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読書感想『小説 ふれる。』額賀 澪

ふれれば、すべて聞こえる

同じ島で育った幼馴染、秋と諒と優太。
子供のころから一緒だった彼らは、20歳になっても関係性は変わらず東京での共同生活を始めた。
タイプの違う彼らを結び付けたのは、島の言い伝えである生き物『ふれる』
『ふれる』には不思議な力があり、お互いの体に触れあえば考えてることを共有できるのである。
ずっと考えることを共有してきた3人は東京へ来るときも『ふれる』を連れてきた。
上手くいっていたはずの共有生活は、2人の女の子が家に転がり込んできたことと、『ふれる』の今まで知らなかった能力を知るうちに揺れ動き…


映画『ふれる。』の公式ノベライズ…らしいのだが、ぶっちゃけそこには全く興味がなくて、ノベライズされえた額賀澪先生に惹かれて購入。
う、うーーーーん…うーん…ごめん、全然…響かず。マジ、好みじゃない…というか…
『ふれる』で繋がった3人が、『ふれる』の特性を知らなかったことによりその友情にヒビが入ったり、当たり前みたいにすべてが聞こえる、お互いを知っていることへのおごりがあったりとかそういう部分は面白く読ませていただいたんだが…
うん、その上でお互いのことをもう一度考えなおすとか,そこはいいのよ、そこは…
問題は、それに至る過程で部屋に転がり込んでくる、樹里と奈南…二人とも意味不明でちょっと無理すぎたわ…。
いや、まぁ出会いはね…別にいい、うん、それきっかけで仲良くなったは全然いい…
それで信用した‥それもいい、いいんだけどさ、だからって全員の承諾が得られてないのに3人が共同生活してる一軒家に転がり込んできたり、そこで偉そうにルール決めたり、勘違いさせることをしたのは奈南なのに樹里が3人にキレたり…と全く、全く共感できないどころか、むしろ嫌悪感レベルで無理…。
ちょっと、ストーリーを展開させるためにしてもキャラ設定が意味不明すぎて、個人的にマジで理解できず。
男3人に女2人でややこしい恋愛模様になっちゃう~って安易さはこの際さておき、いや、さてもおけないな、この自分勝手二人のどこに惹かれる要素があったんだ?ってなるわ、僕
前半がほぼそのごちゃごちゃなので、マジで…無理だった…いやマジでなんなの、あの二人の設定…。
結果、『ふれる』の知らなかった特性云々のとこがぶれる感じもあるし、まぁ、そもそも『ふれる』の設定自体詰めが甘いな感も否めず…。
うーん、設定自体は面白いと思うのよ。
『ふれう』という謎の生き物、ふれたことによって考えてることが共有されること、そのおかげでうまく言葉にできないことを伝えあえて親友になった3人、ところが本当はそれには『ふれる』によるからくりがありその内容を知ったことで友情にひびが入ってしまう事、そのことで改めて3人が何を選び取るか…ってそこだけ書き出したら普通に良さそうじゃねぇか。
と思って読みだしたんだけどなぁ…
うーーーーーーん…歳のせい?
若い子のことわからないだけ?
こういうもんなの??
という…全く刺さらんぜ…な一冊でした…。
うーん…う、うーん…僕の年齢的な感性の関係なのか?
マジ女子二人宇宙人すぎたわ…

こんな本がオススメ

・辻村 深月『ぼくのメジャースプーン』

・住野よる『よるのばけもの』

・額賀 澪『さよならクリームソーダ 』

青春と不思議は親和性が高いよね…。

額賀澪先生、結構ノベライズも書かれるのでほいほい手を出してるが、やっぱりオリジナル作品が好きだなぁぁぁぁ…って心底思った。

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