる(中略)交感神経優位の極限状態が続いてしまうと、どうなるのでしょうか。神経伝達物質が抑制され続け、知覚も思考力も鈍ったままで、体に深いダメージを受けていても、気づかずにそのまま走り続けることになります。これが極致までいくと、人の話が聴けなくなり、何を言われても、受け入れて考えることができなくなります(中略)たとえば、尿漏れというのは、交感神経が優位になると筋緊張が起こり、それによって尿道を締める筋肉が締まり続けて疲弊して起こる(中略)夜間頻尿のほうは、交感神経が緊張すると筋緊張によって血流が悪くなり、膀胱が広がらなくなって起こる。ちょっと溜まっただけでも尿意をもよおしてしまう───安保徹医博(著書名失念)

ストレスは交感神経を一方的に優位にし、心身を興奮状態にします(中略)交感神経の活性化による血管収縮(中略)血管収縮は毛細血管を詰まらせ、細胞は栄養と酸素を受け取れずに壊死していきます。そして、脳卒中や脳梗塞のほか、心疾患や腎疾患などの内臓疾患につながり、全身を蝕んでしまうのです(中略)爆発的な感情で乱れた自律神経は、およそ3時間は交感神経が異常に優位になったまま元に戻らない(中略)ひいては健康と免疫力が損なわれる(中略)周囲の人間にとっても不快でしかないそんな感情

交感神経優位の状態は酸化ストレスを高める一方、免疫細胞の働きを弱め、がんの発生を促進 

寝ても取れない疲れの正体は「いびき」(中略)呼吸を調整する自律神経が疲弊し、昼間に強い眠気を感じたり、集中力が低下

寝汗もいびきも、眠りながら運動をしているのと同等の疲れ(中略)睡眠の時間は、自律神経が休む時間です。ところが寝汗やいびきがあるというのは、眠っている最中にもあまり休めていないということで、実は運動しているのと大差ありません

睡眠中に肉体の成長・回復に必要な様々なホルモンを分泌しますが、それらは副交感神経によって拡張された血管を通って全身に運ばれますので、副交感神経がうまく働かなければ、当然それらは阻害されます(中略)過度のストレスにさらされると、自律神経の働きが鈍ったり狂ったりします。特に多いのが、不眠による副交感神経の乱れ(中略)ストレスによる慢性的な不眠の場合は狂いが大きくなってしまうため修正が難しく、原因の解消がどうしても必要───苫米地英人博士(著書名失念)

女性は自律神経系が鎮まるのに男性より時間がかかる(中略)ストレスは交感神経を過度に働かせて、恒常性の機能を崩壊させてしまう。その結果が、慢性疲労、線維筋通、腰痛、消耗、燃え尽き症候群、判断力の欠如、不眠症など

ストレスと関連するとされる線維筋痛症(慢性的な痛みを伴う炎症)(中略)実は脳は加齢に伴いストレスに弱くなる

ストロンチウムはカルシウムと同じように体内に取り込まれる金属で、主として骨や歯のなかに蓄積する

骨から生じた全身性の炎症が脳内のミクログリアにシグナルを送っている。それに続いて神経炎症が引き起こされ、神経炎症が一因となってそうした患者では将来アルツハイマー病の発症リスクが高くなる(中略)いったん骨の炎症が脳の炎症を引き起こすと、過活動になったミクログリアが炎症性物質を放出し、それが体の痛み感覚を強める(中略)「加速した」ミクログリアが脳内の痛み経路を焚き付けると、続いてドーパミンの放出が減少する(中略)脳と体には血液脳関門があって脳には体の免疫は届かない、つまり免疫特権があると長い間信じられていたのですが、そのドグマに反し、体と脳の間を繋ぐリンパ管が発見されました。ここを通って化学信号や一部の細胞が行き来することがわかりました。つまり、脳の免疫システムと体の免疫システムがやり取りしていることがわかったのです。このことからは、体の炎症を引き起こすものは何であれ、脳の炎症を引き起こすということが導かれます(中略)線維筋痛では過活動のミクログリアがサイトカインTNFを過剰に吐き出して症状を悪化させることがわかった。これは慢性疼痛全般についても言える(中略)線維筋痛の患者は認知症を発症するリスクが二倍(中略)どのようにすれば、ミクログリアの脳への攻撃をやめさせられるのか?(中略)脳を健康に保つことは「化学より回路と関係がある」(中略)新しい時代では、心理療法、認知行動療法、マインドフルネス瞑想、トラウマフォーカスト認知行動療法、現行の抗うつ剤、神経可塑性に訴える介入など、長年続いてきたきわめて重要な治療法が置き替わるわけではない。そうではなく、ミクログリア(※脳の白血球・小膠細胞)の力を利用し、一生を通じて個々人の脳の基礎健康を調整してゆく新しいアプローチが加わる ※引用者加筆.

