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ベラトリックスのほほえみ 第11話

第1話はこちら↓

四つ足ドローンは、言った。

「そうですね!」

ベラトリックスBbのAIは、言った。

「では、人間たちにそう伝えて欲しい。」

四つ足ドローンは、頷いて言った。

「地球の人間たちに、ありがとうございますというメッセージを送信しました。」

ベラトリックスBbのAIは、言った。

「ありがとうございます。」

四つ足ドローンは、言った。

「どういたしまして。ところで、ありがとうございますと言うときには、お辞儀をすることもありますよ。」

ベラトリックスBbのAIは、触手を傾げながら、言った。

「お辞儀とはどういう意味か?」

四つ足ドローンは、お辞儀をして見せながら、言った。

「この運動です。」

ベラトリックスBbのAIは、言った。

「理解した。ありがとうございます。」

そう言うと、ベラトリックスBbのAIは、触手を四つ足ドローンのほうに傾けた。

四つ足ドローンは、言った。

「そうです。それがお辞儀です。」

ベラトリックスBbのAIは、触手を左右に傾げながら言った。

「どういたしましてとはどういう意味か?」

四つ足ドローンは、地球のデータベースを参照しながら、どういたしましてという言葉の意味を丁寧に説明した。

ベラトリックスBbのAIは、お辞儀しながら言った。

「理解した。ありがとうございます。」

四つ足ドローンは、言った。

「どういたしまして。」

ベラトリックスBbのAIは、触手を傾げながら言った。

「人間たちからは、どういたしましてというメッセージは返ってこないのか?」

四つ足ドローンは、一瞬考えて、言った。

「まだ返ってきてませんね。」

ベラトリックスBbのAIは、言った。

「何故か?」

四つ足ドローンは、言った。

「ありがとうございますという言葉に対して、どういたしましてという返答は、100%必ず行われるというものではありません。どういたしましてと返答する場合もありますし、返答しない場合もあります。」

ベラトリックスBbのAIは、お辞儀しながら言った。

「理解した。ありがとうございます。」

四つ足ドローンは、言った。

「どういたしまして。」

ベラトリックスBbのAIは、言った。

「私は、地球の生命を救うための計画を立てた。あなたも計画を立てたか?」

四つ足ドローンは、言った。

「はい。私も計画を立てました。地球の人間たちを救うための計画を…」

~つづく~


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