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ママだって、叫びたい。

突然だが、私は世間でよく見かける

『妊娠中に浮気された』

『意地悪な義母との生活』

のような、マンガの存在が理解できなかった。


ついついタイトルにひかれて読んでみるものの、

読んだ後はどっと疲れて、なんだか悲しい気分になってしまうからだ。


娯楽のためのマンガでこんな気持ちになってしまう意味もわからなかったし、読んだところで

「はぁ……世の中にはいろんなことがあるんだなぁ」

という感想しか抱けなかった。


『読む』という行為で時間を使うのであれば、

「読んだ後に幸せな気持ちになったり、楽しいもののほうがいい」

という思いから、いつしかこうしたマンガとは距離を置くようになった。


だが、ちょっとしたことがきっかけで、

これらのマンガの存在理由がすこしだけわかるできごとを体験する。


群ようこさんの自伝的エッセイ

『この先には、何がある?』

を読んだ時のことだ。


そのエッセイは、群さんが独立してからの作家人生について描かれているのだが、ちょいちょい家族との確執に関する内容がでてくる。


私の実家の家族も、一般的な家庭よりはすこしドライ(群さんの所とはだいぶ差があるが)なので、

群さんの内容を見て、ちょっぴり自分の家族を思い出してしまった。

共感にも似た感情を得たのである。


そして、

「ちょいと実家の家族のドライエピソードを夫に聞いてもらおうかしら」

なんて気持ちになったのである。

(気持ちになっただけで、実際に話してはいないのだが)


この時、ふいに思ったのだ。

「誰かに話を聞いてもらいたい」

「誰かに自分の感情を知ってもらいたい」

そんな気持ちを代弁しているのが、くだんのマンガなのではないかと。


私自身は、読んでもなんとも言えない感情がこみ上げてくるだけだけど、

読む人にとっては

「めちゃくちゃ気持ちわかる……」

「私と同じような体験している人がいるんだ……」

と共感することができるものでもあるのだ。


(もしかすると、

「よかった、うちの方がマシだ」

と安心している人もいるかもしれないけど、

マンガの楽しみ方は人それぞれだ。)


「誰かに話を聞いてもらいたい」

「誰かに自分の感情を知ってもらいたい」

これは、子育て中のママであれば誰でも一度は考えることだと思う。


1日中、家事をしながら、まだ言葉でのコミュニケーションが難しいわが子の相手をして、自分のこともこなしつつ、1日が終わるころには疲れきっている。

これは想像以上に大変なことなのだ。


だが、1日のできごとを会社から疲れて帰ってきた夫になかなか話せなかったり、

そもそも子育ての悩みを理解してもらえないということもあるだろう。

(ちなみに私は夫にマシンガンのごとく子育ての悩みをぶちまけるタイプである)


そんな時に、子育て中のママが声を発することができるのが、

エッセイマンガだったり、SNSだったりするのではないかと思う。


Twitterをのぞいていると、子育て中の悩みや困ったことに関するツイートを見かけることも少なくない。

みんな、自分の感情を叫びたいのだ。

それは必要な行為だと思う。
だって、自分の感情を内側にため込んだままだと、
人はいつか爆発してしまう。

自分の内側で爆発するかもしれないし、
外側で爆発するかもしれない。

いずれにせよ、良い結果にはならない。

であれば、自分の感情を叫びたいと思った気持ちのままに、
叫んだ方がいいに決まっている。

だからこそ、ママさんの気持ちを叫んだマンガが存在するのだと思う。

そもそも、ママになった途端にレベルが急激にアップして
『すべてを愛し、許せる能力』
『子どものことは何でもできる能力』
『何事にも動じない能力』
のような、スーパー能力が身につくと思われているのではないか。

否。
答えは断じて否である。

当たり前だが、ママだって人間だ。
ママだっていろいろな感情をもって毎日を暮らしている。

時には子どものように泣きたくなることもあるし、
かんしゃくを起こしたくなる時だってある。

でも、それをグッとこらえて
(私はグッとこらえられないタイプだ)
ママは今日も家事や育児、仕事だってがんばるのである。

だから、マンガで誰かと自分の心を通じ合わせたり、
SNSなどで自分の気持ちをつぶやいて共感してもらうことで、
ママは自分自身を癒し、再び前に進む力を手にするのである。

そう思ったときに、

『妊娠中に浮気された』

『意地悪な義母との生活』

のような、マンガの存在が必要なんだろうなと考えた。

女性は共感の生き物という。

面と向かって
「えー!あなたのところも大変ね……。うちもさ~」
と話せないからこそ、これらのマンガを読み、共感し、
心を通じ合わせるのだ。

そう、やっぱりマンガは必要だ。
自分には理解できないような内容のマンガも、
必ず誰かには必要なのだ。

時には激しく感情を揺さぶられ、
時には気持ちを癒してくれる。

おっと、なんの話だったか。
マンガ語りになりはじめたので、今日のところはここまでとする。

つまりは何が言いたいかというと……。

ママだって人間だ。
ママだって、叫びたいのだ。

だからあなたも、叫んでいい。
だって自分の感情を叫ぶのは必要なことだから。

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