スペクタクルとは何事か!
会話劇 ふたりのはなし
「ひとつだけ超能力身につけれるとしたら、なにがいい?」
「えー、悩むな。ひとつだけでしょ」
「ひとつだけ」
「じゃあやっぱり瞬間移動かなぁ」
「死ぬよ」
「え?なんで瞬間移動最高じゃん」
「だって考えてみろよ、時空間を超越する力だよ。
そうとうな負荷とGが身体にかかるよ。時空の入り口でペチャンコになってお終いだよ」
「えー。そっか、、、やだな。じゃあ透明人間だな!」
「死ぬよ」
「なんでだよ。死なねーよ透明になるだけだもん」
「まず前提として身につけている物は透明にならないじゃん」
「まー、そっか」
「つまり全裸なわけよ。そしてお前どうせ女湯行くだろ」
「まーいくね」
「だろ。効果切れてみ。全裸のお前参上よ。そうなったら社会的にもうアウト」
「死ぬな」
「そ、もうそれは死も同然よ」
「空中飛行」
「死ぬ。効果切れで急降下」
「透視!」
「眼圧エグすぎて死ぬわ」
「なんなんだよ。全部死ぬじゃねーか。じゃあお前はなに選ぶんだよ、超能力」
「あ、俺?」
「そーだよ、散々ひとにケチつけて」
「俺は病気に一生かからない能力」
「なにそれ。それ超能力か?」
「当たり前だろ。超能力はなにも瞬間移動や透視ばっかりじゃないんだぞ、天候変えたり、女子にキューピッドの矢刺しこんだり、なんでもできるんぞ。でもやっぱり一生風邪も癌も痛風もなんにもかかんないんが最高だろ。超能力すぎるだろ」
「そっか、一生健康か」
「そーだよ、無敵」
「いや、死ぬよ」
「なんでだよ、死なないよ。病気にかからないんだって」
「車にはねられてみ?」
「あ」
「外傷は対象外だろ」
「確かに」
「だろ。だったらオレは病気や怪我を手をかざしただけで完全治癒できる超能力にしようかな」
「それいいな重宝間違いなしだな」
「自分にも効果有りだよ」
「自分にも?それずるくない?」
「いいじゃん」
「お前のその超能力って精神病には効くのか?」
「もち」
「じゃあ俺の胸に手をかざしてくれないか?」
「もち。その為の能力さ」
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