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人事異動で思うこと

2006年3月17日 (金)

年度末は異動の時期ですね。

社員はもちろんですが、パート・アルバイト、配膳会常備などが動く時期でもあります。

これは私個人の考えですが、入社以来同じ部署のみで何年も働く、というのはあまり良くないと思っています。

ウチの会社は会社自体がサービス業ですから、どこのセクションでもあまり変わりがないように思う人もいらっしゃるでしょうが、やはり立場が違えば考え方も取り組みも変わります。

事務全般や営業を担当する部署もありますから、全員が最前線でお客様と接しているわけではないんですね、あたりまえですけど…。

サービス業には「スペシャリスト」も必要ですが、「オールマイティ」も大事だと思うのです。

それは、言い方は悪いですが「専門バカ」では意味が無いということ、自分の中に引き出しを一杯作った方が、よりサービスを楽しめる、ということなのですが、あとはチームで仕事をする以上、社内での横のつながりも大切だということなんです。

「事務は良いな~、9時5時でよぉ」
「サービスは客前で笑ってりゃいいんだから楽だよねぇ」

こんなセリフでケンカしてる後輩がいましたが、中学生か!と言いたくなる幼稚さです。

学校を出て採用され、研修後に配置が決まるわけですが、どうしてもそこの部署しか知らないと最後には守りに入ってしまいますね。

事務には事務の、接客には接客の、保守には保守のそれぞれの大変さがあり、どっちがより大変か、という比較は意味がありません―。

ただ、いずれの仕事もどこかでお客様とつながっているのですから、条件は同じはずなんですよね…。

ひとつの部署で10年もがんばれば、それなりにスキルもあり、お客様からも後輩からも頼りにされることでしょう。

部署自体の居心地も良くなっているにちがいありません。

しかし、そこでもう1歩踏み出してもらいたいのが、私の気持ち―。

今まで経験の無い仕事も少し担当してみて、ぜひ厚みを付けて欲しいと思うのです。

それは、サービスという仕事を立体的に見ることになるからです。

たとえば、営業ががんばってとって来た仕事を、当日現場が失敗したらどうなるか―。

2ヶ月も3ヶ月も前から打ち合わせを重ねて、細かいことを積み上げてきたものが、当日の2時間で全部崩れるその悔しさ―。

逆に、きっちり打ち合わせどおりに出来て、お客様から感謝されるその嬉しさ―。

皿を運んでいる自分達の周りには、いろんな人たちの目線があり、気持ちがあり、もちろん打算もあり、欲もありで動いているんだということを、理解出来なくても頭のどこか隅っこに置いておくだけで、ずいぶん仕事への姿勢が変わってくると思います。

毎年春、ウチの社員にはミーティングで必ず「他のセクションから欲しがられる人になってほしい」なんてことを言います。

実際問題、会社も人間で動いていますから、「あのセクションのアイツだけは、あそこから出すな!」ということもあります。

要は、「どんなに人手不足でもアイツだけは要らない!」ってことなのですが、そうなってしまっては本人も回りも不幸なだけです―。

早めに異動させて何年か他部署を回るうちに、それぞれの立場での物の見方がわかってきますし、角が取れて丸くもなります。

人を動かすにはどうしたらいいか、ということも見えてくるでしょうから、中堅どころとしては遠回りのようですが、本人のスキルアップにもなります。

今年はどうやらウチの子達の異動は無さそうですが、契約社員昇進が1人―。

彼女も何年か後、他のセクションから「あの子っが欲っしい~♪」と声がかかるよう、がんばってもらいましょう。

しまった、がんばらせるのは私です!ということは、がんばれ!!私!

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