放射線のせいで、グリア細胞が滑りやすい坂道を癌に向かって転がり落ちるような羽目に陥らないとは、誰にも言い切れない(中略)グリアがこれほど高濃度の抗酸化物質を含んでいる理由のひとつとして、アストロサイトとミクログリアは活性酸素を武器として活用し、脳を防御している(中略)酸化の脅威が迫ると、抗酸化物質を放出してニューロンを覆って保護する(中略)アストロサイトから放出される抗酸化物質は、神経性疾患や癌、老化に対する身体の主要な防衛手段のひとつ(中略)私たちの体内には、健康食品店の棚には並んでいない強力な抗酸化物質がたくさん存在している。なかでもとくに効果的な生体内抗酸化物質のひとつがグルタチオンで、細胞の命を救うこの化合物が最も高い濃度で詰め込まれているのが、グリア、とりわけアストロサイト(中略)アストロサイトは、シナプス間隙に放出された興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸を吸収する細胞(中略)かつては、君主たるニューロンに奉仕する身分の低い(lowly)清掃担当の召使いと軽視されていたこのグリア細胞が、今では病気のときも健康なときも、シナプスを最終的に制御する立場にあることが明白になっている(中略)シナプスにおける神経伝達物質のアンバランスが心のアンバランスの原因となっている(中略)カンナビノイド受容体の大半は、炎症に関与する脳の外部の細胞で見つかる。だが、これにはひとつ例外がある。なんとミクログリアにも存在(中略)科学探偵は、慢性疼痛がニューロン自体ではなくグリアに起因するという、とてもありそうにない事実を見抜いた(中略)強いストレスや痛みに襲われている人たちは、その苦痛に対処するために体内で放出された天然のカンナビノイド化合物〔訳注:大麻に含まれる生理活性作用を持つ有機化合物〕によって、苦痛の著しい軽減を経験していることが示された。脊髄のグリアもエンドルフィンとカンナビノイドの受容体を持つ(中略)サーフィンを楽しんでいるところを想像してみよう。波が押し寄せてくる

困難や否定的な感情には波があり、その波に乗ることが大切なのだと悟り、実際、うまく波に乗れるようになった(中略)ランナーズハイそのものは、予測のつきにくい現象なので研究が難しい。マラソンランナーでさえ、走るたびにランナーズハイになるわけではない。また、スイマーズハイというものがないのはなぜだろう。興味深い説がある。比較的新しい発見によるものだが、肌にはエンドカンナビノイド受容体があり、それはランニングのようにドタドタと体を揺するときだけ活性化するのかもしれないというのだ。ランナーズハイというとらえがたい陶酔状態になるかどうかはともかく、スパーリングたちの研究からは、アナンダミドの上昇が、かなり厳しい運動をしたあとで感じるリラックスと満足感の、少なくとも理由のひとつだとわかった(中略)エンドルフィンと違って、エンドカンナビノイドは血液・脳関門をすんなり通り抜けられる(中略)エンドルフィンは脳内のモルヒネ様物質で、エンドカンナビノイドはマリファナ様物質だ。どちらも体内で自然に造られ、麻薬と同じ効果があり、等しく痛みを緩和(中略)進化の過程でそうした受容体が発達したのは、もちろんマリファナを楽しむためではない。だとすれば、人間の体内では、その受容体と結びつく自然物質が作られているはずだ。そうして見つかったのが、アナンダミドと2アラキドノイルグリセロール(2AG)という神経伝達物質だった。そしてマリファナも運動もチョコレートもすべて脳内のその受容体を活性化させることがわかった(中略)強い幸福感は、体のシステムから放出されるきわめて高濃度のエンドルフィン、ANP、エンドカンナビノイド、神経伝達物質が混ざりあってもたらしたものだ(中略)運動をすると、この二つのエンドカンナビノイド(アナンダミドと2アラキドノイルグリセロール)が体と脳で作られる。それらは血流で全身に送られ、脊髄の受容体を活性化させ、苦痛のシグナルが脳に届かないようにする(モルヒネと同じように)。さらに、報酬系と前頭前野の隅々に行き渡り、ドーパミンに直接影響を及ぼす。エンドカンナビノイドの受容体が激しく活発化すると、マリファナと同じような陶酔感が生まれる。エンドルフィン同様、エンドカンナビノイドは体が作る強力なアスピリン(痛み止め)だ

