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領収書はやっぱりもらいましょう

家に帰宅するとご近所でGardenerさん (庭師さん)が仕事中だったので、
ついでにそのGardenerさんの木のTrim(剪定)をお願いすることにしました。

以前、お願いしたことがある庭師さんで、
お値段はちょっと高めな気もしますが、キレイに剪定してくれます。

ちなみにカナダの剪定はとにかく単純な立体になります。
枝ぶりを芸術的シンメトリーに整える日本のに庭師さんとは全く違います。

なのでうちも剪定が終わると、デッカイ地球儀のような球体や
茶筒のような円筒、アポロチョコレートのような円柱の木が
キレイに出来上がります。

木って放置するとどんどん縦に横に大きくなり、
狭い敷地の中では影をつくるし、強風で大きな枝が折れたり、
倒れたりして危ないし、見た目も荒れて、
近所にもお構いなく侵攻していくので、
木がある以上、毎年の剪定は必須です。

信頼できるGardener なら、剪定の日程も
「適当に庭に入ってやっておいて」と不在時も関係なくお願いし、
後日、お金を支払います。

翌週、帰宅するとすでに家の木が剪定されていたので、
翌日に早速連絡して「オンラインで支払おうか」というと
「いや取りに行く」と言うので
午後の2時までに来てもらうことにしました。

そして2時前に庭師のイアンが黒のサングラスでやってきました。

二人で庭木の出来栄えを確認しchit-chat(軽い世間話)し、
封筒に入れて準備してた$500(56000円程度)を渡しました。

それから、1週間後、うちの玄関の扉にイアンの
Business Card(名刺)が挟んでありました。

「なんで今更?」と思ったんですが、
今回キャッシュで渡した際にReceipt(領収書)を貰わなかったことが
ちょっと引っ掛かります。

念のため、メールで

「支払った$500のレシートを貰ってないから、
私の記録として欲しいんだけど」

と伝えると

「いや、君からは何も支払ってもらってないよ。
明日、代金を受取にいってもいいか?」

と返信がきました。

もうすでに夜も9時を回っていましたが、
慌ててイアンに電話しました。

「私、ちゃんと払ったよ。」

と言うと

「いやいや、君から何も貰ってない。
君の家に何度か行ったけど君は不在で、
俺は名刺を置いていったじゃないか。

俺がとぼけているとでも言うのか?

俺はこの仕事で35年やっていて君の近所でもよくやっている。
今まで人を騙したこともない。俺は善人だぞ!

俺は認知症でもないし、ウソもいっていないぞ!」

とすごい勢いで電話越しに言ってきます。

「私こそ、ちゃんと白い封筒に入れて払ったはずよ」

というやり取りを隣の部屋に聞いていた子どもが、
いたたまれずにやってきて電話を代ってくれました。

「母は26日に白い封筒にいれた$500を
誰かに払っていることは確かなようです。
当日黒いサングラスの男性に$500を渡していますが、
それはあなたではなかったかもしれません。

ただ26日の朝にあなたに電話をしている記録もあります。

明日、$500はお支払いしますが、もし現金$500の入った白い封筒を
見つけることがあったら、その$500は返してくださいね。」

と言ってもらって翌日朝にイアンが集金にくることになりました。

電話を切った後、これで$1000の出費かと思うとかなりショックですが、
あの調子ではとても収拾がつきません。
私がレシートをすぐに請求しなかったのは私の手落ちだし。

カナダだけじゃないと思いますが、
GardnerHandy man (補修や日曜大工の便利屋さん)、
Cleaner (お掃除)
などの個人対個人の仕事の場合、
キャッシュで領収書なして支払うケースは珍しくありません。

税金の割引を条件にキャッシュ支払い、特に要求されないなら、
あえて領収書も書かないというケースもあります。

私の場合、後から払った、払わない、という今回のような
問題が出てくるケースを避けるためにもオンラインで送金し、
多少送金手数料を払ってもこちら側の記録を残すのが安心なんですが、
今回のようにキャッシュを好む相手の場合は、
やはりその場で何かの記録、レシートを貰うべきでした。

でも白い封筒は確かにイアンに渡しているはずなので、
多分どこかから出てくるに違いない、という気はします。

念のために明日、イアンが代金を受取に来た時に
説明だけはしておこうと、
26日の電話の発信と会話時間の記録、
当日のドアのセキュリティー履歴からドアの開閉記録、
当日イアンとどんな話をしたか、
を調べて当日の様子の記憶を振り返りました。

イアンが思い出す手がかりになるかもしれません。

それにしても$500・・・・
勉強代としては高いよね。
手元現金なくなっちゃう。

そんなことをつらつら考えてたら、
30分後にイアンからメールが届きました。

I’m extremely sorry what happened. Yes you have paid me for the job.That day I was reuniting with my lost daughter I have not seen for 35 years. I was very excited and emotional that day and my mind was not there when I was at your house.
Please forgive me.

こんなことになって本当にすまない。
君はちゃんと払っていたよ。
その日はいろいろあって君の家に行ったとときも心そこにあらずだった。
許してくれ。(詳細省略)

もう、すごく、ホッとしました。

子どもと二人で「Yes! Yes!」と拳を振り上げて
雄たけびを上げました。

明日、レシートを届けてくれるそうです。
ホント、良かった!!

それにしても35年ぶりに娘と再会したって、
イアンがカナダに来たのも35年前みたいだし、
イアンはスロバキア出身だし、彼もいろいろあったんでしょうね。
そして26日は特別な日だった。

翌日の今朝、イアンがレシートを届けに来てくれました。

デッカイ花束を持って!

結構大ぶりの花束

サングラスを外してキレイに髭もそられたイアン、
青い目がとってもキレイ。
あれっ、イアンってこんなに男前だったの?

男性が大きな花束を持って家の玄関に現れる、
なんだか映画のようではないですか!

オバサンはとっても嬉しい!!!

そしてそっとイアンにお返しに個別包装のクッキーを
二つ渡す私。
急に大阪のオバちゃん風。

でも、めでたし、めでたし。

皆さんも後々のトラブルを回避するためにも
海外でも遠慮せずに領収書はもらいましょうね。

早速キッチンでお花と一緒に一服。
ご馳走様でした。


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