アニマルプラネットイリュージョン

会話劇　ふたりのはなし

「私が手を叩いたら、あなたはレッサーパンダになっています」

「はい」

「3、2、1、パンッ」

「、、、、、、、シャー！シャー！」

「人間に戻りましょう、3、2、1、パンッ」

「あ」

「おはようございます」

「かかってました？」

「はい、あなたは非常に催眠術にかかりやすい体質の様です」

「そーですか」

「では、私が手を叩いたらあなたはトドになっています」

「はい」

「3、2、1、パンッ」

「、、、、、、、ウオ！ウオ！」

「人間に戻りましょう、3、2、1、パンッ」

「あ」

「おはようございます」

「かかってましたね」

「自覚がお有りで」

「はい」

「私が手を叩いたら、あなたはスマトラゾウになっています」

「はい」

「3、2、1、パンッ」

「、、、、、、パオーン！パオーン！」

「人間に戻りましょう、3、2、1、パンッ」

「あ」

「おはようございます」

「ふざけんな！ふざけんな！全部お前等のせいじゃないか！」

「おやおや」

「俺は家族や友人をを全て失ったんだ！！」

「はい」

「絶対に許さないからな！お前等が密猟や食料を奪ったせいで、俺達種族はもう残り僅かじゃねーか！！」

「はい」

「許さない。お前等だって絶滅危機に誘ってやる！これは俺等からの復讐だ！」

「私が手を叩いたら、あなたは柴犬になっております」

「もうやめろ！ウンザリだ」

「パンッ」

「、、、、、、、、ワンワン！」

「こっちおいで」

「ワンワンワン！」

「いい子いい子」

「ワンワン！」

「パンッ」

「おかえりなさいませ」

「なんか人間が大好きだ」

「あなたの身体はいい入れ物ですね」

「はぁ」

「動物の感情体までトレースされる催眠にかかる」

「、、、」

「人間でいる間は、先程の記憶は忘れてないで下さいね、いきます。3、2、1、パンッ」

「全ての生命と共に暮らそう」

「はい、ありがとうございました。それでは」

「全ての動物に愛を！この星の全ての種族に感謝を！」

「さて、これでやっと残り78億人、まだまだですね」