「ゆらぎ」が、自律神経の興奮をなだめる(中略)「ゆらぎ」とは、言いかえれば「変化」ということ

ひと口に「癒し」といっても、その中身は2つに大きく分けることができます。 一つは、身体の癒し。身体の疲れをとることや、交感神経優位な状態を副交感神経優位な状態にすること、つまりリラックス状態にすることを指します

ジョギングによって内因性カンナビノイド値が上昇したいっぽうで、なぜウォーキングや全速力のランニングの場合は上昇しなかったのだろう?(中略)ランナーズハイは走ることではなく、持久力を発揮することで得られる(中略)ハイキングをした場合でも、内因性カンナビノイド値が上昇(中略)高揚感を味わうためには、それなりの時間と努力を費やす必要が

ある会社で、入浴する社員と、シャワーしか使わない社員のリンパ球を比較したところ、日々入浴をする社員のリンパ球が、血液1立方ミリメートル中、平均で2248個という結果が出ました。人間のリンパ球の理想的な数値は2200から2800個ですので、入浴をしている人のほとんどは理想的なリンパ球の数値であるといえるでしょう。いっぽう日ごろからシャワーしか使わない人のリンパ球数値は平均で1900個前後。反対に顆粒球はシャワー派の方が増えているという結果が出たのです。これは、シャワーしか使っていない人は交感神経優位の緊張状態が続いており、それに反して入浴派の人は副交感神経優位のリラックス状態にある

本の虫などと呼ばれる読書好きな人は「頑固で堅物で融通が利かなそう」というイメージを持たれがちですが、実は逆で、読書が好きな人は考え方がとても柔軟です。なぜなら、本を読むことで新しい刺激に触れる機会が多いから(中略)認知予備力があると、ものごとに対して新しい見方や考え方を受け入れられるようになります。つまり保守性バイアスの回避に繋がる

サイコパスはその不安の欠如から他にも利益を得ている。ステロイドホルモンのコルチゾールは身体の主要なストレスホルモンだが、身体中を駆け巡り、ブドウ糖や脂肪、タンパク質代謝の動員や免疫機能阻害のようなストレス反応の一部を実行している。こうしてストレスに常態的にさらされると、身体は病気への防衛力が弱まる。サイコパスのように自然にストレスを感じることがほとんどない人間は、この免疫システムが常に最高の常態で機能しているので、その全人生において多くの病気を回避できる。

副腎が疲れる端緒となるのは、ストレスによりコルチゾールが必要以上に分泌されてしまうこと。このような状態のとき、体内のビタミンCも多く消費されています(中略)意外な病気が副腎の機能低下と関連している可能性があります。その一つが、中高年の女性に多い繊維筋痛症です。体の広範囲に痛みを感じ、普通なら痛みを感じないほどの刺激に対しても、激痛が走る───スクエアクリニック 本間良子院長(著書名失念)

アドレナル・ファティーグが線維筋痛症の発症に先行する場合もある(中略)ずっと昔から、副腎疲労の回復には休息が必要であると知られていたが、アドレナル・ファティーグが必要とする休息とは、横になることで得られるものではない。それはむしろ自分のために立ち上がること、そして生活の中の有害なストレスを除去する、または最小限に抑えることから得られる。どんな状況においても、何らかの対策を取ることができると感じれば、ストレスは軽減する 

運動は気分をポジティブにする多くの神経伝達物質、すなわちドーパミン、セロトニン、ノルエピネフリン、エピネフリン、エンドカンナビノイド、内因性のオピオイドペプチド(エンドルフィン)などを増加させる。運動は神経細胞と神経細胞を支えるグリア細胞を新生させる

森林浴によって免疫細胞の一つであるナチュラルキラー細胞が増え、免疫系が強化されることが証明されています(中略)湯の中にショウガの粉末を加えると、体をより温めることができます。体温を上げるには、水の中で体全体に赤外線を照射する方法が非常に有効です。このような温熱療法は、たとえば線維筋痛症で見られるような痛みに効きます

H&N(※ヒア&ナウ神経伝達物質)の名を耳にしたことがあるはずだ。例えば、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィン(モルヒネの脳内バージョン)、そしてエンドカンナビノイド(マリファナの脳内バージョン。「内因性カンナビノイド」とも)と呼ばれる一群の化学物質だ(中略)エンドカンナビノイドの一種であるアナンダミドは、「楽しさ、至福、歓喜」を意味するサンスクリット語が名前の由来※引用者加筆.

