チャンスに気づくか否かは気づこうとする意識次第 セレンディピティ
なかなか成果が出せない人が、自身の運の悪さが原因だと嘆かれることがあります。
以前、脳科学者の茂木健一郎さんの講演を聴いたときのことです。
その中で、偶然の幸運との出会いに気づく能力のことをセレンディピティと紹介されていました。
このセレンディピティですが、元々は、科学者の中では多様化されていた言葉とのことです。
初めて私が耳にしたのも、2010年にノーベル化学賞を受賞されたときの鈴木章さんのコメントからでした。
「セレンディピティとは研究上、幸運に恵まれるかどうかということで、幸運に巡り会う機会はあっても、それを生かすかどうか、その対応の仕方が肝心。」
その事例として有名なのが、ニュートンとリンゴのエピソードです。
ニュートンは、普通の人ならやり過ごしてしまいそうな家の庭でリンゴが落ちる光景を見て、万有引力の法則のヒントを得たと言われています。
また、ノーベル賞の創設者であるアルフレッド・ノーベルも体現者の一人です。
ノーベルは不安定な液体爆弾を安定化させようと研究中に、保存容器に穴があいて、そこから漏れた液体爆弾が固まっているのに気づきます。
その偶然を見逃すことなく、調べてみると容器の周囲にあった珪藻土が安定剤として機能していたことに気付き、ここから、ダイナマイトの製造法を見出しました。
セレンディピティにおける幸運とは、ビジネスであれば、チャンスのこととなるのかと思います。
おそらくですが、誰にでも平等にチャンスが訪れているのではないかと思います。
しかし、それは、行動量が同じであればです。
仮に100回の行動に1度、訪れるチャンスなのであれば、行動を1000回に増やせば、10回ものチャンンスが訪れることになります。
更には、どんなにチャンスが訪れようとも、それに気づけるか否かです。
例えば、朝から晩まで馬車馬の如く、一生懸命に働くのに成果が出ない人がいます。
体験量が多いのですから、チャンスも多いはずです。
しかし、そのチャンスに気づかないまま、スルーしてしまっている可能性があります。
そこで、必要となってくるのが、セレンディピティです。
タイパやコスパなど効率化を求める考え方が普及しています。
ならばそこ、漠然とではなく、常にチャンスを探求する意識を持って行動することが大切です。
そこからセレンディピティが高まり、結果的に成果に結びつくのかと思います。
チャンスとは招くものではなく、ましてや待つものでもなく、やるべきことをやり切って、自らつかむものなのかと思います。
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