見出し画像

女性に注意!歩行からみる骨量、筋量

高齢者の介護が必要となった原因として、「骨折・転倒」は、「認知症」、「脳血管疾患(脳卒中)」、「高齢による衰弱」に次いで4番目に多い数字になっています。

その骨折に密接に関係するのが骨密度です。特に、女性は生まれつき骨格が小さく筋力も弱く、また妊娠や授乳期などカルシウムを大量に必要とする時期があります。さらに閉経期を迎えると、卵巣からでる女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌量が急激に減少します。エストロゲンは骨の吸収を抑制する作用がありますので、これが欠乏すると骨粗鬆の状態になります。
このため、現在の骨粗鬆症の判定基準によれば、50歳以上の女性の約24%がこの病気になるといわれています。
では、この骨密度で普段から注意し、予防する手段はあるのでしょうか?
本日は、歩行と骨密度の関係について整理してみます。

骨密度と歩行

本日紹介する
骨量と筋量がともに低下する女性高齢者の運動機能の特徴
では

骨量・筋量低下群はBody Mass Index(BMI),握力,通常歩行速度が有意な影響要因として抽出された。これらのことから,骨量と筋量がともに低下してしまう女性高齢者は,BMIが低いこと,握力が弱いこと,通常歩行速度が遅いことに影響を受けることが示唆された。

とされています。
つまり、歩行速度が低下している人ほど、骨密度が低下しやすい結果にあります。

歩行のポイント

上記の研究のポイントは歩行速度に注目した点です。
いつも紹介している中の条件研究では、以下の報告もあります。

中之条研究では、毎日1万歩歩いているにもかかわらず、骨粗鬆症になり骨折をしてしまった女性がいた。その女性は旅館の女将であり、着物をきているためいつもすり足での歩行であった

上記の二つの結果から骨密度に関しては歩数ではなく、歩行速度が重要であると考えられます。
このことを考えると、普段より歩行速度を少し上げた歩行をすることで骨粗鬆症が予防できます。これは、歩行速度を上げることで、骨への振動刺激が強くなり、骨形成が進むことが考えられるためです。

まとめ

ウォーキング療法士は国家医療資格である、理学療法士、作業療法士のみが習得できる資格です。その分、しっかりと根拠に基づいた説明が求められます。しっかりと根拠に基づいたご説明をし、その方々の安心をサポートしていきましょう。
ウォーキングを指導し、その方の健康寿命をサポートしてみませんか?
療法士として、社会貢献ができる手段がウォーキング療法士です。

ウォーキング療法士の詳細はこちらから
https://iairjapan.jp/wt/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?