(※酸素)カプセルに入ることで、自律神経が交感神経優位から、「体を回復している・休息している・リラックスしている」場合に働く副交感神経優位へ  ※引用者加筆.

多くの部隊を生き残らせ、軍艦や戦闘機を無事に帰還させたのは、将軍ではなくて証券マンだった。あとで詳しく調べてみると、将軍と証券マンでは決定を下す方法にとても大きな違いがあった。将軍は〝戦って〟 いたが、証券マンは戦っていなかったことが判明したのだ。証券マンは物事を個人的な屈辱として受け取ることがまったくなく、ただ問題を解決していった(中略)決定の背後に感情はなかった(中略)ふんわりとした温かさが、命を救うのではなく、命を落とすことにつながりかねないのだ。よいサイコパスであるアンディはこう主張する。「感情がいつも 〝オン〟になっていたら、共感を切り捨てることはできない。でもオンとオフを切り替えるスイッチがあれば、それがものすごく役に立つことがあるんだ」

釈迦族の王族の子アーナンダ(禅宗の第三祖)が語源のアナンダミド(カンナビノイド)

なぜ、同じ状況を経験しても不安の症状を示さない人と耐えがたいほどの精神的ストレスを感じる人がいるのか? 単に生まれつき与えられた遺伝子の問題なのか?(中略)各自の傷つきやすい精神が不安やうつからどの程度守られているかは、各自の免疫系の強さで決まってくる。免疫機能を向上させることで、精神を機能障害から守れる(中略)困難から過度に保護するような「精神衛生」管理がなされた子は精神的に弱くなる(中略)ストレスに対処できなくなる大人に成長してしまう(中略)免疫系は心の健康を支える大きな要素のひとつであり、生まれもった精神治癒システム

ワクチンで儲けている人たちが多かった(中略)ワクチン医師たちは自分の臨時収入を守りたいがために、自分たちが見たい情報、聞きたい情報のみに固執

本当はワクチンだけでなく、免疫力を高めることも大事だった

いつの時代の有事にあっても、役人の頭の中から〝保身〟という2文字は消すことができないのです。今回のタミフルの一件もまさに同じです(中略)タミフルは、インフルエンザウイルスが持つノイラミニダーゼというタンパク質の合成を選択的に阻害して、ウイルスの増殖を抑えるクスリです(中略)ところがこのノイラミニダーゼという酵素は、人間の身体の中でも重要な働きをもっており、脳の神経細胞(グリア細胞)はこの酵素を必要とする組織なのです。つまりタミフルを使用するとノイラミニダーゼの働きをも阻害することになり、ときとして先に記した異常行動や突然のショック死に至る場合があるのです。

まず、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)に期待できるかどうかを確認する必要がある。経済的に豊かであることは感情をコントロールするために不可欠だが、たとえ貧しくても、精神的にビッグであれば、多少の期待はできる。精神をコントロールする細胞は脳のグリア細胞であり、精神を大きくする以前に脳を守り続けなければならないという前提がある。脳を守る血液脳関門(BBB)を突破し、グリア細胞を破壊するある種のワクチン、放射性物質、ある種の抗がん剤から脳を守ってきたかという確認。ナチュラルキラー細胞が頼りにならないのであれば、別の戦術を考える必要がある。このnoteでご紹介しいる戦術の多くは、部隊にナチュラルキラー細胞を含まないので参考になると思う(ミトコンドリア、T細胞、そしてその人自身の意識からなる超エリート部隊を推奨している)

内因性カンナビノイド(アナンダミド)を活性化させる焼いた牛赤身の量は、チロルチョコ1個分から4個分程度。無糖カカオのチョコレートは、チロルチョコ4分の1個からチロルチョコ1個分の量。これは少なくとも24時間の間隔を空けて食べた方が良い。吸収率は、消化酵素、消化を促進するホルモン、胃腸壁の状態によって異なるため、人それぞれの吸収率に違いがある。私自身、個別にお返事する時間はないのですが、「ギックリ腰チャンネル スペース 調べたいワード」でnote内検索していただければ、詳しく検証した記事が見つかると思います。

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